ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
     ITCAメールマガジン「創新」 第31号 2003.4.4

   目次
1.巻頭言 「“学習と成長”の視点から見るバーチャル・コミュニティの薦め」
2.ITCとちぎの動向
3.協会便り 「実録!ITコーディネータ活用(ITC事例集)希望者に配布」
4.読者の広場 「“事業継承”にもお役に立てるチャンスあり」

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1.巻頭言 「“学習と成長”の視点から見るバーチャル・コミュニティの薦め」
                                 ITCG(グランドファーザー)
                      橋 秀明(富士ゼロックス 副社長兼CIO)

 ITコーディネータの皆さんは、大変多くのグローバルな知識やノウハウを、 研修やインストラクター・同期生との情報交換などを通して、修得されたこと と思います。今後は、これらの知識やノウハウを実践で活用することと 継続的に研鑚を重ねることが鍵となります。 皆さんが学んだバランスド・スコアカードの4つ目の視点である「学習と 成長」を、まさに皆さん自身が実践していく必要があります。そのためには、 2つの施策が考えられます。

 1つ目は、継続的に知識やノウハウを修得できる「場」の提供です。この点 では、ITC制度にはマルチエントリーポイント制度という継続学習が義務づけ られており、素晴らしい制度であると認識しています。ユーザー企業の経営 の根幹に関わる皆さんには、大変ですが、常に新しい知識やノウハウの修得 が求められるのです。「場」の提供には、協会やITCを支援する教育団体など の協力も必要となってきます。

 2つ目は、メーリングリストや電子掲示板によるバーチャル・コミュニティの 確立です。もうすでに地方を中心に活発に活動が進んでいるようですが、 個人が持つナレッジを集合させ、共有化する仕掛けや仕組みが重要となって きます。今回のようなメールマガジンもその1つですし、夏に開催されたITC 全国大会などの活動も必要です。重要なのは、これらの活動を継続し、 ナレッジを蓄積、オープンなコミュニティ化を推進することです。ここでも協会 や各地域のITCリーダーの積極的な活動が必要となってきます。

 これらの「学習と成長」を通して、日本のIT化の推進と変革の担い手として、 皆さんがご活躍されることを期待しています。

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2.ITCとちぎの動向           ITCとちぎ 山田 義治( (株)ユーキャン )
                 
 ITCとちぎは昨年8月1日に発足総会を行い、県内在住のITC6名でスタート しました。ITSSP活動開始当初から関係をしていたメンバーもおり事務局を 地域ソフトウェアセンター(株)システムソリューションセンターとちぎに設置する ことができ、昨年度の活動もITSSP・CSO交流会にほぼ全員のメンバーが参画 する形で取り組めました。 工業県栃木の製造業に焦点を当てたCSO交流会では、予想以上に苦戦を 強いられる地元製造業者の実態を肌に触れ、その中にあってもIT活用に活路 を見出そうとする経営努力を間近にして、ITCの使命の重要性と期待に応えら れるスキルアップの必要性を再認識させられました。
昨年度はこうした活動に終始した感もあり、ITCとちぎとしての独自活動にまで 及ばなかったことが課題であったと言えます。

 今年度の方針については、近々に開催される総会の場で議論することになり ますが、幾つかテーマとするものがあります。まず、前年度に引き続きITSSP活動 支援で「計画書策定コンサルティング」が数社で企画されています。
 次に、ITCとちぎ独自活動として「ITCAの経営者研修教材を少し軽めにした 勉強会&自社の情報化企画を参加経営者の持ち回りで議論する」交流会など やメンバーのスキルアップ研修の開催が話題となっています。いずれにしても 地域に貢献できるITCとして、メンバーの力が結集できるようチームパワーを 高める「交流活動」も充実していきたいと考えています。

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3.協会便り 「実録!ITコーディネータ活用(ITC事例集)希望者に配布」
                     ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
                   
●「実録!ITコーディネータ活用」(ITC事例集)希望者に配布
 日経IT21に連載されたITコーディネータ活用事例(全11回)を冊子に編集した 「実録!ITコーディネータ活用」を、好評につき日経BP社のご好意も得て再度 広報用に印刷しました。  ご希望の方は、セミナー等の配布用途、希望部数、送付先住所、氏名、電話 などをご記入の上、メールでinfo-pr@itc.or.jpまでお申込みください。冊子代金は 無料ですが、着払いの宅急便で発送しますので、送料は負担ください。なお、 部数に限りがありますので在庫がなくなり次第、受付を終了しますのでご了承 ください。

●2001年度ITコーディネータ資格認定者の資格更新申請
 2003年4月7日(月)から2001年度ITコーディネータ資格認定者の資格更新受付 を開始します。今回の対象者数のITコーディネータ1,502名の皆様には、案内 資料を郵送でお送りしました。

●2003年3月度ITコーディネータ資格認定者発表(3月31日)
 2003年3月度において、ITC71名、ITC補124名が資格認定され、累計では、 ITC2,200名、ITC補1,017名、合計3,217名となりました。次回の認定者発表は 4月25日(金)(2003年4月度)の予定です。

●2003年度第1期ケース研修スタート(4月5日〜)
 4月5日(土)より全国7地区(東京、大阪、名古屋、金沢、福岡、熊本、沖縄) で14コース、424名の方々が15日間のケース研修の受講を開始します。 プロフェッショナル特別認定制度は今年度で終了しますので、同制度適用での ケース研修の受講チャンスは残りあと2回、実務実績審査申請の最終締切りは 10月10日(金)です。2003年度第2期の受講者募集は、本日、4月4日(金)15:00 から協会ホームページで受付開始します(開催予定地:東京、大阪、名古屋、 札幌、青森、金沢、広島、高知、福岡、宮崎)。

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4.会員の広場 「“事業継承”にもお役に立てるチャンスあり」
                  木村玲美(浜松総務部有限会社 代表取締役)

 私の住む浜松市は、ヤマハ、スズキ、ホンダ等世界企業を輩出し、それを 支える下請け中小企業で成る企業城下町だ。しかし親会社からの受注は 激減し、下請け中小企業は喘ぎ苦しみ、生き残りの道を模索している。 中でも事業継承者である二代目、三代目の若手経営者の危機感は筆舌 しがたい。IT関連セミナーが閑古鳥の鳴く中、事業継承のためのセミナーは 盛況だ。
 昨年末、浜松商工会議所主催の「第二創業セミナー」、「経営革新セミナー」 の事業継承シリーズ受講の若手経営者にヒアリングを試みた。ITCプロセスに 基づいた、経営戦略策定、経営改革企画策定、情報化企画策定のケースワーク のニーズについてだ。 多くの若手経営者が賛同し、事業継承シリーズの次ステップとしての期待が 高まった。彼らはITが有用なツールであることも理解している。現在平成15年度 の会議所の事業として、会議所、経営者、地元ITCメンバーと共に計画中だ。

 “事業継承”においてもITCがお役に立てる場は少なくない。視点を変えれば ITC活躍のチャンスはいくらでもある。今回の“事業継承”の企画は経営者の 異業種交流会のコミュニケーションの中から生まれたものだ。経営者の話を 聞き、また支援機関に足を運び、汗をかいてお役に立てる場を発掘しよう。

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[編集後記]

「久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」 紀友則

 鎌倉山(鎌倉市)の桜が見事である。
 4月は入学・入社シーズンであり、人事異動の季節でもある。母親の手に ひかれて桜咲く小学校の入学式に出たことを思いだす。新しい出会いから 新ビジネスが生まれる。ITコーディネータ資格者も3月末に3,217人(野村 総合研究所の社員数とほぼ同じ、カーネギーホール(2,804席)を一杯にし、 サントリーホール(2,006席)やオペラ劇場(1,814席)を満席にして余りある) に達し、新ビジネスの胎動が聞こえてくる。
 バーチャルなネットワーク組織とはいえ、約2年間で日本最大級の組織が できた。ITC協会はこの組織の人材開発部門あるいは経営企画部門として 機能したいと思う。コミュニティ(届出組織)の広報担当の皆様等と協力して、 春の草木に負けないように、ITコーディネータ・ビジネスを成長させ、日本 再生を図りたいと思う。

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                         発行:ITコーディネータ協会 広報担当

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