ITCAメールマガジン「創新」 第4号 2002/3/15
目次
1.巻頭言 「明日に備える中小企業」
2.四国の動向
3.協会便り
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1.巻頭言 「明日に備える中小企業」
ITコーディネータ協会副会長 中島 捷
(商工組合中央金庫 理事)
KCIA、これがいま中小企業の大きな関心事となっている。といっても
かつて泣く子も黙るといわれたあの韓国中央情報部のことではない。
最初のKは景気見通し。バブルの崩壊以来続く長い長いトンネル、
しかも最近では、出口が見えるどころかますます深みに落ち込んでいく
様相すら呈している。こうなるとただ景気の回復を待っているだけでは、
とても生き残れない。多くの中小企業経営者が景気の早い回復を待ち
望みつつも、暗いトンネルの中でいかに生き延びるかを懸命に模索
している。
その次のCはChina。近年の中国パワーのすさまじさについてはあら
ためてコメントをする必要もあるまい。しかし中小企業といえども今や
中国を単に脅威とだけ見ているわけではない。年商10億円に満たない
ような先でも昨今は活発に中国への投資を行っている。この国といかに
共存していくか、いかに活用していくかを中小企業も真剣に考えている。
IはITのI。ITバブルの崩壊により,一頃ほどの熱気はやや薄れたとは
いえ、ITは中小企業の最大の関心事のひとつである。商工中金の調査
によれば、中小企業のインターネット導入率は82%に達し、国内設備
投資に占める情報関連機器の比率は製造業で17.9%、非製造業では
25.9%に上るという(01年度)。ただ、多くの中小企業がIT化の必要は
感じつつも,企業戦略の中で具体的にこれをどう活用していくか、まだ
手探りの先が多いことも事実である。
最後のAはaction。今はもう悩んでいるときではない。KCIを踏まえつつ、
局面打開に向けて具体的に行動に移るときである。そしてKとCはともかく、
IとAについてはITコーディネータが積極的に貢献すべき分野である。
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2.四国の動向 「四国ITCの連携と機関との連携を目指し」
ITC広報担当 勝瀬典雄
(ビジネスプランニング)
四国地域では昨年7月から香川・愛媛・高知・徳島でのITC制度説明会
を皮切りに、ITCIを中心に当初より四国経済産業局及びITSSP実施
機関・各地区支援センター、高知ソフトウェアセンター・ITC協会等の
ご協力の下、ITC活動に関する連携と支援体制の一本化の活動を
進めてまいりました。
2月20日には当初事務局をご担当いただく香川産業頭脳化センターで
上記機関に加え、四国税理士会、中小企業金融公庫、商工中金等の皆様
にもご参加いただき、四国ITC連絡協議会の発起人会を開催、4月より
四国のITCに関わる皆様全員にご参加いただく為の広報及び様々な企画
を立て各機関と連携の上、活動を開始いたします。
現在計画中の企画は香川産業頭脳化センターでプロ特認向け知識
研修、高知ソフトウェアセンターでは専門教材研修・ITC補取得研修を
予定、各地区でのITC制度普及とともに、ITC活用の為のセミナー等の
実施を予定しています。
四国のITCの皆様は既に各機関と連携の下、中小企業の活性化の
現場で活躍されている方が多く、地方におけるITC活動のモデルケース
として発表できることと思います。
また、今後はその他の中小企業支援機関もご参加いただく予定となって
おりますのでさらなる活動の場が広がることと思います。
今後、具体的な内容に関しては4月以降随時ご案内いたしますので、
ご注目下さい。
なお、高知県の活動ですが、ITSSP後期事業として、1月から2月
中旬へかけて3回実施しました。
1回目:商工会議所会員関係へ、ITCの利用について参加数23名
2回目:中小企業家同友会会員関係へ、ITCの利用について参加数32名
3回目:診断士、税理士、情産協等へ、ITCの資格取得取組参加数20名概ね
良好な反応をいただきました。
高知ソフトウェアセンターでは平成14年夏にITコーディネータ専門教
材研修及びITC補取得研修の開催を予定しています。また、10月から
高知でケース研修が開催できるよう準備を進めています。
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3.協会便り Tコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
●「ITコーディネータ活用セミナー」(栃木:3月6日)
関東経済産業局、情報処理振興事業協会、システムソリューション
センターとちぎの主催により、宇都宮市内会場で経営者、ITベンダーの
方々約60名が参加して「ITコーディネータ活用セミナー」が開かれまし
た。
栃木県IT・経済戦略会議委員でシステムソリューションとちぎ技術部長
吉田俊郎氏の主催者挨拶のあと、同戦略会議座長のトヨタウッドユー
ホーム代表取締役社長中津正修氏から「IT活用による企業活力推進」、
ITコーディネータ山田義治氏の事例講演、ITC協会高橋勝専務理事から
ITコーディネータ活用のご案内など、地域IT化の方向付けと、その中で
のITコーディネータの果たすべき役割が示唆された有意義なセミナー
でした。
●「経営者のためのIT化セミナー」(東京:2月28日)
都内中央区八重洲富士屋ホテルにおいて、あさひ銀総合研究所、情報
処理振興事業協会、ITコーディネータ協会主催、経済産業省後援による
「経営者のためのIT化セミナー」が開催されました。
あさひ銀総合研究所では、会員企業約1万社にご案内を送付したところ、
定員100名に対して応募が殺到したため170社で募集を中止し、受講でき
なかった110社には(後日開催の)受講証を配布しました。
また、セミナーの終了後にはご希望のあった4社の相談に応じるととも
に、今後、今回ご参加いただいた企業を訪問する予定となっております。
なお、あさひ銀総合研究所は1社としては現在最大数となる43名のITコー
ディネータ資格認定者を有しておられます。
●「西岡IT塾」事例発表会(大阪:3月13日)
先日、近畿地域のITコーディネータとITコーディネータ・インストラク
ターの皆様へご案内いたしましたが、ITコーディネータとユーザー企業の
コンサルティングの機会の創出事業モデルとして、ITコーディネータ協会も
後援を行っている「西岡IT塾」(http://it.b-platz.ne.jp/nishi_it/index.php3)
で、 ITコーディネータが実際に中小企業をコンサルティングした事例
発表会が実施機関である大阪産業創造館(財団法人大阪市都市型産業
振興センター)で行われ、参加者が200名を超える盛況となりました。
財団法人大阪市都市型産業振興センター鳥岩誠治専務理事の主催者
挨拶、日本IIBM山岡喜紹理事の基調講演「e−ビジネスで儲かる仕組み
を考える」の後、西岡IT塾事例発表会が行われました。
今回の発表事例は西岡IT塾参画企業8社の内の2社で、下宮金属
工業株式会社(一般缶製造)下宮義弘社長と、株式会社元祖たこ昌
(たこ焼き製造卸・飲食業)山路昌彦専務が、両社を担当する川端IT
コーディネータとともに進捗状況をプレゼンテーションされました。両社と
も経営トップから現場の社員までを巻き込んだ形で、SWOT分析→CSF
→アクションプランまで着実に進められてきており、今後、更にRFP作成
以降のフェーズに展開される予定です。
最後に、ITコーディネータ協会理事でもある塾長の西岡郁夫氏から、
「今日発表の2社とも(IT化への進め方が)絶対にこのやり方しかない、
という事ではない。我々も更に模索しながら進めていきたい。」との
コメントがあり、ITコーディネータと共に「ITで儲かる仕組みつくり」を
サポートしていく姿勢をアピールされました。
●継続研修実施状況
第3回:『バランス・スコアカード概説』(3月7日、広島県情報プラザ会
場)
横浜国立大学経営学部教授吉川武男氏
(英国エジンバラ大学客員教授)等について受講者の声が届いておりますので下記URLに
掲載しております。
http://www.itc.or.jp/event/info.html
●会員専用ホームページを3月14日に開設
2月5日の第2回運営委員会の資料を掲載しています。
ご参照よろしくお願い致します。
http://www.itc.or.jp/w_m/info.html
●ケース研修・ITC補試験の申込みについて
2002年第1期ケース研修の受講申込受付(Web申込)は、3月18日(月)
まで、また、第2回ITC補試験の受験申込受付(郵送)は、3月29日(金)
(当日消印有効)までとなっておりますので、今回ご予定の方は早めに
申込みお願いいたします。
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[編集後記]
卒業シーズンは梅が美しい。3月10日(日)に小坪(小学校)少年サッ
カークラブ(逗子市)の卒業式があった。6年間で子供達はたくましくな
り、サッカーも格段にうまくなる。
広報チームは3人体制である。弓崎伸彦と私は岡山の中学校サッカー部
の同窓である。弓崎はフォワードで足が速いのが自慢、私はハーフでロング
パッサーした。年が5歳離れているので、残念ながらパス交換をしたことは
ない。松下正夫は山口の中学校でブラスバンド部とバレーボール部に属し、
ともに県大会で優勝している。30-40年前のことである。机を並べて仕事を
しているのは奇遇である。
お互いにしっかりパス交換をして、ITコーディネータの皆様のお役に立
てればと思う。
(西脇 隆)
配信に関する問合せ、ご意見は以下の編集担当までお願い致します。
編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
発行:ITコーディネータ協会 広報担当
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