IITCAメールマガジン「創新」 第26号 2003.1.24
目次
1.巻頭言 「失敗の本質/成功への鍵とITコーディネータ」
2.ITC静岡連絡会の動向
3.協会便り「平成15年度税制改正:IT投資促進税制 創設!」
4.会員の広場「中小企業IT化推進上の課題とITCビジネスモデル」
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1.巻頭言「失敗の本質/成功への鍵とITコーディネータ」
ITコーディネータ協会 理事
小川 義明
(株式会社野村総合研究所 執行役員)
ITコーディネータは経営とITの両方の専門知識を持って、企業や官公庁
などの経営者をサポートし、その発展に努めるものである。その中、直近
の状況を見ると、景気が即良くなるとは考えにくい。この様な不確実性の
多い状況の中で、いかに勝ち残っていくかを考える時必ずしも成功ばかり
でなく、こんな時こそ過去の失敗の本質を見抜き成功へ結びつけるのも一
つの道である。
失敗に関する書物を探すと、「失敗の本質」、「失敗学のすすめ」等多々
あるが、この中からその「失敗の本質」を抽出し、その逆の「勝ち抜く為の
必要条件」をまとめると以下の様になる。
@ 目的が明確で全員に徹底されている。
A 目的達成のシナリオがある。
B シナリオが崩れた時のコンテンジェンシープランがある。
C 敵の大きさ(規模)を把握できる能力がある。
D 技術が確立され、バランスがとれている。
E 要員が確保され、訓練がなされている。
F 技術が整備、標準化されている。
G 上下、担当間でコミュニケーションが確立されている。
H 合理的な考えのもとでプロジェクトが指導される(空気や顔色で無く)。
I 失敗が分析され、フィードバックされる風土がある。
J 組織が自立している。等である。
経営もIT構築も常に失敗と向き合いながらの作業である。失敗を恐れず、
上記のポイントの中で、今の自分の立場から、必須のものを抽出し、上手く
いかなかった時のコンテンジェンシープランを常に考え対応していけば、
おのずと勝機は見えてくるのではないか。今年1年ベストを尽くしていきたい。
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2.ITC静岡連絡会の動向 「今年度の方針と最近の動き」
ITC静岡事務局 夏目和久
兜l名湖国際頭脳センター
本会は、主にITCノウハウの向上とITCの社会的認知と地位の確立を目的
として昨年5月21日に発足しました。
静岡地域は、東京圏と名古屋圏の狭間ではありますが、浜松、静岡を中心
に中小企業の集積を持っておりますことから、この中小企業群への浸透を
目指し、公的な機関と協調しながら、現在ITC及びITC補の35名のメンバー
で活動しています。
特に、中小企業の経営者の皆さんにITCの価値をわかっていただくため、
まずは(財)しずおか産業創造機構の専門家派遣事業の活用をお勧めしよう
と考え、本年度県内3箇所で実施しました「中小企業IT化コンサルフェア」など
の場を利用してPRに努めております。
また、ITSSP事業は、戦略的IT投資研究事業(2企業対象)、ITC交流会事業、
IT化事例発表会事業(2日間で455名の参加実績)、経営者研修会事業を実施
しており、メンバーが協力し合える基盤作りに大変役立っております。
その他、静岡市主催の経営者向けセミナー、同じく公民館へ出張しての経営
相談事業、信金の若手勉強会講師などに協力しております。
http://www.hamanako.co.jp/~itc-shizuoka/index.htm
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3.協会便り「平成15年度税制改正:IT投資促進税制 創設!」
ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
●平成15年度税制改正「IT投資促進税制の創設!」
全ての企業が行う自社利用のIT投資に対して、10%の税額特別控除と取得
資産の50%の特別償却の選択を認める制度がスタートします。今回の改正では
ソフトウエア投資が初めて対象となり、資本金3億円以下の中小企業に関しては
リース投資も税額控除の対象となります。改正内容詳細および全国の経済産業
局で説明会が予定されていますので、詳しくは協会ホームページをご覧ください。
http://www.itc.or.jp/profile/announce20030120.html
●ITCA特別セミナー〜ITビジネスを支える制度と動向〜(2/6開催)
社団法人日本印刷技術協会「PAGE2003」のジョイントイベントとして、
2003年2月6日(木)13:30〜17:30東京池袋サンシャインシティ文化会館で「電子
承認」、「IT投資促進税制」、「エンタープライズアーキテクチャー(EA)とセ
キュリティー」をテーマとしたセミナーを開催します。協会ホームページから1月24日
(金)より申込受付開始です。(有料5,250円です)
http://www.itc.or.jp/event/itca_seminar/event_schedule_jagat.html
●第4回ITコーディネータ補試験 受験案内・願書配布開始
5月25日(日)に実施する第4回ITC補試験の、受験案内・願書及び広報用
ポスターの配布を開始しました。 受験申込み受付(郵送)は、2月3日(月)〜
3月31日(月)ですが、詳細な情報は、協会ホームページをご参照ください。
http://www.itc.or.jp/test/test_main.htm
また、合格体験記も掲載しておりますので、是非ご覧ください。
http://www.itc.or.jp/w_itcguide/koe/koeindex.html
●2003年度第1期ケース研修受付開始 1月23日(木)
4月〜7月開催の2003年度第1期ケース研修の受講者募集受付を協会ホーム
ページから1月23日(木)に開始しました。(先着受付順)
また、2003年度のケース研修・ITC補試験スケジュールを掲載しましたので
ご参照ください。
http://www.itc.or.jp/seido/common_index.html
●知識ポイント取得対象などについて
来年度の資格更新に向けてマルチエントリーポイントに関するご質問が
増えてきておりますが、知識ポイント対象・解説等についてはホームページ
の下記URLに掲載しておりますのでご参照ください。
https://wws.itc.or.jp/point/p_g601.html
●ITコーディネータ掲載記事
・キーマンズネット Webサイト:(株)リクルート 1月16日(木)より好評掲載中
「これからの資格 ITコーディネータ」第3回ITC補試験も告知
http://www.keyman.or.jp/ml/010/10000315/
・日経ビジネスAssocie3月号(2月8日発売) 発行:日経BP社
「スキルアップ・キャリアアップ」ITコーディネータ補試験告知を掲載
・ソフト人脈 1月10日号 発行:(株)亀岡大郎取材班
ITコーディネータが政府施策のひとつとして記載されています。
http:www.softjinmyaku.co.jp
●2003年のスケジュール概要(予定)
1月23日(木)第1期ケース研修(4月-7月)受講者募集(3月14日(金)締切)
1月24日(金)運営委員会、資格更新申請のご案内(メールとホームページ)
1月27日(月)マルチエントリーポイント明細Web入力開始
(3月31日(月)締切)
2月3日(月)第4回ITC補試験(5/25)受験者募集(3月31日(月)締切)
2月28日(金)プレスリリース(認定者発表)
3月18日(火)理事会
3月下旬 第2期ケース研修(7月-11月)受講者募集(7月中旬締切)
4月1日(火)年度間取得ポイント・資格更新Web申請開始
(4月30日(水)締切)
4月上旬 第1期ケース研修開始(7月まで)
5月中旬 運営委員会
5月25日(日)第4回ITC補試験(7月合格発表)
6月上旬 理事会
6月中旬または下旬 総会
7月中旬 資格更新者ホームページ公表
7月下旬 第2期ケース研修開始(11月まで)
第3期ケース研修(11月-2月)受講者募集(10月下旬締切)
8月1日(金)第5回ITC補試験(11/23)受験者募集(9月30日(火)締切)
8月29日(金)30日(土)カンファレンス2003(大会)
10月 1日(水)情報化月間記念式典
10月10日(金)プロフェッショナル特別認定制度の実務・実績審査締切
11月23日(日)第5回ITC補試験(1月合格発表)
11月下旬 第3期ケース研修開始(2月まで)
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4.会員の広場「中小企業IT化推進上の課題とITCビジネスモデル」
(有)PA情報システム 代表取締役 田中 渉
ITC多摩・事務局
「ITC活動事例報告」、名古屋に始まり、広島、仙台、東京、そして最終回、
1月23日は私の出身の九州でと言うわけだ。
一昨年からの活動3事例の紹介である。私のセミナー講師としての楽しみ
は、Q&Aの時間をとり皆様と意見交換をすることだ。安い講師料でこれぐらい
は楽しませてもらってもバチはあたらないだろう。
中小企業IT化にITC研修で習ったことをどう応用するか、苦労、工夫、今後
の課題などを話している。中小企業のIT化の壁は厚く、推進上の共通の課題
がある。まとめで中小企業のIT化推進上の課題として、次の4点を話した。
◆業務に追われプロジェクト活動に時間が取れない
◆管理データがなく現状分析、目標設定が困難
◆問題意識の共有・合意形成上をどう進めるか
◆情報化投資の困難
実は、IT化以前の多くの課題を抱えている。そもそも年度経営計画を作った
ことが無い。予算制度が無い、人材がいない、等々。ITCの取り組むべきこと
はIT化だけでは終わらないと言うのが実感だ。
このような環境でITC活動をビジネスにするのは至難のわざ、そこで、ITC
多摩協議会で「ITCビジネスモデル(儲けの仕組み)研究会」を立ち上げた。
商工会議所、金融機関・融資部などとの連携を模索中である。
全国のITCの皆様に弊「ITC多摩−ビジネスモデル研究会掲示板」を開放
します。お互いに情報交換しませんか。掲示板のメンバーに登録希望の方
は以下に連絡頂きたく。
wataru@dp.u-netsurf.ne.jp
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[編集後記]
「早起は三文の徳」、「早寝早起病知らず」、「Early to bed and early to rise
makes a man healthy, wealthy, and wise」
ノーベル賞をとった小柴昌俊氏も田中耕一氏も早寝早起、カルロス・ゴーン氏
(日産自動車社長)、金川千尋氏(信越化学社長)などのベスト経営者も早寝早起。
高校サッカーの国見高校に見るように、朝練がスポーツ選手を強くすると聞きます。
30年程前、20歳代のときに米国でホームステイしたことがあった。その米国人
家庭は早寝早起だった。6時に起き、8時前には会社に着き仕事を始め、夕方6時
過ぎには帰宅していた。土日も6時に起床し精力的に余暇やボランティア活動、
さらに研究活動をしていた。
日本人は生活パターンを昔のあるいは小中高校時代の早寝早起に変えること
で創造性アップ、生産性アップ、健康アップにつながるのではないか。中央官庁
も朝会が普及しつつあると聞く。閣議も8時30分開始です。早寝早起で今年も
健康に過ごせ、良い仕事がたくさんできればと思います。
(西脇 隆)
配信に関する問合せ、ご意見は以下の編集担当までお願い致します。
編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
発行:ITコーディネータ協会 広報担当
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