ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー


◆◆◆◆◆ ITCAメールマガジン「創新」 第175号 2009.5.22 ◆◆◆◆◆
 メルマガ「創新」は、ITコーディネータ協会会員、ITコーディネータ資格
認定者並びにITC制度に関心を持って頂いている皆様に毎月第2/第4金曜日
にお送りしています。

━ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……
1)ITコーディネータビジネス成功事例・活動事例情報
 ◇中小企業IT経営力大賞「IT経営実践認定企業」◇
 「商品センター+オペレーション+IT」三位一体改革成功のポイント
                           ・・・湘栄産業株式会社】
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2)ITコーディネータ協会からのお知らせ
 ・2009年度ITコーディネータ協会主催セミナーのご案内
   ・北海道庁発表
  「IT産業雇用確保・創出事業(離職者再雇用向け)」への協力
 ・業務開発・広報Gからのお知らせ
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3)支援機関等からのお知らせ
 ・ITマネジメント・サポート協同組合からのお知らせ
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4) 編集後記
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1.ITコーディネータ・ビジネス成功事例・活動事例情報 
 *このコラムでは全国のITCから寄せられた生の事例情報を掲載します*
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     ◇中小企業IT経営力大賞「IT経営実践認定企業」◇
 ◆「商品センター+オペレーション+IT」三位一体改革成功のポイント
                           ・・・湘栄産業株式会社
                       (株)Vコンサル東京企業戦略センター長 
                   経営コンサルタント ITコーディネータ 野澤周永

ITコーディネータは、経営とITの架け橋といわれている。その資格の意義からすれば、 経営の理念を知って、その理念にそったITが経営に十二分に活用されること、 そしてそのための中小企業経営者への啓蒙ということが、その使命であり、 その役割であるといえる。

しかしながら、経営コンサルタントの身でITコーディネータの資格取得をした 私のような現場コンサルタントの立場からすれば、その資格者の達すべき意義が、 十二分に発揮され、中小企業経営者がITを生かした経営に目覚めてきているかといえば、 まだまだ道は遠いという印象は否めない。

多くの中小企業経営者の実際は、「日々仕事に追われている」、 「ITのことは専門でないので任せている」ないし、「正直詳しくはわからない」、 「IT設備投資は主体的というよりは、最初の提示額やベンダー営業マン次第で 決めているのが現実」・・といったところが多いといえる。

その一方で、最近は若い経営者に世代交代が進んできており、自分で インターネットやパソコンを使いこなす若い経営者も増えてきているので 大分変わってきているのも事実ではある。

しかし、経営とITの架け橋としてITコーディネータが機能して、経営改革に どれだけ寄与できているかといえば、ITの認識の薄い経営コンサルタントでは 説得力を欠くし、その一方で、専門的なことをまくしたてる (やさしいことばを言っているつもりでもIT屋さんの横文字はむずかしいと 思われているのが実際)ITコンサルタントでは何を言っているのか正直よくわからない という印象をもたれており、いわば「帯に短し状態」というケースは多いのである。

H20年度に私が経営コンサルタントとして関与し、同時にITコーディネータとして サポートし、中小企業IT経営力大賞「IT経営実践認定企業」となった 湘栄産業株式会社様の場合の「商品センター+オペレーション+IT」三位一体改革は、 経営上の問題点をIT改革という視点に落とし込み、ハードである商品センターのヤード改革 (いわば5Sの習慣化)とソフトである商品オペレーション改革と一体となって改革を推進して、経 営課題解決に寄与できた数少ない成功事例であるといえる。

手順としては当たり前のようではあるが、まず経営課題を明確にすることから始めた。 何に問題点を感じているかが重要であり、それを解決する改革でなければ意味がない。 ITの改革であるか、ハードの改革か、ソフトの改革かは、 手段として必要とされた時に行われるべきものであり、 「手段ありき」であってはならないのである。

この会社の場合は、「地域市場の冷え込み」「建設業関連の市場競争激化」 という外部環境から、地域から首都圏の厳しい市場への参画を目指した。 しかし、そこで突き当たった現実は、大手建設会社の求める「高いサービス品質」 の洗礼(数量ミスなどは命取り)であった。

建設足場資材リースというサービス業務における「リース品の受発注管理」や、 「在庫・客先在庫の管理システム」の稚拙さがゆえに人の手に頼らざるをえず、 改善できないでいた「多くの人為的ミス」、そして現場で荒々しく扱われ、 痛めつけられた足場材と細かい検収チェックのギャップから来る 「検収現場社員のミス防止意識レベルの低さ」など多くの現場的問題が 蔓延していたためにまずは「ミス0運動」としての取組みの各論を展開する必要があった。

IT改革もその一つであったわけである。即ち、まずは「ミス0運動」に寄与できる システムへのリプレイス、しかしそんなに多くの予算はかけられない現実もあった。 ただ、ITについては単純に「ミス0」に近づける方法は人間の行動特性を考えると、 そんなに特別なことはないことに気づいた。まずは起きているミスを分析すること。 それにより分かったことは、遠隔地の建設現場とのやり取りにFAXを多様していたことで 字がつぶれて読み間違う・・それは社内同士でも同じことだ。また、FAXで来た 情報を商品知識の乏しい女性たちが、つぶれかけた字を判読して、リース数量の 管理システムに入力する・・そういった作業の一つ一つが、多くの間違いを 引き起こしていたということである。

問題点を裏読みすれば、改革は容易だ。
(1)FAXなどの手作業を減らす→WEBベースの新システムを自社の使い勝手を考慮しつつ 基本設計し、ベンダーと二人三脚で新システムを構築。
(2)運用上、システムへのインポートを意識した注文フォームの利用を 客先に粘り強く推進をお願いし、CSV形式でのシステムへのインポートを自動化する。
(3)在庫不足による客先への誤手配(ないのに貸出してしまう)を避けるためにある 一定水準以下の在庫率になったときに警告表示するよう設計上折込む・・
などの様々な「人為ミス防止」をIT新システムに折込むことで現場的な解決を 図っていったわけである。

経営課題の解決のための各論として一つずつの問題をきちんとつぶしていく・・ これはITに限らず、「ミス0」達成のためには「5S推進」も 「オペレーションマニュアル見直し」も基本的改革手順は同一であるといってよいのである。 「改革は道遠し、されど一歩ずつ」なのである。

冒頭に記した、ITコーディネータが経営とITの架け橋という使命を果たし、 ITを十二分に経営に生かすために現場で地道に中小企業経営者に啓蒙する心意気を持って、 今私が運営するVコンサルでもチームコンサルを展開しつつ、 ITコーディネータの同志達(ITC小泉正信氏他)とともに微力ながら 全国各地を奔走する毎日である。

藤井建設ホームページ
 http://www.fujiigroup.co.jp/index.html
※湘栄産業(株)の親会社、当社のHPはありません

(株)Vコンサル東京企業戦略センター ホームページ
 http://www.vcon.jp/

中小企業のためのVコンサル5月経営セミナーページ
 http://www.vcon.jp/service_seminar.htm#sem_plan

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2.ITコーディネータ協会からのお知らせ 
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◆2009年度ITコーディネータ協会主催セミナーのご案内

ITコーディネータ協会では、資格者の継続学習の一環として、IT経営を 実現する人材の育成を目指して、研修・セミナーを実施しております。

それぞれのセミナーのスケジュール、お申し込み方法等は詳細ページをご覧ください。
(URLが長いため上手く表示できない方は、1行にしてから表示願います)
 https://wws.itc.or.jp/seminar_guide_n/FMPro?-db=seminar_promoteDisp.fp5&-lay=Disp&-format=seminar_p01.html&nendo_F=1&-Find

※追加変更も発生しますので、必ずホームページでご確認いただくようお願いします。

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◆北海道庁発表
「IT産業雇用確保・創出事業(離職者再雇用向け)」への協力
  ― IT離職者のITコーディネータ資格取得を全面支援 ―

2009年5月12日、北海道庁は、IT離職者の再雇用と地域産業のIT経営を 促進するため、「IT産業雇用確保・創出促進事業」の実施を発表しました。 同事業は、IT離職者のITコーディネータ資格取得を全面的に支援し、 実際に企業に派遣することで知識や経験を高め、北海道地域への就職に 結びつけようとするものです。

ITコーディネータ協会では、ITコーディネータの活動が、地域経済の活性化や 中堅・中小企業の競争力強化に有効なことから、資格取得のための研修の実施等を通じて、 ITコーディネータ育成の面から北海道庁に協力してまいります。

現在、北海道で活動中のITコーディネータは約100名ですが、その8割が 札幌に集中しており、今回の事業では旭川や室蘭などの地域で活躍できる ITコーディネータの育成をはかります。

6月5日(金)に、説明会を東京で開催することになっています。

案内ホームページ:http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/ssg/

本件に関するお問合せ先
ITコーディネータ協会 広報担当 03-5733-8380
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◆業務開発・広報Gからのお知らせ

◇【最近のメディア掲載】
ITコーディネータあるいは、ITコーディネータがIT経営推進支援をした企業の 記事が掲載されています。
>日本繊維新聞(5/11)「ニッセンアカデミー」
>日本農業新聞(5/13)「職場のマネジメント」
>北海道新聞(5/16)「地方のIT指導者育成」
>週刊BCN(5/18)「IT経営コーディネート」
>週刊東洋経済(5/23号)「大失業時代の賢い副業・使える資格」
>月刊商工会(5月号)「社長の気づきで会社が変わる」
>月刊石垣(5月号)「IT化による中小企業のイノベーション」
>経営者会報(5月号)「中小企業のIT導入奮戦記」

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3.支援機関、関連機関等からのお知らせ 
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◆ITマネジメント・サポート協同組合からのお知らせ

中小企業の競争力向上にとってIT経営が有効であることは認識されていますが、 具体的な実践方法とその効果については、多くの経営者の方が、 また経営者を支援するITコーディネータが、悩みを抱えているのが現状です。

今回のITMSセミナーでは、経済産業省がIT経営を推進するための施策として 実施しました「中小企業IT経営力大賞」をテーマとしました。
明治大学教授で中小企業IT経営力大賞選考作業部会長の岡田教授から中小企業における ITの効果的活用について、そして、今回の「中小企業IT経営力大賞」優秀賞を 受賞した企業3社の代表者から具体的な取組みについてお話をいただき、 IT経営成功の秘訣を探ります。

IT経営に関心をもたれている企業経営者の方、IT経営を支援する立場にある ITコーディネータの皆さん、そしてIT経営を目指す企業に提案するITベンダの方にとって、 必見のセミナーです。

特に、今年度も応募支援を希望される方は本セミナーの受講は必須です。

 【テーマ】
「IT経営力大賞受賞企業に学ぶ、IT経営成功の秘訣」

プログラムは、こちらをご覧ください。
http://www.itms.or.jp/topics/20090624.html

■日時:2009年6月24日(水)13:30〜17:30(13:00受付開始)
■会場:センチュリー三田ビル 10階会議室  
住所:東京都港区三田3-11-34 センチュリー三田ビル 
地図:http://towa-kaigi.com/map.html
■受講料:¥5,000(当日会場でお支払い下さい)
■知識ポイント:知識ポイント4時間
(4時間1ポイント相当、上限なし)分を付与します。

□問合先:ITマネジメント・サポート協同組合事務局  武藤 強
TEL:03-5787-8230 FAX:03-3410-0064
□お申込はこちらから□
http://www.itms.or.jp/topics/20090624.html

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4.編集後記  ITコーディネータ協会 業務開発・広報担当 山川元博
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「経営とIT化相談」のバナーを協会のトップページに作成したところ、 ページが開かれた件数が300件から4500件と15倍になりました。何かしらの 悩みを持っていらっしゃる経営者や企業の皆さんは、こんなに居るのだと 実感した数字でした。

2008年度、協会に寄せられた「経営とIT化相談」の件数は約40件、 そのうち10件は現地訪問し(30件は訪問前回答)、成約になったのは 4件でした。(成約率40%)

2009年度は成約率をもっと上げたいと考えています。今も2件の案件があり、 ヒアリングの内容から適任と思われるITコーディネータの方を ITCプロフィールを参考にご紹介する準備をしています。お声かけさせていただいた皆様、 今年度もご協力をよろしくお願いします。

□ご挨拶□
業務開発広報担当の西島でございます。私ごとで恐縮ですが、5月末日付けにて 退社する事となりました。資格者の皆様には大変お世話になり、 本当にありがとうございました。後任は元永となります。 皆さまのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。

 ※※※※※メルマガ「創新」では寄稿をお待ちしております※※※※※
「こんな活動しています」「こんな成果出ました」「参考にして下さい」等の
事例をお持ちの方がいらっしゃいましたら、広報担当までお知らせください。

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「創新」のバックナンバーは、下記に掲載しています。
http://www.itc.or.jp/activity/mail/index.html

 *注意*
このメールアドレスは送信専用アドレスです。
お問い合わせ・配信停止方法・送付先変更方法はこちらをご覧下さい。 
http://www.itc.or.jp/activity/mail/index.html

※当協会からのメール配信で、宛名等が外字(機種依存文字)で
文字化け(抜け)が発生している場合には、略字で対応させて
いただきますので広報まで御連絡下さい。
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発行/編集: ITコーディネータ協会 広報担当 山川
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