ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー



◆◆◆◆◆ ITCAメールマガジン「創新」 第110号 2006.7.14 ◆◆◆◆◆

 メルマガ「創新」は、ITC協会会員、ITC資格認定者並びにITC制度に関心を
  持って頂いている皆様(約8千名)に毎月第2/第4金曜日にお送りしています。

━ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……
  1.会長ご挨拶
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  2.ITCビジネス成功事例情報
   【企業内ITCとして如何に振る舞うべきか?】
   【業務改革の進行とITCプロセス】
【一日IT経営応援隊in名古屋 報告】
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  3.ITC協会からのお知らせ
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  4.編集後記
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  1.会長ご挨拶
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  ◆「通常総会を終え、皆様にひとことご挨拶」
                            2006年7月14日
                            会長 関 隆明

 本年度、当協会は発足以来6年目を迎え、設立以来初めての大幅な改善と
  なる新ITC制度、資格認定制度を実施に移しITコーディネータ活動を一段
  と活発化させ、着実に成果をあげていく重要な第2フェーズの最初の年度
  に当たります。

 去る6月19日に、平成18年度通常総会が開かれ、今年度の事業計画も承認
  され、実質の活動に入りました。今年度も業務開発・広報委員会、育成・
  認定委員会、及び支援・開発委員会の各委員の方々の精力的なご検討の
  結果、時宜を得た事業計画が打ち出されました。別の媒体を通して、その
  詳細が周知されると思いますが、ここでその要旨を述べてみたいと思います。

 先ず業務開発・広報関係ですが、今年度がIT経営応援隊事業の最終年度に
  当たっているため、金融機関との連携を始め昨年度から実施している施策
  を一段と深堀りし、ITコーディネータの市場開拓をさらに進めていきたいと
  思っております。また、今年度は、ITCのユーザ企業/ITベンダーにITCの
  有用性を知らせ認知度を向上させるための広報を強化していきます。

 育成・認定関係では、新しく制定された新ITC制度や資格認定制度を着実
  に実施し、継続研修改善の企画・開発等を進めていくとともに、新たに、
  ITC資格者の約7割を占める企業内ITCの活性化施策にも取り組んでまいり
  ます。

 最後に支援・開発関係では、平成17年度に開発したIT経営応援隊事業支援
  ツールの充実に加え、ITC本格的アンケートにおいて要望の高い協会の
  独自性を持ったツールの整備についても開発計画を具体化して行きます。
  また、ユーザー経営者やITCに役立つ情報提供やITC協会自身の
  情報基盤の整備を行ってまいります。

 私は就任以来、会長として可能な限り各地域を訪問し、届出組織、支援・
  連携機関の多数の皆様と直接お会いしてきました。各地域でのIT経営
  応援隊事業や中小企業活性化の進め方や実情をお聞きする中で、改めて
  「IT経営応援隊の実質的な推進者がITCである」ことを実感いたしました。
  またITC活躍のための更なる市場開拓への期待、ITC制度・施策・成果の
  認知度の一層の向上、およびユーザ企業経営者、支援機関への情報発信
  の強化など率直なご意見をお伺いする機会を頂きました。
  今年度も時間の許す限り、各地域にお邪魔させていただき、今年度の施策
  がどのように浸透し、成果をあげていくかを、自分の目で確かめて行き
  たいと思います。
 
  ご高承の通り、年初に国の戦略として打ち出された「IT新改革戦略」では、
  「IT経営確立による企業競争力強化」施策の中で「ITコーディネータ等の
  外部専門家の活用」が謳われ、「世界に通用する高度IT人材の育成」の
  人材像としてもITコーディネータが明記されています。
  また、経済産業省が発表した「新経済成長戦略」では「ITによる生産性
  の向上」により経済成長の加速を実現する具体的施策として「世界トップ
  クラスのIT経営の実現」を謳っています。
 
  私達は、このようなITコーディネータに対する国からの期待を真正面から
  受け止め、世界トップクラスのIT経営の実現という新たな目標達成のため
  に、IT経営の推進・拡大と国家戦略の実現に向けて力強く貢献していか
  なければならないと思います。
  そのためには、独立系ITC、ユーザ企業内ITC、ITベンダー内ITCがそれぞれ
  の立場でその役割を充分に果たすとともに、関係支援機関・団体とのより
  緊密な連携拡大に取り組んでいくことが必須であると考えております。
 
  今年度の皆様の一段のご活躍と良き成果が得られんことを、祈念申し上
  げ、私の挨拶とさせていただきます。

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  2.ITコーディネータ・ビジネス成功事例情報

**このコラムでは全国のITCから寄せられた生の成功事例情報を掲載します**
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  ◆企業内ITCとして如何に振る舞うべきか?
              
                           兵庫県在住のITC
                             有田 若彦

 私は企業内ITCとして、ユーザー企業の情報システム部に勤務して
  おります。 企業内にいますとITC本来の活動とはほど遠くなりがちで、
  ややもすればペーパーITCという有り難くない名称まで頂戴しかねません。
  そんな思いもあって、社内のIT企画はもとよりITマネジメント分野で
  生かすことを考えて実践してきました。

 この度、編集人の薦めもあって、これまでの成果や考え方を
  (株)リックテレコム発行の月刊誌「月刊ソリューションIT」に
  「ある情シスマネージャーの挑戦」と題して5月号より連載しております。
  (http://www.ric.co.jp/sol/index.html)

 何分本職のコンサルタントではないので、まだまだ見識の浅さや説明不足
  の所もあろうかと思いますが、一度手にとってお読み頂ければ幸いです。
  まだまだ一般企業の情報システム部門は厳しく、元気がないように思います。

 これをヒントに、多くの企業内ITCの方々が多様な方面にチャレンジされ
  ることを切に願っております。
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  ◆業務改革の進行とITCプロセス
                        (株)日立ディスプレイズ
                        ITC・技術士 矢野知隆

 2006年5月31日の日経一面見出しによれば「松下・日立 800億円投資
  東欧に液晶TV新工場設立」とあります。 2006年7月1日の日経一面見出し
  によれば「薄型TV1インチ5000円:32型実勢価格1年半で半値に」とあり
  ます。 その本文を読むと、「想像以上の値下がりが続く中で、メーカー
  各社は一段のコスト削減を迫られる」とあります。
  弊社は、TV、携帯、アミューズ、デジカメ、などに提供する液晶デバイス
  を生産販売しています。 いわば弊社は、これら日経記事のど真ん中に
  います。私は、その中で企業存続の為の施策を取り纏めています。

 その進行には、市場の選択・集中、製造拠点の選択・集中、製品・装置の
  新技術開発、コストの設計、業務プロセスの改革、など複数の施策の
  「企画&実現&継続」を、同時並行で混乱無く進める事が、是非とも必要
  です。 改革のストップは、市場からの撤退を意味します。

 私は、世の中の「プロジェクト進行手順」を見渡し、その中から弊社の
  「会社改革の進行方法論」として 「ITCプロセスガイドライン」を、
  選択しました。そして、改革進行の中心メンバーにも、ITC資格を取得
  させました。
  他の方法論は、ITプロジェクト進行に偏重していたり、経営改革の概念
  が皆無だったり、しています。 ITCプロセスは、その狙いそのものが
  「経営」です。ここが選択の要点でした。

 弊社の製品ライフサイクルには、「顧客参画、液晶企画、設計、製造、
  終端」の5つの大フェーズがあります。 そのフェーズの切り目には、
  デザインレビューゲートがあり、フェーズ手戻りを防ぐという習慣があり
  ます。この企業文化の中における「企業存続の為の施策プロジェクト進行
  」に、ITCの5フェーズ進行の教えは、馴染むものでした。製品ライフサイ
  クルの進捗確認との類推で、全社員が理解しやすいものでした。

 日本経済の地盤沈下の遠因の一つが、製造業の「無戦略な海外への技術・
  装置流出」と言われています。 私達は、その過去を反省し、日本経済の
  復興の為に、複数の施策を、同時並行で動かしています。
  冒頭の日経記事に於ける「経済人の心配」を乗り越え、我々は本当の復興
  を信じて、努力を繰り返しています。
  その手法のど真ん中の「進行枠組み」にITCプロセスがあります。
  何処かで、皆様に、その成功事例を、ご紹介したいですね。全ては市場で
  勝ってからですが。
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  ◆一日IT経営応援隊in名古屋 報告
                     株式会社ARU コンサルタント
                              鳥内 浩一

 6月14日(水)経済産業省が推進するIT経営応援隊事業の「一日IT経営
  応援隊」イベントとして、「2006年IT経営を考える日 ITの戦略的活用の
  ための経営革新セミナー」が開催されました。
 
  当セミナーの目的は、中小企業の経営者が、「IT経営」すなわち経営改革
  のための経営課題を解決するためには、ITの活用が最も重要であることに
  気付いてもらうということに重点を置きました。
 
  内容は、ITを戦略的に活用して儲けようという基調講演、IT経営革新事例
  発表、儲かる経営への転換を図ろうというテーマでのパネルディスカッ
  ション、税制改正説明会というプログラムで、別会場では経営革新等相談
  会も実施し、ITコーディネータが10社の企業経営者の相談を受けるビジネス
  マッチングの場を持ちました。
  集客については、金融機関から中小企業金融公庫、中部IT経営応援隊の
  サポータであるベンダーワーキンググループ(SIベンダー12社)、過去の
  経営者研修会受講者、ITコーディネータとあらゆるチャネルを活用して
  広く呼びかけを行い、中小企業経営者を中心に300余名の参加者が集まり
  大盛況でした。
 
  今回の成功要因は、ITC中部のITCが中心となって金融機関を始めとする
  中小企業サポータの方々が幅広く連携できたことに尽きます。
 
  今後もこのようなイベントを有効に活用して、中小企業経営者にIT経営
  の重要性を促し、ITの戦略的利活用の必要性に気づいた企業にITコーディ
  ネータが経営革新の支援をするというビジネスモデルを確立していきたい
  と考えております。
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  3.ITC協会からのお知らせ
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  ◆ITC協会 平成18年度事業計画等について

 冒頭の関会長のご挨拶にもありましたとおり、去る6月19日、都内ホテル
  で開催された平成18年度通常総会にて、当協会の平成18年度事業計画、
  収支予算書等が承認されましたので、内容をホームページに公開いたし
  ました。どうぞご覧ください。

 ・ITC協会ホームページ 【協会概要】ページ
   http://www.itc.or.jp/itca/index.html
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  ◆ITCへの本格的アンケート結果の概要 公開について

 昨年12月から今年の3月末にかけて、全国49会場でITC資格者全員の受講を
  前提とした継続研修「新ITCプロセス・ガイドラインの理解」を実施
  いたしました。

 この研修を受講された約3千名のITCの方に対して「ITCの実態、ニーズ
  調査」アンケートを行い、このたび結果を纏めホームページに公開
  いたしました。(7/10)
 
  ・アンケートの公開(但し、閲覧には、ITCのID、パスワードが必要です)
  http://www.itc.or.jp/foritc/exclusive/itc_enquete.html
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  ◆協会ホームページについてのお知らせ

 7月3日(月)からホームページを刷新しました。
  今後、更に皆様からのご意見をいただきながら、協会の情報基盤整備の
  一環として、改善を進めてまいります。

 (参考)・ITコーディネータ活動事例
   http://www.itc.or.jp/about/casestudy/index.html

 ・ITコーディネータ届出組織一覧
   http://www.itc.or.jp/foritc/community/index.html
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  ◆(IPA殿からのお知らせ)情報処理技術者試験  申込受付中! 
  
  独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施する
  平成18年度秋期情報処理技術者試験が下記日程で行われます。

 【試験日】  平成18年10月16日(日)
  【受付期間】
   ・郵便局窓口受付締切り日 :平成18年8月14日(月)
   ・インターネット受付締切り日 :平成18年8月22日(火)
   ※試験区分により締切り日が異なるのでご注意ください。
  【受験料】 全区分共通 5,100円(税込み)
 
  お申込等の詳細は、下記のホームページをご覧ください。
   http://www.jitec.jp/index-itc.html
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  ◆IPAニューヨーク事務所発
   米国IT業界動向「ニューヨークだより」7月号

 IPAニューヨーク事務所から、米国IT業界動向「ニューヨークだより」
  (「サイバー・セキュリティと情報アシュアランス分野の研究開発」)
  が届きましたので、ご案内させていただきます。
  「ニューヨークだより」は、次のURLをクリックすると表示されます。
  ・http://www.ipa.go.jp/about/NYreport/200607.pdf

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☆このメールマガジン「創新」は、皆様からの投稿(情報)をお待ちしております☆

  以下お問い合わせフォームから「広報関連」宛てにお願いいたします。
URL:https://wws.itc.or.jp/cgi-bin/form/toiawase/mailsend2.cgi
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  5.編集後記         ITC協会 広報担当  矢野 香織
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  広報担当・松下のアシスタント矢野香織です。
  今回は、松下にかわり、私が初めての編集後記を担当させていただきます。

 ◆「心を打つ手紙、これ以上に優れた文学があるだろうか?」
  Is there anything better in literature than the best letters?
  これは、アメリカの詩人・ホイットマンの言葉です。

 ITCの皆様へのお手紙を真心込めて書く思いで、毎回のメルマガ発行の
  お手伝いをさせていただいています。

 先日、入谷の朝顔市に出かけました。そこでは、朝顔の露店がズラッと
  並んでいるのですが、どの店も同じように「朝顔」を売っているので、
  どこで買っていいのか迷ってしまいました。
  私は、朝顔の「暁の錦」という品種が好きです。鮮やかな赤い色が夏の
  到来を感じさせるからです。
 
  「暁の錦はありますか?」−−露店を歩いて聞いてまわるのですが、
  お店の人は、ほとんどわかる人がいません。きっと、その日だけ朝顔を
  売る「にわか朝顔屋」がたくさんいるのだと思います。
 
  何軒目かでやっと「この鉢が暁の錦ですよ」と教えてくれるお店を見つけ
  ました。その店では、どの鉢がどのような種から成長してどんな花をつけるのか、
  丁寧に教えてくれました。
 
  「信頼できる専門家を見つけること」が、いかに大切かを実感しました。
  地方の中小企業では、まだまだITの知識が浸透していません。
  だからこそ、「信頼できる専門家」ITCの力が必要とされていると思います。
  中小企業がITを導入して収益を改善していけば、日本の経済にも大きな
  プラスになるでしょう。

 最後に、もう一度、ホイットマンの言葉です。
  ◆「僕は、いつもは表に現れない陰の人々に大きな尊敬の念を持っている。
   結局は、そうした目立たない無名の人たちが一番偉いのだ。」

 決して、目立たないところでも、実績を積み重ねている皆さんが、たくさん
  いると思います。私達は、そうした「陰の人」の活躍にも光をあて、
  その成功事例を全国の皆さんにご紹介したいと考えています。
 
  ぜひ、皆様からの声を私どもITコーディネータ協会にお寄せいただき
  ますよう、よろしくお願いいたします。

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  発行/編集: ITコーディネータ協会 広報担当 松下
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