ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
     ITCAメールマガジン「創新」 第30号 2003.3.20

   目次
1.巻頭言 「経営ニーズとITソリューションの間にあるGulfの克服」
2.神奈川ITC会の動向
3.協会便り 「IT活用型経営革新モデル事業説明会の開催」
4.会員の広場 「ITCとITSSP事業〜千里の道も一歩から〜」
 「読者の広場」への投稿のお願い
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1.巻頭言 「経営ニーズとITソリューションの間にあるGulfの克服」
                           ITCグランドファーザー  戸田保一
                             (アルゴ21技術担当特別顧問)

 経営とITの間には、Gulf があると言われています。その橋渡しを担う のが皆様方ITコーディネータのミッションです。そもそも経営とITは対立 する概念ではなく、情報システムは、ビジネスプロセスを構成する重要な 要素です。 筋肉と神経と骨の関係のように、ピタッとビジネスプロセスに組み込まれ ています。逆に言えば適切な情報システムを構築するには、経営ニーズと ITソリューションの間にあるGulfの克服が、先ずは重要なテーマです。
 戦略からビジネスプロセスを策定するについては、実現手段であるITも 含め一緒に考えることしか、正解は無いように思います。今後はさらに 経営とITが一体化し、ITはビジネスのドライビングフォースになっていく でしょう。同時に、いままで曖昧になりがちだったIT投資効率も、厳しく 求められるようになります。

 ITが分かり、ビジネスや経営戦略も分かる役割が待望されていきます。 経営ニーズに的確なソリューションをもって応えられるのは、そのような 人材です。それに極めて近い存在がITコーディネータであると言えましょう。 一層の研鑚を積んで、企業システムに止まらず、日本の社会経済システム を再設計する主役になっていただくことを念じております。

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2.神奈川ITC会の動向                       会長 林 國彦
                 
 神奈川ITC会は、昨年4月に神奈川県内のITC資格者有志によって設立 され、現在は15人の会員を有しています。設立以来、ITCとしてのビジネス を創出・提供できる会を目指して活動しています。当会の目的は、「中小 企業のIT化支援」「会員の技術向上」「ITコーディネータの社会的認知」 「会員同士の相互交流」の4つとなっています。 平成14年度の活動は、「相互交流」として、会員相互の情報交換・学習 を行い、「社会的認知」を狙って、ITSSP事業の「戦略的IT投資研究会」に 参画しました。また、「技術向上」として、コーチング資格を持った会員に よるコーチングスキルの修得、経営手法の学習や情報交換を目的に 定例会を毎週開催しています。
 平成15年度にかけては、新たにITSSP事業への参画を計画しています。 また、神奈川の市民団体(横浜市民メディア連絡会)やクリエイターグループ におけるIT・情報活用の支援を始めており、これを通して地域コミュニティ や自治体における、IT・情報活用を推進したいと考えており、そしてITCの 活躍の場を広げていきます。

 当会の活躍の領域は、中小企業のIT化、e-ラーニング、地域コミュニティ 関係等の領域を設定して活動しています。さらに積極的な活動・広報・営業 を行うために、会員相互でいっそう技術に磨きをかけ、中小企業の経営者 へのセミナーを開催する等によって、ITCとしての事業展開を図ることを 推進していきます。

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3.協会便り 「IT活用型経営革新モデル事業説明会の開催」
                     ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
                   
●「IT活用型経営革新モデル事業」公募に係る説明会の開催
 平成15年度「IT活用型経営革新モデル事業」について、本年4月1日 から公募が開始されます。(受付は各経済産業局情報政策課) 本補助金は、中小企業がITを活用して経営革新を図るための事業に 対しその経費の一部について助成を行うもので、ビジネスモデルの構築 に向けての事前調査を行う事前調査研究事業(補助金の規模:100万円 〜500万円/件)と地域でのビジネスモデルとなりうるシステムの開発・ 導入を行う経営革新支援事業(補助金の規模:300万円〜3,000万円/件) の2つの事業から構成されています。
         http://www.chusho.meti.go.jp/g_book/guidebook073.html

 同補助金事業の公募説明会が各経済産業局で開催されますので、 開催日時・会場及び参加申込み方法等については、各局のホームページ をご覧下さい。(開催予定日 北海道:3/31、東北:未定、関東:未定、 中部:4/7、近畿:4/14、中国:未定、四国:4/3、九州:4/8、沖縄:未定)
         http://www.chusho.meti.go.jp/link/index.html

●2001年度ITコーディネータ資格認定者の資格更新について
 2003年4月から2001年度ITコーディネータ資格認定者の資格更新受付を 開始いたします。今回の対象者数はITコーディネータ(補)1,502名です。
         https://wws.itc.or.jp/point/p_g601.html

●「ITコーディネータ活用ガイド」好評配布中!
 主に中堅・中小企業経営者向けに、ITコーディネータの活用と平成15年度 税制改正(IT投資促進税制)の紹介を兼ねた「ITコーディネータ活用ガイド」 (A3、2つ折り、両面カラー)がITCの方々を中心に各方面から大好評を得て おり、発刊以来、2週間たらずで既に約1万5千部を配布致しました。
         http://www.itc.or.jp/(今月のトピックスに掲載)

●第4回ITコーディネータ補試験 受験受付まもなく締切りです!
 5月25日(日)に実施する第4回ITC補試験の受験申込み受付(郵送)が 3月31日(月)で締切りとなります。ご関係の方に是非ご紹介いただきますと 共に、手続きがまだの方はどうぞお急ぎください。
 ▽ITコーディネータ制度の詳しい内容はこちらでどうぞ
  キーマンズネット Webサイト:(株)リクルート
  「これからの資格 ITコーディネータ」
         http://www.keyman.or.jp/ml/010/10000315/

 ▽ITコーディネータ補試験の詳しい内容はこちらでどうぞ
  「試験のご案内」「サンプル問題」「受験体験記」「参考資料のご案内」
         http://www.itc.or.jp/test/test_main.htm
(参考)
 ▽お受験ノート「ITコーディネータ補試験 合格体験記(第1〜12回)」
  ITCP Webサイト:特定非営利法人 ITコーディネータパートナーズ
         http://www.itcp.jp/study01.html

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4.会員の広場「ITCとITSSP事業〜千里の道も一歩から〜」
                  有限会社 オフィスFQC ITC・ITCI 上田  治城

 ITSSP事業で行なったITC実践事例の報告をいたします。実施機関は (財)しまね産業振興財団です。今年度の島根県のITSSP事業は「戦略 的IT投資研究事業」でした。県内には建設業が多く実施機関の要望として 「建設CALSの進行に合わせた電子入札と電子納品に対応するための 情報化を支援する」という旨でスタートしました。 実際に企業を訪問しながら活動を推進しましたが、まず企業側から見た ITCの認識度の低さに驚きました。ITCが訪問しても「ITCが何をしてくれる のか?さえわからない」という会社もありました(これが地方におけるITCの 認識度?)。
 幸い、訪問した会社は社長が若く情報化には熱心でした。「建設CALSの 進展に伴う問題は情報化のOne Of Themだと思います。我社(A社)全体の IT化の相談に乗って頂きたい」という話でした。

 初日はA社の全体把握(会社風土と経営規模決算・財務数値、経営目標、 IT化の現状)です。2回目は経営成熟度の測定と経営目標を達成するため のIT化状況、3回目は現場管理職の出席を依頼し経営目標を達成するため の戦略とIT化策の討議、4回目はビジネスモデルの作成とモニタリング項目 の設定、5回目はIT化推進計画書の作成と今後のコンサル実施事項の説明、 と短時間で効率よくコンサルティングが進みました。

 A社は来期から経営改革のためのIT化実施を本格的に推進するプロジェ クトを発足させ、ITCとして経営改革のコンサルティング契約を結ぶことに なりました。ITCは仕事のアウトプット品質が大事です。ITCはITSSP事業を キッカケにして、お客様のために良い品質の仕事を積上げることが次の 一歩に繋がることを痛感します。

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[編集後記]

「夕ざくら けふも昔に 成りにけり」 一茶

 今年も小坪少年サッカークラブ(逗子市)の小学生達が卒業していく。 小学1年生の時には、トウキックしかできなかった子供が、9つのキック (トウ、インステップ、インサイド、アウトサイド、インフロント、アウト フロント、チェップ、ヒール、足の裏)を自由自在にできるようになる。ボール リフティングも1回しかできなかった子供が10回から100回以上できるよう になる。
 スポーツは鍛錬すれば成果が確実に見える。経営やITCと同じだと思う。 毎日曜日の朝7時30分から10時までの20年間のクラブでのコーチングで、 数人のJリーガーが育った。クラブから全日本代表が輩出すること期待して いる。また、ITCも育って欲しいと思っている。
 
 「読者の広場」への投稿のお願い
 読書間のコミュニケーション活発化のために、次号の31号から「会員の 広場」を「読書の広場」に変更します。投稿要領を参考の上、積極的な 投稿をお願い致します。
 
 「読者の広場」投稿要領(締切り4月8日(火) nishiwaki@itc.or.jp へ)
1. 氏名、職業、性別、年齢、住所、会員・ITC・ITC補等を明記してください。
  匿名はなしとします。
2. 内容は、ITCに関わることで、ITCビジョン、ITC活動状況、ITC資格取得動機
  と経緯、ITCへの期待などで、字数は約600文字です。
3. 恐縮ですが、原稿料はなしです。多数の応募がある場合は、「創新」に掲載
  されないこともあります。また、一部修正をお願いすることもあることをご了
  解の上、応募してください。

(参考)
注1 約600文字(35文字×約17行)は、天声人語(朝日新聞朝刊)、春秋(日
   本経済新聞朝刊)の文字数で、3分スピーチ用です。
注2 ワードは、MS明朝12ポイント 1行35文字で約17行(595文字)、カタカナ
   は全角、英数字は半角でお願い致します。
   3-5行おきに1行ブランク行を入れると読みやすいと思います。
注3 約600文字に納まらない場合は、要約のみとし、詳細はリンク先に記述も
   可能です。
注4 官邸のメールマガジンを参照してください。
         http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/index.html
注5 メルマガ「創新」のバックナンバーも参照してください。
         http://www.itc.or.jp/mailmaga/mailmaga_top.html

                                           (西脇 隆)
 
 配信に関する問合せ、ご意見は以下の編集担当までお願い致します。
                         編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
                         発行:ITコーディネータ協会 広報担当

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