ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
     ITCAメールマガジン「創新」 第29号 2003.3.7

   目次
1.巻頭言 「ITコ−ディネ−タ−の活躍の場」
2.ITC横浜の動向
3.協会便り 「『ITコーディネータ活用ガイド』発刊!」
4.会員の広場「協同組合アイティー・アシストの戦略」
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1.巻頭言 「ITコ−ディネ−タ−の活躍の場」      大岡 正明  ITCA監事
                            (潟Aルゴ21 代表取締役社長)

 現在、ITC、ITC補の合計で3,000名を超える資格認定者が誕生しています。 当社でもグル−プで現在22名の認定者を抱えており、ITCの意義を充分に 認識し、積極的に資格取得の策を推進しております。 一方、“ITCで飯が食えるのか?”の声も良く聞きます。“中小企業には コンサルに金を払う余裕などないよ!”の声もしばしばです。それが多くの 中小企業の実体かもしれません。
 それでも我が国には200万を超える中小企業が存在し、そのうちIT装備に 真剣に取り組んでいる中小会社が1、2割(20〜40万社)はあります。将来、 ITCが1万人誕生したとして、1人が5社をカバ−しても5万社しか面倒が見ら れない勘定になります。経営とITが分かる武蔵型ITCの争奪戦が発生しても おかしくはありません。
 また、“政府調達の為のIT専門家”(ITアソシエイツ)の初期メンバ−の中 にも多くのITCが参画しています。即ち発注者側の行政府を始め、民間の 大手企業のCIO又はCIOを補佐する立場の専門家はITCの資格を有する事 が大いに期待されます。

 ベンダ−側にもITC資格取得者が事業推進の責任者になり、会社をリ−ド する立場になる者が多く輩出される事が望まれます。
 ITCの活躍する場がこれから益々増えると言う事です。それだけに、ITCに 課せられる役割は重く、その範囲は多様であります。ITCの真の実力が問わ れることをITC自身がしっかりと認識され、プロフェッショナルとしての人間力 の更なる向上に努力されん事を望みます。

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2.ITC横浜の動向                ITC横浜 代表世話人 斎藤 順一
                 
 横浜ITコーディネータ協議会(ITC横浜)は、横浜在住、在勤に関わらず、 とりあえず横浜に関係があると思ったITC(補)が、MLに参加すれば会員に なれる柔い組織です。現在、約200名の会員がいます。 首都圏では、中小企業も、それを支援する専門家の数も非常に多いため、 組織的な活動が難しいという側面があります。また、中小企業の支援活動は 民民が主体で、ITCと自治体や公的機関との連携も十分とは言えません。 そういう事情で、活動が活発な他地域と比べて2周位、遅れているかなと感じ ています。しかし、首都圏でITCが根付かなければ、ITC制度の真の成功は 期待できないと考え、姉妹団体の神奈川ITコーディネータ協議会と共に、 地道に活動を続けています。
 ‘02年度は、会員を対象として知識研修セミナーを10回開催しました。最近の セミナーは即日満席になる盛況ぶりです。また、横浜産業振興公社と連携して、 経営者向けITCセミナーやビジネスオークションでのITC紹介活動などを実施 しました。

 ‘03年度も引き続き、より実践的な内容の知識研修セミナーの実施や、公的 機関と連携した中小企業支援活動を実施していく予定です。是非、首都圏で クリアなITCプロセス成功例を導出したいと思っています。

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3.協会便り「『ITコーディネータ活用ガイド』発刊!」
                     ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
                   
●「ITコーディネータ活用ガイド」発刊!
 平成15年度税制改正(IT投資促進税制)の紹介を兼ねた「ITコーディネータ 活用ガイド」(A3、2つ折り、両面カラー)を広報で作成致しました。主に中堅・ 中小企業経営者向けに、ITコーディネータの活用と税制改正のポイントを わかりやすく説明したものです。印刷物をご希望の方は、セミナー等の配布 用途、希望部数、送付先住所などを記載の上、メールでinfo-pr@itc.or.jpまで お申込みください。
         http://www.itc.or.jp/(今月のトピックス)

●「平成15年度ITSSP地域事業企画」 募集開始!
 平成15年度のITSSP(戦略情報化投資活性化支援事業)地域事業は、 経営者交流会、経営者研修会、計画書策定コンサルティング、IT投資コン サルティング、IT化事例発表会、マニュアル作成支援の6事業です。 募集要項など関係資料は、ITC協会ホームページの「ITコーディネータ専用 ページ」からダウンロードできます。 なお、本件に関するご質問はメールで info-pr@itc.or.jp までお願い致します。

●2003年度第1期ケース研修まもなく締切り!(3月14日(金)17時まで)
 4月〜7月開催の2003年度第1期ケース研修の受講者募集(先着受付順、 定員になり次第締切り)がまもなく受付終了となります。
         (申込み)http://www.itc.or.jp/case/info.html

 2003年度はプロフェッショナル特別認定制度の最終年度となり、また、 教育訓練給付制度の見直しで、今回(第1期)のケース研修が30万円受給 の最後のチャンス…?(未確定情報)になる可能性もあり、受講者の皆様 にはこの機会のお申込みをお勧めいたします。
  (教育訓練給付制度)http://www.itc.or.jp/seido/kyufu20030206.html

●日経IT21連載「実録ITコーディネータ活用」縮刷版:好評で増刷検討中
 日経IT21に全11回連載された「特集:実録ITコーディネータ活用」を日経 BP殿のご好意により縮刷版として印刷し、全国の届出組織の皆様に経営者 向けのITCの紹介セミナー等でご利用いただきましたが、大好評により1ヶ月 足らずで在庫がすべてなくなりました。 関係の方々からの強い要望もあり、現在増刷を検討しておりますので、 ご希望の方は、セミナー等の配布用途、希望部数、送付先住所などを記載 の上、メールでinfo-pr@itc.or.jp までご連絡ください。

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4.会員の広場

 兵庫県の協同組合アイティー・アシストの副理事長の佐伯祐司です。 平成14年度のITSSPの補助金事業として、ITC協会で企画・制作の「経営者 向け参加体験型研修」からと税制改正からの弊組合の今後の戦略を考えて みます。 まず研修は、経営者に動機づけができ、明確に実行可能なアクションプラン を導けたことだけでなく、ITCのPR活動ができたことも収穫でした。参加者の 口コミで大きな団体がITCの存在を知り我々に情報を提供して欲しいとの依頼 がきました。
 今回の参加企業10社は製造業4社、建設業1社、印刷業1社、プラスチック 加工業1社、卸売業1社、小売業1社と医療コンサルタント業1社で、あらゆる 業種が揃いました。 経営者の意識と行動力はさすがで、きっかけさえ与えると十分な成果が出る ことがわかったことと、これら10社とも営業活動が従来どおりで、インターネット を利用したWebマーケティングやEメールマーケティングは手付かずと言っても いいほどだという重要な課題がわかりました。人材がないのとインターネットの 普及が職場まで進んでいないことが明確でした。これが1つ目のテーマです。
 もう一つは、投資減税を切り口に経営者に意識を変えさせる方法です。 ただし、投資減税は1本の木にすぎず、経営革新支援法を森だと考えてストーリーを作ります。

 私は製造業を営んでいるとして考えてみます。
私は、生き残るために今回の優遇税制を利用して経営革新を図りたく「経営 の情報化3年計画」を作成します。しかも、税制面だけを考えないで、「中小 企業経営革新支援法」による経営革新の承認を目標に計画します。そうすると、 おのずと税制面での優遇措置も使えることになるからです。
 例えば、3年後に手狭と地域環境との兼ね合いから遠くても交通の便の良い 土地の安い、誘致を推進している市町村に工場移転を考えます。できれば 大学に近いところを選び、ラボの建築も考えます。 新商品の開発や新販売システムの開発のために産学官の連携のよる研究 を行いたいためです。工場移転のためには、資金を低利で融資を受けるか 政府等の補助金をいただけるかを考慮に入れておきます。 登録免許税は、3年間は1%ですし、研究開発減税の中小企業の産学官連携 の研究15%の税額控除を受けることを考えます。特別償却より税額控除の方 が断然有利だからです。 また、3年の間にIT関連投資に関しては、ハードウェアに加え、ソフトウェアを 含むIT関連設備投資の10%の税額控除を受けるようにします。ハードウェアに 関しましては、30万円未満のものは即時償却します。

 ITCの契約は、毎月の顧問契約とスポットでの契約で長いお付き合いができる のではないでしょうか。協同組合アイティー・アシストの大きな2つの戦略でした。

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[編集後記]

「春の海 ひねもす のたりのたりかな」 蕪村

 個人は毎年100万人死に、法人は毎年30万社廃業します。個人の死因は癌が 3分の1を占めます。法人はキャッシュ不足で廃業に追い込まれます。 癌はストレスによって細胞の遺伝子が異常をきたし増殖し、悪性の腫瘍となる ためであり、法人のキャッシュ不足は赤字の遺伝子が蔓延し赤字事業の出血が 止まらないためです。 癌になるストレスとしては、喫煙、深酒、肉などの過食、運動不足、夜更かし などがあるとのことです。赤字のたれ流しは、無夢、無志、無知、無言、無為、 無理、無駄などが原因です。
 癌にならないために、あるいは癌から再生するためには、生きがいをもつこと、 団欒、禁煙、節酒、野菜中心の腹八分、万歩、早寝早起が基本であり、法人 再生もビジョンと戦略の共有、ワイガヤ議論、IT投資による業務改善・改革が 基本となります。
 癌の予防・治療には患者と医者の協働が必要なように、法人の活性化には、 ユーザ企業の経営者や管理職などのITコーディネータスキル・リテラシが向上し、 ITコーディネータとの協働が進むことが必須であると思います。
                                           (西脇 隆)
 
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                         編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
                         発行:ITコーディネータ協会 広報担当

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