ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
ITCAメールマガジン「創新」 第19号 2002.10.18

   目次
1.巻頭言 「ITCの発展に期待する」
2.ITC兵庫会の動向
3.協会便り 「東京商工会議所でもITコーディネータを活用開始」
4.会員の広場 「青森における情報化への取組み」
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1.巻頭言「ITCの発展に期待する」                広瀬勇二
                                ITコーディネータ協会理事
                              (富士通株式会社専務執行役)

 ITコーディネータ(以下ITCという)制度は2年目を迎え、全国で 約2,400名を数えるようになりました。富士通グループも中堅・中小 企業の情報化をアドバイスする人材の育成の一環として取得を 推進し、約100名のITC・ITC補を認定させて戴いております。 現在は制度が整備され、ようやくITCが活動のスタートラインに 立った状況でありましょう。今後はITCが実際に活動し、果実を生み 出すことが重要です。 富士通グループ内でもITCの活用策を検討しております。例えば、 経理に強いITC(税理士出身の方等)、業務スペシャリストITCと連携し、 強みを持ち寄ったチームでクライアントに対応するビジネスモデルを 模索しております。また、事例研究会の実施、活動事例の情報共有化 といった施策にも鋭意取り組んでおります。
 こういった個々の活用の取組みは、ITC資格に付随する諸制度 (派遣制度等)の拡充とも相まって「活用促進→成功事例蓄積・共有 →更なる活用→認知度の向上→ステイタスの向上」の良循環を もたらしましょう。

 ITC協会は、ITを活用して経営の効率化を図りたいと願っている 中堅・中小企業の経営者の悩みに的確に応えるためにも、ぜひITC 資格ならではの活用モデルを多く具体化いただきたい。
 ITCとクライアントがスクラムを組んでWIN-WIN関係を築き、ひいて は我が国のIT競争力強化につながることを願ってやみません。

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2.ITC兵庫会の動向「ITC兵庫会の今年度の方針と最近の動き」
                     事務局 六田 伸彦

 「ITC兵庫会」は、8月26日に兵庫県在住のITC・ITC補の方々が 約50名集まり発足いたしました。 ITC近畿会を上位組織とし、(財)兵庫県中小企業振興公社や (財)阪神・淡路産業復興推進機構の後方支援を頂き、兵庫県下 のITC活動を円滑に行う為、さまざまな活動を開始していく事を宣言 いたしました。
 なお、本年度は組織の立ち上げと運用体制の整備を中心とした 活動になり、会員向けのMLの整備やHPの開設を行い、会員相互 の情報伝達を速やかに行える様にしていきたいと思っております。
 10月1日には第2回理事会を開き、今後の活動方針について話し合 いを行いました。その中で、ゲストとして、(財)兵庫県中小企業振興 公社の八木課長様がお越しになり、県下情報ハイウエイを利用した 様々な企画・構想について、具体的なお話しと意見交換を行う事が でき、今後のITC兵庫会の活動指針を見出せたものと確信ができ ました。 兵庫県はご存知の様に、唯一、太平洋から日本海まで続く土地を 持つ県であり、その文化圏も、神戸を中心とする摂津、姫路を中心 とする播磨、内陸部の丹波、日本海側の但馬、そして淡路の5つに 別れています。 従って、一口にITコーディネータ活動と言っても、カラオケ、水族館、 ゴルフ場が発祥の地とされる港町の神戸や、国際文化遺産「姫路城」 をもつ姫路市、タコと言えば明石、カニは城崎、温泉は有馬、そうめん は揖保の糸、酒は灘、算盤は小野、歌劇は宝塚、高級住宅地は芦屋、 など独特な文化的背景をもつ地域が多く、面白い反面、兵庫の県民性 を考慮したITコーディネートには、ITC側にも柔軟な発想が要求される 事と思います。

 この会を立ち上げて1ヶ月半余であり、主だった成果は未だ公表 できませんが、多彩な県民性を背景に、多彩なITCを多く排出して いる事は間違いない事実であり、今後、多彩なIT化事例が発信されて くる事に乞うご期待下さい。

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3.協会便り 「東京商工会議所でもITコーディネータを活用開始」
                     ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫

●東京商工会議所でもITコーディネータを活用開始
 東京商工会議所IT推進委員会の「IT化計画事例集作成事業」で、 ITCが会員企業4社のIT化を支援中です。
   http://www.tokyo-cci.or.jp/chiiki/seisakunavi/it-jirei/index.html

●ITSSP(戦略的IT化投資活性化事業)でITが活躍中!
 2002年度上期ITSSP事業では、全国のITCに公募し、申請のあった 案件の中から約80件が、下期追加事業でも約40件が採択され、全国で 数百名を超えるITC・ITC補の方々が企業支援活動を実施しています。

●2002年第3期(11-2月) ケース研修募集はまもなく締切りです。
 今年度最後の2002年度第3期ケース研修の参加者募集は、10月 29日(火)までとなっております。協会ホームページから受付しています (先着順)が、クラス定員になり次第締切ってまいりますので、お早めに お申込ください。
         http://www.itc.or.jp/case/info.html#common

●知ってトクする「業務改善のひと工夫」原稿募集
 ITSSPでは、多くの中小企業の経営者・担当者に活用していただく 企業で実践されている業務改善、それに伴うIT化のための 「工夫」を募集しています。
 企業の業務改善・IT化を指導されているITCの方で、実践例をご存知 の方は、是非ご協力下さい。募集内容・応募方法等は、ITSSPホーム ページ
    http://www.itssp.gr.jp/MEMBER/bosyu_kufuu/2kuhuubosyu.htm

をご参照ください。なお、締切は11月8日(金)です。
問合せ先はITSSP事務局 itssp-bosyu@itssp.gr.jp です。

●ITコーディネータ掲載記事
・月刊 Computopia  発行:コンピュータ・エージ社
                    10月18日(金)発売(11月号)
 「ITC Conference 2002 開催!」 掲載
         http://www.computer-age.ne.jp/

・月刊「日経キャリアマガジン」10月号 発行:日経人材情報
   文系でもOK!「使えるIT資格」GET術:ITコーディネータ補 ITコーディネータ補資格(ITC補試験)合格者(野村洋子さん) &研修校関係者のインタビュー記事が掲載されています。

・日本経済新聞 首都圏経済・茨城版 37面 10月3日(木)
 ITコーディネータ有資格者が組織設立 情報化業務、共同受注へ

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4.会員の広場 「青森における情報化への取組み」
                イノベートストラテジー(有)代表取締役 菊地 俊延

 この約1年間、ITCの活動を通じて本当に多くの方と出会い、仕事 をさせていただきました。今回はインストラクタでお世話になった 青森での情報化の取り組み例をご紹介したいと思います。
青森はこれまで交通の便が悪く、遠い存在であったかもしれません が今年12月に念願の東北新幹線が八戸駅まで延伸します。身近に させるのは新幹線だけでなく、ITでも身近にさせようという取り組みが、 青森デジタルアーカイブ推進協議会で行われています。
 例えば「浅虫温泉」という近郊型温泉観光地で、青森大学を通じて 往時の温泉観光地を蘇らせるため顧客参加型の自己増殖オープン 地域情報データベースを構築中で、「複合仮想現実」を観光支援ツール として活用する実験に取り組んでいます。さらにフィールドミュージアム として、ビューポイントごとに設定するデータがPDAと魔法のメガネに 展開され、雨の日でも晴れた日の情景が見れたり、ねぶたまつりの 時期の光景や囃子が見れ、ねぶたをクリックすると由来や施設情報 などが展開されるなどの仕組みになっています。

 目の前の光景から連想型で自分の興味ある情報を掘り下げ、自己 増殖的に拡大していく観光プロモーション計画となっています。ITは道具、 ITを活用してビジネスレベルの利益貢献を目指す。この実験は無線LAN を使い「いつでも、どこでも」のユビキタス・サービスでもあり、「指は北を 指す」べく、新しい時代に邁進する青森にこれからも注目していきたいと 思います。
(キャプテンあおもり(株) 山路敏世様にご協力をいただきました)

 青森デジタルアーカイブ推進協議会HP http://www.acci.or.jp/adaa/

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[編集後記]
 「桃栗3年、柿8年、梅は酸い酸い18年」
 31年のビジネスマン生活の中で、ニュービジネスの立上げに3回ほど関与 しました。1970年代にリサーチビジネス、80年代にコンサルテングビジネス、 90年代にe-ビジネスです。 それぞれ初年度は大赤字、3-5年で単年度トントン、7-8年で収益事業に 育ちました。何年も水をやり太陽にあてて、小さな種が芽となり、大きな木 に育ち、果実がなります。ITCも研究し技術を磨いて、大きな木に育ち豊か な実を結んで欲しいと思います。
 21世紀中に、世界中のITCがノーベル賞(経済学賞か新設されたITC賞) をとる夢を見たい。

 配信に関する問合せ、配信停止等は以下の編集担当までお願い致します。
                         編集担当:西脇 隆 nishiwaki@itc.or.jp
                         発行:ITコーディネータ協会 広報担当
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