ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー



◆◆◆◆◆ ITCAメールマガジン「創新」 第124号 2007.2.23 ◆◆◆◆◆

 メルマガ「創新」は、ITC協会会員、ITC資格認定者並びにITC制度に関心を
  持って頂いている皆様(約8千名)に毎月第2/第4金曜日にお送りしています。
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  1.ITCビジネス成功事例情報
【知識と智恵】
   【茨城県南におけるITC活動の成功事例】
   【IT経営百選余話】
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  2.ITC協会からのお知らせ
   ・「IT経営百選」表彰企業を支援したITコーディネータのご紹介
   ・「中堅中小企業 情報化の処方箋」第14巻 発刊・配布のお知らせ
   ・協会機関誌「架け橋」第2号 購読申し込み受付中!
   ・「Linux/OSS Business Summit 2007」 開催のお知らせ(3/6)
   ・IT産学マッチングカンファレンスOSAKA開催のお知らせ(3/5)
   ・IPAニューヨーク事務所から 米国IT業界動向「ニューヨークだより」
   ・ITCのための継続学習プログラム
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  3.編集後記
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  1.ITコーディネータ・ビジネス成功事例情報

**このコラムでは全国のITCから寄せられた生の成功事例情報を掲載します**
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  ◆知識と智恵

                    金融庁CIO補佐官 ITC 後藤展城

 「君たちは知識と智恵を区別しなくてはならない。知識は、人間が知的活動
  を続ければ続けるほど無限に増えてゆく。でもいくら知識を積み重ねても、
  それでは知識の化け物になるだけだ。それではいかん。人間のためになる
  ようにするには、智恵が必要だ。
  では、智恵を学ぶにはどうしたらいいか。古典に親しむことだ。古典には
  人類の智恵が詰まっている」
 
  これは、戦時中、東大の医局で医学者であり詩人でもある木下杢太郎が医局
  員に向かって、連日の空襲のさなか勉強の必要性について語ったものである。
  発言時期の特殊性もさることながらこの正鵠を得た言葉に驚きとともに人生
  の啓示として感銘を受けた。
 
  私は、職業柄システム開発を売り物とするベンダのプロジェクト・マネジャー
  と仕事をする機会が多い。彼らは、情報処理技術者試験の合格者や、PMP資格
  保有者であるため、一通りの専門知識を有し、一般的な水準より高いことは
  間違いないと思われる。ところが、依然としてプロジェクトの成功確率は
  3割であり、その知識をプロジェクトのために有効に生かし切っているとは
  思えない。私は、知識を活かす智恵が決定的に欠けていると思われてならない。
 
  この職業に限らず、古典に親しんでいる方は非常に少ないのではなかろうか。
 
  そういう状況を踏まえ、私は以前から部下に世阿弥の「風姿花伝」を一読する
  ことを勧めている。詳細は紙面の関係でご紹介できないが。「型破り」の
  ためにはその道に入る「型入り」、地道に修練をする「型修め」が必要で
  あるとか、非常に示唆的な事柄が書かれている。
  ご興味をもたれた方は、ご一読頂ければ幸いである.

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  ◆茨城県南におけるITC活動の成功事例

                           NPO法人 ITC茨城
                        星データ企画 堀越 眞哉

 小生が係った成功事例として、栗田アルミ工業さんの例を紹介させていただき
  ます。栗田さんは、茨城県南の土浦で主に自動車用アルミ鋳造部品を開発し
  生産しているメーカです。

 活動の成功要因は3つあります。ひとつは、ITC茨城が経済産業省の推進する
  ITSSP事業「経営者向け研修」に積極的に取り組んだこと、二つ目は、栗田さん
  の社長をはじめとする経営層が経営革新に非常に熱心であること、三つ目は、
  ITC茨城の有志が協力して支援に当たったことです。

 そもそものきっかけは3年前に開催された経営者研修でした。8月の猛暑の中、
  参加者募集の個別訪問のため、茨城県南を自動車で走り回りました。
  小生の場合、車はポンコツ(こすったりぶつけられたりしながらもめげずに
  小生を運んでくれる大切な相棒ですがー)でエコノミータイプですので、冷房
  を入れても快適とはいえません。汗をかき、時には「アポイントがなければ
  お引取りください」と冷たい対応を受けながら、チラシを配り勧誘して廻り
  ました。栗田さんとはそんな苦労の末に出会ったわけです。

 栗田さんには、エピソードがありました。社長さんが、出張のとき以外、毎朝
  出勤する社員のみなさんに会社の門の前で挨拶することを、6年以上続けて
  こられているとのことでした。経営においても然り、決めたら継続すると
  いう姿勢を貫いており、経営者研修受講に続いてIT経営成熟度診断、IT化
  戦略策定、さらには生産管理システムを構築し、現在はPDCAのCAの段階に
  入っています。

 この一連の活動を、ITC茨城の有志が支援して来ました。
  それぞれメンバーがキャリアを活かし補完し合って効果的なコンサル
  ティングができたと思っています。
  (参考)

 ・栗田アルミ工業は平成18年度IT経営百選で最優秀企業に認定されました
   http://www.itc.or.jp/about/casestudy/hyakusen2.html

 ・栗田アルミ工業(株)ホームページ
   http://www.kurita-al.co.jp/

 ・NPO法人ITC茨城ホームページ
   http://www.itc-ibaraki.com/

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  ◆IT経営百選余話

                    八尾市中小企業サポートセンター
                    ITC、中小企業診断士 北川 美教

 平成18年度のIT経営百選で大阪府八尾市の企業4社がそろって最優秀賞に選
  ばれ、推薦者として非常にうれしく思っております。各社それぞれにユニーク
  な経営を実践され、その手段としてITを非常にうまく活用しているところを
  高く評価していただいたものと思います。
 
  たとえば、塚谷刃物(株)は鋼板の表面に複雑な形状の刃型をつくり、
  携帯電話などに組み込むフレキシブル半導体基板を打ち抜く製造ラインに
  供給するなど、各種産業用刃物を受注後2日間で即納する体制を、
 
  メロディアン(株)は全国展開するフレッシュな各種乳飲料の製造〜出荷管理体制の
  安全確保を、中田製作所はサブミクロン単位のアルミ加工の受注〜原価管理
  体制を、理化工業(株)は八尾・東大阪を中心とする大阪東部中小企業集積
  の中で製造されている多種多様な金属部品の熱処理加工を引き受け、最短納
  期で処理するための受注〜出荷管理システムをアクセスとエクセルを使って
  自前で創り上げ、フル活用しているところなどがそれぞれに大変ユニークで
  す。

 定年退職後の私のライフワークは中小製造業支援ですが、ITC活動もその
  一つです。現在は中小製造業の潜在ニーズを実現するための地道な産学連携
  を模索して、企業と大学・研究所の間をうろうろしている毎日ですが、多少、
  芽が出はじめた感じで、これからも「微細加工による付加価値向上で、中小
  企業の町・八尾市がもっと元気になってほしい」と微力ながら努力していき
  ます。

(参考)
  支援企業4社は平成18年度IT経営百選で最優秀企業に認定されました
   http://www.itc.or.jp/about/casestudy/hyakusen2.html

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  2.ITC協会からのお知らせ 
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  ◆「IT経営百選」表彰企業を支援したITコーディネータのご紹介

 経済産業省が推進する平成18年度IT経営応援隊事業で、経営とIT活用の双方
  が優れ、わが国の中小企業のお手本となる「IT経営百選」表彰企業を支援、
  推薦したITCを、協会ホームページに公開いたしました。
 
  ITCへのマスコミからの取材、問い合わせも入ってきております。
  (ITCには1社あたり5ポイントが付与されます)

 掲載されたITCの方々には、順次、メルマガに寄稿をお願いしてまいります。

 ・ITC協会活動事例ページ
   http://www.itc.or.jp/about/casestudy/index.html
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  ◆「中堅中小企業 情報化の処方箋」第14巻 発刊・配布のお知らせ

 ソフトバンククリエイティブが発行する、中堅中小企業向け季刊誌 第14巻
  が発行されました。今回号には、ITC3名の方の執筆(水口和美氏、杉村
  麻記子氏、林誠氏)が掲載されています。

 ご希望の方は、協会ホームページからお申し込みください(無料)
  http://www.itc.or.jp/activity/articles/index.html#compass
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  ◆協会機関誌「架け橋」第2号 購読申し込み受付中!

 機関誌「架け橋」第2号を発刊致しました。
  協会ホームページから年間購読(有料)の申込み受付を行っています。
  (年間購読申し込みで、知識ポイント2P/年MAX. を取得できます。)
 
  なお、協会会員(個人・法人)の方、並びに、既に創刊号の購読を
  申し込まれた方は、手続き不要です。

 ・詳しくは、ホームページをご覧ください
   http://www.itc.or.jp/activity/journals/index.html
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  ◆「Linux/OSS Business Summit 2007」 開催のお知らせ(3/6)
     〜Linux/OSS活用のビジネス成功事例〜

 Linux技術者認定制度を運営するNPO法人LPI-Japanが主催する
  セミナーが下記のとおり開催されます。

 【日時】2007年3月6日(火)14:00〜17:35
  【会場】日本工業倶楽部 3階大ホール
      東京都千代田区丸の内1-4-6
  【参加費】無料 (定員200名)
  【詳細・申込み】詳細は下記URLをご覧ください。
   http://www.lpi.or.jp/seminar20070306/
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  ◆IT産学マッチングカンファレンスOSAKA開催のお知らせ(3/5)
   〜大学のITとその応用分野が見られる一日だけの出前研究室〜

 【日時】2007年3月5日(月)10:00〜17:00(交流会17:30〜 )

 【会場】大阪産業創造館 3階 マーケットプラザ/5階 研修室
     大阪市中央区本町1-4-5 TEL:06-6264-9800
  【参加費】無料(ただし交流会は会費3,000円を徴収します)
  【詳細・申込み】詳細は下記URLをご覧ください。
http://www.neocluster.jp/cluster/user/event/conference/070305index.page
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  ◆IPAニューヨーク事務所から 米国IT業界動向「ニューヨークだより」
  
  「Next Web2.0を巡る議論」
  次のURLをクリックすると表示されます。
  http://www.ipa.go.jp/about/NYreport/200702.pdf
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  ◆ITCのための継続学習プログラム
 
  ITC資格維持のための知識ポイント取得対象セミナー・研修のお知らせです。

 ・詳細はこちら
   http://www.itc.or.jp/activity/seminar/index.html
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  3.編集後記         ITC協会 広報担当  松下 正夫
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 平成18年度IT経営応援隊「IT経営百選」認定の中小企業を支援し、
  推薦したITCのお名前を協会ホームページに公開いたしました。
  
  3千名のITCを対象に実施したアンケート結果からも、ITCの知名度
  をもっと上げてほしい、という意見が強く寄せられました。

 一方で、最近、自治体から協会にITCに関する問い合わせが増えて
  きており(福山市や長野県庁、牛久市等、自治体情報部門の支援
  成功事例を知って)、また、金融機関からのITC(組織)紹介の依頼や、
  今年、全国で開催するIT経営キャラバン隊セミナー・事業の実施に際して、
  各地の商工会議所からも、地元のITC(組織)を紹介してほしい、
  という要請が続々ときています。

 ITCの市場開拓・拡大のためには、このような機関との連携と、そのための
  適切な情報開示、提供が必要と考えています。
  既に実施中の、ビジネスを志向するITC届出組織との地域ワークショップや
  金融連携ワークショップの開催など、ITC地域組織の活動情報開示、また、
  ITC資格者の個々の実態把握による包括的・部分的なビジュアライズ
  (可視化)などが、今後の制度進展にとって重要な要素だと考えます。
 

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   http://www.itc.or.jp/activity/mail/index.html

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   お問い合わせ・配信停止方法・送付先変更方法はこちらをご覧下さい。 
   http://www.itc.or.jp/activity/mail/index.html
 
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  文字化け(抜け)が発生している場合には、略字で対応させて
  いただきますので広報まで御連絡下さい。
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  発行/編集: ITコーディネータ協会 広報担当 松下
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