ITCAメールマガジン「創新」 第34号 2003.5.23
目次
1.巻頭言「中堅企業情報化と『SCAW』」
2.所沢ITCファームの動向
3.協会便り 「日本経済新聞朝刊にITコーディネータ特集記事掲載!」
4.読者の広場 「ITCになって良かったこと」
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1.巻頭言 「中堅企業情報化と『SCAW』」
ITCG(グランドファーザー)宇治 則孝
(株式会社NTTデータ 取締役 法人ビジネス事業本部長)
情報やIT活用の巧拙が企業の生産性や競争力に影響を及ぼすことを
疑うビジネスマンは、今やほとんどいないのではないかと思う。
社内や社内外を結ぶプロセスを効率化し、生産性を向上させる可能性
があるのはもちろん大企業に限った話ではなく、中堅・中小企業にとって
もITの重要性はますます高くなっている。
NTTデータグループが企業のお客様に対して提供しているERPパッケー
ジ『SCAW』に対する反応の高さを目の当たりにするとき、まさにこのことを
実感させられる。『SCAW』は「See, Create And Win」の頭文字、つまり、
「経営を可視化することによって企業の付加価値を増し、競争に勝つ」ため
の経営ツールという商品のコンセプトでネーミングしたERPパッケージだが、
昨年度末には累計導入システムが550を越えた。
情報化に対するお客様の熱心な姿勢に対応し、ベンダーである私どもも、
よりよい商品提供、よりよいサービスの提供を心がけていかねばならないの
は言うまでもない。中堅・中小企業をめぐる経営環境はかつてない厳しさに
見舞われている。そのような中、ITコーディネータの役割や意義もますます
高まっており、共に検討を重ねたお客様が勝ち組に名を記し、明るい未来に
向かうための手助けを行っていきたいと切に念じている今日この頃である。
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2.所沢ITCファームの動向 代表幹事 新里泰久
所沢ITCファームはITC埼玉のサテライト的組織として昨年8月に所沢を
拠点に発足したグループです。主な活動対象地域は埼玉県南西部地域
(所沢・狭山・川越の県内西武線沿線地域)と隣接の東京多摩地域です。
ITCの普及、啓蒙活動やビジネス創出は埼玉県の広域を視野に置いて
いてもなかなか進まないとの思いから、まず居住地周辺の「地域産業や
自治体の活性化の支援」と「ビジネス機会創出」を目的・方針として
活動するITCの地域ファームを創ったものです。
現在メンバーはITC埼玉にも所属する9名のITコーディネータで月例
定例会で具体的活動を練って実行しています。
主たる活動の内容は地域企業、商工会議所等団体、自治体への“IT
経営の推進やITC制度活用”の積極的な企画提案、勉強会、共同研究、
情報交換活動と地域住民を含めた市民情報リテラシーの醸成へ向けた
支援活動などです。
平成14年度は主にITC及びITC所沢ファームの広報、プレゼンテーション、
認知活動を中心に活動して来ましたので平成15年度はITSSP事業や
経営者セミナー等の実行を通して更なる広報、認知、制度活用を進めて
いく計画です。
具体的には、ITSSP事業の参画、商工会議所主催の経営者セミナーや
経営者交流会の企画・実施、地域金融機関(信金や銀行支店)との連携、
企業紹介コンタクト活動、市役所への電子自治体・セキュリティ管理等
の提案・支援活動等を予定しています。当ファームのような小地域ITC
ファームが県内18か所の商工会議所や自治体などと協力して増えていき、
県内広くITC活動が認知され、より実践的な活動事例が、成果に結び
ついていくことを広域ITC埼玉の活動としても企画しています。
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3.協会便り 「日本経済新聞朝刊にITコーディネータ特集記事掲載!」
ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
●日本経済新聞朝刊にITコーディネータ特集記事掲載!(本日5月23日)
日本経済新聞の5月23日(金)朝刊(東京、大阪、名古屋エリア版)本紙
中面2ページ見開き「中堅・中小企業のIT化」(広告特集)で、ITコーディネ
ータの記事が掲載されます。内容は、東京商工会議所で昨年度実施した
「IT化計画実例集」(ITコーディネータ活用プロジェクト)参加経営者の対談
やITコーディネータの紹介記事です。なお、日本経済新聞社の許可が
降り次第、記事内容をPDFファイルで協会ホームページに掲載する予定
です。
●IT推進アドバイザー制度への登録方法変更について
中小企業総合事業団で実施しているIT推進アドバイザー制度への平成
15年度のアドバイザー登録方法が大幅に変更されました。基本的にはアド
バイザーとして顧客へ派遣の必要が発生した時点で、既存の登録者の中
に適任者がいない場合に、新たにその都度登録する方式です。
このため、ITC協会としての登録代行の方法としては、派遣を必要とする
案件発生時に、案件内容と派遣適任者の推薦を頂くか、ITC協会から案件
ごとの適任者の募集をすることになります。ITC協会からの登録予定者の
推薦により、中小企業総合事業団にて審査登録をその都度実施します。
●「ITC Conference 2003」開催(8月29日(金)、30日(土))について
ITコーディネータの全国大会「ITC Conference 2003」(ITC協会主催)を
今夏、東京国際フォーラム(東京・有楽町)にて開催致します。昨年の第1回
Conferenceには延べ1,000名を超える来場者を集め盛況となりましたが、
今年も公募でお集まり頂いた実行委員の方々を中心に、「昨年を上回る
大会にしよう」、と企画打合せを開始しています。参加募集の受付けは6月
中旬から協会ホームページで開始する予定です。
●第4回ITコーディネータ補試験の実施(5月25日(日)
5月25日(日)午後、全国9都市の受験会場で約900名の受験生がITコー
ディネータ補を目指して難問に挑みます。
●知識ポイント対象セミナー開催について
ITC協会主催セミナー及び後援セミナーは、随時、協会ホームページに
掲載しておりますので、どうぞご利用ください。
*ITC協会主催セミナー http://www.itc.or.jp/event/info.html
* 〃 後援セミナー http://www.itc.or.jp/event/kakusyu/top.html
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4.会員の広場 「ITCになって良かったこと」 ITC-Labo代表 川端 一輝
つい先日、ITSSPの派遣以来1年半にわたってお手伝いしてきた会社の
全社集会に出ることになり、早めに行ってプレゼンテーションのリハーサル
を見せてもらいました。
去年は社長の戦略目標や経営方針に続いて、プロジェクトメンバーが
3フェーズ・アクションプランで決意表明したわけですが、今年は進捗と
成果を報告し新たなプランを発表するという段取りです。
この1年、週1回のペースでミーティングを重ねてきました。
初工程から製品まで、ロットが工程を通過する日時を記録して下さい/
すべての不良の現象と原因のマトリックスを作って下さい/実製造時間
の合計だと20日で製品が上がるはずなのに、なぜ80日もかかってるん
ですか?/・・・
業務プロセスのあるべき姿を描きながら、着手できる改善は直ちに
実施。例えば、工程を移動するトレイに入れる仕掛品の数を決める。
それによって、半日以上かかっていた棚卸が30分で済んでしまい、
作業者が唖然とするシーンもあったそうです。
「情報システムが整備されれば現状では実現できない改善が可能に
なるし、スピードアップする。そのための仕組みを皆で考えましょう。」
この3月、新しい情報システムも動き始め、前期の決算が出ました。
増収、大幅な増益、20%の在庫削減。リハーサルをする社長やプロ
ジェクトメンバーの顔には「頑張れば結果が出せる」という自信がみな
ぎっていました。
プレゼンゼンテーションの感想を聞かれて、「いい雰囲気になりま
したね。」と、私。「本当に、おかげさまで。ありがとうございました。」
と、社長。ITCって、いい仕事だと思います。
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[編集後記]
「目には青葉 山ほととぎす 初がつお」 素堂
早朝、鎌倉の病室から見る若葉と鳥の声がすがすがしい。
病気には、5年生存率があるとのことです。ガンの進行末期では5年
生存率は限りなく0に近い。
法人にも5年生存率があると思う。プログラミング中心のシステム開発
企業やITに無関心な税理士事務所の5年生存率は、限りなく0に近づいて
いるのではないでしょうか。
SARSでその勢いは中断されてはいるが、中国とのコスト競争力に勝つ
にはプログラマーの給与は10分の1にせざるを得ない。
ITC化(ITCスキル向上)による提案・設計力アップとソリューションビジ
ネス展開が、法人にとっても個人にとっても5年生存率を高める有効な
戦略ではないだろうか。
[お詫び]
第33号の巻頭言においてCVSと記述すべきところをCSVと誤記しました。
編集上のミスでした。お詫びして訂正させて頂きます。
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(西脇 隆)
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編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
発行:ITコーディネータ協会 広報担当
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