ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
          ITCAメールマガジン「創新」 第18号 2002.10.4

    目次
1.巻頭言 「ITコーディネータへの期待」
2.ITC福井の動向
3.協会便り 「第3回ITコーディネータ補試験の応募者数増加!」
4.会員の広場 「中小企業の活性化を目指して」
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1.巻頭言「ITコーディネータへの期待」
                      ITコーディネータ協会 理事 野村晋作
                   (東京海上火災保険株式会社 常務取締役)

 今年も、税制改正のシーズンがやって来たが、本年度のテーマに、経済産業省が推進する「IT投資促進減税」が焦点のひとつとなっており、ユーザー企業の立場から、その実現を待望している。現下の厳しい環境のなか、戦略的なIT投資によって経営革新を促進し、経済の活性化をはかることは急務と考えるからだ。他方で、IT投資を行うユーザー企業は常に、「真の意味で企業の活性化につながる戦略的IT投資」を行っていくことが求められている。ユーザー企業の経営者に、こうした観点から支援を行うITコーディネー(ITC)の役割は益々高まっていると言えよう。
 協会では、中堅・中小企業の経営者を対象にした、実践形式の経営者向け研修を開発し、現在全国各地で、ITCが中心になり経営者研修の実施を企画されているとのこと。

 また、金融機関と連携した経営者向けセミナーも開催されており、こうした取り組みを通して、一人でも多くの経営者が、目的にそった効率的なIT化を推進し、企業基盤の強化、収益力の向上に結びつけ、日本経済活性化の原動力となってもらいたいと願っている。

 こうした取り組みを通じて、ITCの評価が高まることを、大いに期待したい。

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2.ITC福井の動向                  ITC福井 会長 先織 久恒

 「ITC福井」の正式名称は「社団法人福井県情報システム工業会 ITコーディネータ協議会」です。

   ITC石川を先輩組織とし、小規模企業が比率的に多く、中小企業の絶対数の少ない北陸で共にいかに頑張るかを追求し、仲間が確実に成功事例を出すしかない。という結論から、ITコーディネータによるITコーディネータの為の組織でなく、中小企業のためのプロコンサルタントと経営者の集まりとしました。従って、ITコーディネータ13名 その他のコンサル10名 経営者3名の26名という組み合わせで、経営者の生の声を聞き、ほかのコンサルのノウハウを学び、彼らをITCに引きずり込み 強力なメンバーと組織を目指しています。2〜3年は補助金を充分に活用させていただき、弾みをつけるためには、補助金を受けやすい社団法人に入れてもらいました。
 ITSSPでは1次の講演会には68社を集め、12社の無料相談を実施し、3社を訪問中です。2次では20社の経営者に戦略情報企画書を作っていただき、8社を訪問サポートの予定をしています。
 福井県のITモデル化事業には2名のITCが携わり 福井商工会議所のITモデル化事業には4名のITCが携わっています。所属ITCに、少なくても2社以上の企業面談・訪問経験をしていただけるように、企画してきました。

 またITC石川と協力して、知識研修を金沢に誘致する事により、知識ポイントを交通費を掛けずに受けやすくして、来年3月までに7ポイントが取れるようにしました。北陸の組織の特徴が現れ、先日の吉川先生のBSCセミナーにはITコーディネータ以外の参加者も多かったという結果も出ました。任意団体の知識研修や全国大会参加で、10ポイントは確実に取れるようにしました。

 このように「ITC福井」は実務と知識のバランスを考え、ITコーディネータにも中小企業経営者にも求められる組織を目指しています。

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3.協会便り 「第3回ITコーディネータ補試験の応募者数増加!」
                   ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫

●第3回ITコーディネータ補試験の応募者数増加!(11月24日実施)
 先月末受付を締切った今回のITC補試験申込結果は、ITC制度の普及進展を反映し、前回(第2回:1,083名)を上回り、1,200名を超える応募者総数となりました。(速報ベース)

●情報化月間「ITコーディネータ活用セミナー」(東京全日空ホテル)
 10月1日 (火) 午前10-12時に開催した「ITコーディネータ活用による経営革新」(主催:情報処理振興事業協会、ITC協会)では、西岡IT塾で行った昭和電機株式会社様の経営革新をパネルディスカッション方式で紹介しました。
当日会場には100名を超える経営者、ITCの方々が参加し、昭和電機の柏木武久社長をはじめとしたパネラーと来場者との間で活発な質疑応答が行われ、盛り上がったセミナーとなりました。

●2002年第3期(11-2月) ケース研修を募集中(10月29日(火)まで)
 2002年度第3期ケース研修参加者を募集中です。協会ホームページから受付しています(先着順)。クラス定員になり次第締切りますので、お早めにお申込ください。

●ITコーディネータ協会ホームページを10月3日リニュアル
 情報メニューを整理し、検索機能も追加して必要な情報を探しやすく致しました。引続き、見直しを進めて参りたいと思いますので、ご意見等戴ければ幸いです。

●ITコーディネータ掲載記事
 「日経IT21」 発行:日経BP社 9月29日発売(11月号)
  *クローズアップ
    「増えるITコーディネータ」
     全国都道府県に拡大したITC Conference 2002の紹介
  *実録!ITコーディネータ活用 (連載:第8回)
    「機能をまとめシステム要件を定義する」
     ITC勝野直樹さん、普家浩文さん、慶徳晴司さんの事例と大阪府内で
     実施中のITSSP事業が掲載されています。
      http://it21.nikkeibp.co.jp/ 

     ☆全国のITCの皆様からの活動情報を積極的にマスコミに紹介してい
      ます。お気軽に広報までお知らせください。お待ちしています!

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4.会員の広場 「中小企業の活性化を目指して」
                            ITC・ITCI 税理士 山田 朝一

 ITCAの運営会員であるとともに、広報WGとしてITC制度を普及すべく、ボランティアで活動してきました。しかしながら、先日も世田谷のロータリークラブで「e-Japan構想とITC」というテーマで中小企業経営者のみなさんに講演させて頂きましたが、ITCの認知度は高くありませんでした。
 私は当初から、ITCは、中小企業のニーズを把握し継続して監理する“会計人ITC”並びに中小企業施策に精通した“スモールビジネスITC”そして情報化技術に精通した“情報系ITC”と、資格の細分化が必要であると提唱してきました。一人のITC力には限界があります。ITCの活動は一人では不可能です。私などはいくらITCといえども、情報技術には疎いですので、情報系ITCの協力を仰ぐ事は不可欠です。
 また、私自身の経験上、中小企業がITに投資出来る資金は微々たるもので、各種中小企業施策の活用が不可欠であります。会計人ITCが中小企業のニーズを把握・整理し、“スモールビジネスITC”及び“情報系ITC”の力を借りて情報化の可能性を探ります。やはり餅は餅屋です。
 そこで、NPO法人「中小企業アイティー化支援協会」http://www.jsitca.org/を組織し、中小企業の活性化を目指し、活動を開始しております。我々NPO法人はITCAと常にコラボレーションする関係にありたいと考えて居ります。

 NPO法人の特性を活用し、国・地方公共団体・一般企業とのコラボレーションにより、中小企業の活性化を目指します。

 これから、本格的に活動していきますので、よろしくお願い致します。

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[編集後記]
  「評価自体が創造だ」                      福井謙一

 今年のノーベル賞が来週以降発表される。1901年から2001年までの自然科学系ノーベル賞受賞者は日本7人、世界約500人の1%に過ぎない。人口でみると世界60億人と日本1.3億人、2%であり、GDPでは、世界5000兆円、日本500兆円、10%であり、人口、経済規模に比較すればノーベル賞受賞者は少ないと言えます。創造性よりも効率性を重視し、個性を伸ばすよりも平均的良い子づくりをしてきた教育制度に問題を感じます。企業も1990年代に集中と選択よりも総合性を目指して失敗した例が多いと思います。ITコーディネータの本質的な役割は、法人が創造性を発揮するための風土造りと仕組み造りにあるのではないか。

 そういう意味で「ITC Create the Future ITC 創新」だと考えています。

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                         編集担当:西脇 隆 nishiwaki@itc.or.jp
                        発行:ITコーディネータ協会 広報担当

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