ITCAメールマガジン「創新」 第21号 2002.11.15
目次
1.巻頭言 「ワールドクラスを目指して」
2.石川県ITCの動向
3.協会便り「第3回ITC補試験日まであと9日:11月24日(日)」
4.会員の広場「中堅・中小企業の情報化人材育成セミナーを開いて」
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1.巻頭言 「ワールドクラスを目指して」 松尾 明
ITコーディネータ協会理事
(中央青山監査法人代表社員)
ITコーディネータの制度をデザインする大役をITSSP活動の
ITコーディネータ分科会の委員長としていただいたのは1999年
の5月ごろでした。河野会長も参加された産業構造審議会の
意見が固まる前ごろだと思います。
METI原山課長、ERPフォーラム和田専務理事、高梨先生、
真木、弓崎事務局担当等のご支援をいただき精力的にプロ
ジェクトを推進する上でいつも判断基準として用いたのが
ワールドクラスです。
世界的にインターネットが広まり顧(個)客は、世界の中から
ベストマッチなものを探すことができます(言語の壁がなければ)。
中小企業といえどもワールドクラスのサービスを提供しなければ
顧客を失い生き残れない。
しかし、難しく考えすぎる必要はなく、その地域において人的な
面倒みの良さも含めたワールドクラスのサービスとプロダクトを
提供しているかが勝負になります。
なぜ、中小企業のためにCMM、COBITT、BSC、SWOT、CSF、
KGI、KPI等を勉強し、ケーススタディでカバーするのか。答えは、
実務的なレベルでビジネスとITの橋渡しをするためにワールド
クラスのベストプラクティスと1999年から2000年の検討時点で
判断したからです。
中小企業を支援するITコーディネータはこれらを絶えず見直し
切磋琢磨する必要があります。お客さまとしての中小企業の社長
に対してもその本業に対して同じ厳しい質問をするだけでなく、IT
コーディネータとしてのご自身にも自問していただきたいと思います。
第1期の方は、経験と研修のポイントを申請する時期になりました。
ぜひ、ご自身で客観的にワールドクラスのサービスを提供しようと
しているか1年に1回チエックをして下さい。
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2.石川県ITCの動向 松原一彦
石川県ITコーディネータ協議会(IITCC) 会長
社団法人石川県情報システム工業会(ISA)理事
当協議会は、正式名称が示すように、石川県知事認可の社団
法人の組織の一部です。法人格を持つので契約主体になれ、国
などの委託事業・補助事業を受けることができます。ITSSP事業
などを契約しております。また、社団法人から活動費の一部を
いただいていますし、事務所や事務局職員も使えます。
当協議会では、石川県でのITコーディネータ制度の啓蒙普及活動
はもちろんのこと、「自立した中小企業」を目指す経営者の参加の
促進、実力のある信頼される経営と情報技術のプロ・コンサルタント
の組織化と養成に努力し、実績を上げることを会の設立趣旨として
います。使命は、石川県内、ひいては日本の産業の再生であり、
ITCやITC補のみを会員にしている訳ではありません。
4月12日に発会してから、情報システムフェアなどへの出展、研修会
4回、懇親会1回、試験対策セミナー2回などを開催しました。協会
などの関連機関と協力して、ケース研修2回、プロ特認セミナー1回も
開催しました。ITC補試験の金沢への誘致にも成功し、ITC(補)を作る
仕組みはでき上がりました。
今後は、質の高いセミナーの開催とITSSP事業などの実施により、
ITC(補)と経営者の資質と能力の向上、交流に努めたいと活動して
おります。
福井県及び富山県の協議会などとも連携し、また、全国区で活動
するITC団体とも連携して、日本の中小企業の活性化に貢献していく
所存です。
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3.協会便り 「第3回ITC補試験日まであと9日:11月24日(日)」
ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
●第3回ITC補試験日まであと9日:11月24日(日)
全国9会場(札幌、仙台、東京、名古屋、金沢、大阪、広島、高松、
福岡)で一斉に実施される予定のITC補試験には、総数1,233名の
応募者が難問に挑みます。また、来年5月下旬の第4回ITC補試験
実施日は、次回メルマガでお知らせする予定です。
●コミュニティ大会:12月13日(金)午後 メルパルク東京
ITC届出組織代表&広報WGの合同会議(約100名)を開催します。
全国届出組織との活動の連携と地域におけるポイント取得状況
とセミナー奨励についての説明・意見交換を目的として開催を予定
しています。
●ITコーディネータの活用方法とIT導入事例:11月19日(火)
「中小企業が抱える『経営課題別』公的支援制度説明会」で経営者
向けに「ITコーディネータの活用方法とIT導入事例」(11月19日13:30
-14:00 東京商工会議所)をITCAが説明します。
●ITCインストラクター会議:11月14日-15日 東京
2002年度第3期(11-2月)ケース研修のためのインストラクション
説明会を開催します。教材の改訂とインストラクター評価方法を
改善します。
●ITコーディネータ掲載記事
・別冊コンピュートピア2002 年秋号/11月13日発売
「電子自治体最前線」
*ITコーディネータの活躍事例も多数掲載(四国ITC協議会ほか)
http://www.computer-age.ne.jp/
<以下、掲載予定>
・日本経済新聞広告特集 11月28日(木)朝刊 別刷特集版8頁
「IT有効活用による中小企業経営革新」(全国版:約300万部)
*ITC全員に公募し応募された中から選ばれた活躍事例(4件)
及びITC制度等を紹介します。
⇒是非、ご覧いただき、お客様にもご紹介下さい!
・日経ネットビジネス 12月号/11月26日発売
注目のITコーディネータ資格を紹介
http://nbs.nikkeibp.co.jp/nbs/index.html
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4.会員の広場 「中堅・中小企業の情報化人材育成セミナーを開いて」
オフィス
オカダ 岡田 毅
まだ暑い夏のさなかの8月下旬に、雇用・能力開発機構静岡センター
において「能力開発セミナー−ITを活用した事業展開−」を開催させて
いただいた。同じくITコーディネータのT氏と私の二人で講師を行った。
今回のセミナーの大きな目的は各企業の自社内において、経営戦略と
IT戦略を立てる能力を育成するということであった。静岡県内の企業12社、
19名の参加で、業種は卸し、物流、サービス業などと多岐にわたっていた。
セミナーは3日間のコースで、まず初日には企業経営者へ世の中の動き
を気づかせるために、製造・流通・物流業などを中心としたマスコミ情報を
多くインプットしていき、知識の壁を破ることを目的とした。2日目はそれに
基づきIT活動により自社の経営課題を解決していくことで、具体的にどの
ように売上を伸ばし、利益を上げ、コストを低減出来るかということを、
企業の成熟度の高いものと低いものという2つのパターンで、それぞれの
事例に基づいて解いていった。
2日目のポイントは、自社の経営課題を解決するという意欲を焚きたてる
ために、単なる事例紹介に終わるのではなく、IT化による可能性とリスクの
二面性をバランス良く教えていくことが重要であると考えている。
そして最後の3日目はITコーディネータのプロセスを利用しながら、ITを
上手く導入していくための方法をいくつかの演習を織り交ぜながら説明して
いった。セミナー全体をとおして経営改革の核心に気づいてもらい、もし
今後将来にわたって会社経営にその成果を得てもらうことができれば
今回のセミナーは成功であったと考えている。
参加者の皆さんには3日間を通してとても熱心に聴講していただき、
好評のうちにセミナーを終えることができた。そして結果として終了後に
数社からの依頼を受けることもできたのも幸いであった。
現在依頼された会社にはそれぞれSWOT分析に自ら取り組んでいただいて
おり、これから徐々に経営課題の発見に努めていっていただくつもりである。
最後に静岡センターの職員の方には多大なご協力をいただいたことを深く
感謝し、筆をおくことにする。
(執筆には 経営アイティーコーチャー 玉井治之氏にご協力をいただきました)
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[編集後記」
「田児の浦ゆ うち出でて見れば 真白にそ 不尽の高嶺に 雪は降りける」
山部赤人
秋空に雪を頂いた富士山が美しい。研究とは、穴を九つ掘ることだと30年前
の新人の頃に教わった。富士山を見ると、裾野を広くして高い山、付加価値の
高いプロフェッショナルを目指したいと思ったころを思いだす。ITCにも8つのKPI
(キィパフォマンスインディケータ)項目があり、あと一つを一人ひとりが足して、
コワーク(協働)してネットワークメリットを追求できればと思う。
中期ビジョンの具体化のためにアクションプランの議論を始めたいと思います。
個人の脚下照顧、各コミュニティ(届出組織)での議論よろしくお願い致します。
配信に関する問合せ、配信停止等は以下の編集担当までお願い致します。
編集担当:西脇 隆 nishiwaki@itc.or.jp
発行:ITコーディネータ協会 広報担当
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