ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
     ITCAメールマガジン「創新」 第37号 2003.7.4

   目次
1.巻頭言 「ますます期待されるITCの活躍」
2.ITC群馬の動向
3.協会便り 「第4回ITC補試験合格発表(6月27日(金)):合格者432名!」
4.読者の広場 「ITコーディネータとしての2年間」

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1.巻頭言 「ますます期待されるITCの活躍」
                         ITC-G(グランドファーザー) 原 邦生
          (株式会社 メリーチョコレートカムパニー 代表取締役社長)

 中小企業経営者は、ITの重要性を認識してはいるが、「どこから手を つければいいかわからない」のが本音であろう。またITベンダーは、 「お客様“が”何を望んでいるか」というビジネスの基本を忘れ、「自社 製品をお客様“に”供給する」という発想にとらわれており、ユーザー 企業の認識との間に大きな溝ができているのが現状だと思われる。
 ITCは、ベンダーとユーザー、両者の立場を理解して溝を埋め、ITで 解決できる経営課題を導き出す重要な役割を担う。同業種の事例が そのまま当てはまるとは限らず、逆にその企業の独自性を強化できる ような提案が望まれる昨今、時にはユーザー企業に手弁当で入り込み、 企業風土までをも肌で感じる心構えが必要ではなかろうか。
 ユーザー企業にとっては、技術や製品の詳細な説明よりも、「自社の 経営に役立つかどうか」が最大の関心事であり、彼らを納得させるには IT導入による「費用対効果」を明確にすることが最重要課題だと言えよう。 たとえば1ヶ月当たりのシステムのリース料と、人件費を比較できる資料 を提示すれば、興味や理解を示してくれるに違いない。

 一方で中小企業経営者には、「ITは難しい」という先入観を捨て、できる ことから着実に取り組み、思い通りの活用ができるまで、繰り返し改善し 続ける覚悟が必要とされる。そして彼らの啓発活動や教育もITCの重要な 役割の一つであり、今後その存在はますます重要なものになっていくと 言えるだろう。

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2.群馬の動向                            事務局 清水 健司
                 
 ITC群馬は昨年7月に群馬県在住のITC5名でスタートしました。結成 満1年を迎え、現在14名となっております。 昨年度はITSSP事業として5社のIT化実施計画書の策定を支援して きました。またITCの知名度向上のため群馬県産業支援機構が発行する 定期刊行誌にITC専用ページを設け、企業IT化に向けてヒントとなるような 記事を掲載してきました。その他、会員相互の知識研鑽の場として勉強会 を実施してきました。
 平成15年度は前年度に引き続きITSSP事業として「IT投資コンサル ティング」を数社で計画しています。また、定期刊行誌は年間を通してITC プロセスを企業向けに簡略化し解説した記事を連載中です。 その他、まだ検討中ではありますが地元金融機関とタイアップしたセミナー なども計画していきたいと考えております。

 現状は、14名と小所帯ということもありアットホームな集まりで、今年度は、 月1回に勉強会/定例会を増やしてGive&Takeの精神で和気あいあいと やっています。 興味を持たれた方はこちらへアクセスしてみてください。
          (http://www.palbit.co.jp/itc-gunma/)
 シンボルマークは経営とITに虹の架け橋を掛けようとの意です。

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3.協会便り 「第4回ITC補試験合格発表(6月27日(金)):合格者432名!」
                     ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
                   
●第4回ITC補試験合格発表(6月27日(金)):合格者432名!
 5月25日(日)に実施された第4回ITC補試験の合格発表内容は、受験者 814名、合格者432名、合格率53.1%でした。詳細はホームページ上に掲載
しています。
         http://www.itc.or.jp/test/test_main.html

●「ITC Conference 2003」パネルディスカッション・パネラー募集中!
 ITC協会主催「ITC Conference 2003」(8月29-30日:東京国際フォーラム) の2日目のプログラム「パネルディスカッション」のパネラーを募集しています。 ITC、ITC補、ITCインストラクター、ITコーディネータ協会会員の皆様 には、奮って応募くださいますようご案内いたします(締切り:7月10日)。
 また、大会当日のプログラムへの協賛広告も募集を開始いたしましたので、 是非よろしくお願いいたします。
         http://www.itc.or.jp/event/itc_conf2003/top.html

●2003年度第2期ケース研修申込み受付、まもなく締切りです。
 第2期(7月〜11月)受付けは7月14日(月)までです。また、定員に達した ため既に受付けを締め切ったコースも出てきております。
 プロフェッショナル特別認定制度で資格取得するための受講チャンスは、 今後、第3期(11月〜2月)の残り1回となります。なお、実務実績審査の 受付けは10月10日(金)が締切りです。
   ・実務実績審査受付 http://www.itc.or.jp/protest/protest_4th.htm
   ・ケース研修受付 http://www.itc.or.jp/case/info.html

●ITSSP地域事業イベント情報
 ITコーディネータが専門家として活躍するITSSP地域事業の開催日程が ITSSPホームページに掲載されていますのでご参照ください。
         http://www.itssp.gr.jp/event_joho/event15.html

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4.読者の広場 「ITコーディネータとしての2年間」           足立英治
                       (人事・情報システム企画コンサルタント)

 1年半前、私は、ITCIの公江義隆さんと、関西情報活性化センターさんの ご紹介で、ITSSP事業の専門家派遣で、関西の中小企業への指導を行い ました。この活動を通じ、私はITCの役割を整理できたし、経営への戦略的な IT活用とは何かを、初めて経営者に理解してもらえる機会を得たと感じました。 それは、ERP導入でもなければ、CRM、SFAの活用でもありませんでした。 この活動によって、顧客社内メンバーが、何が、最も重要で、活用することで、 競争優位に立てる情報資産かを、明確に共有することに成功しました。
 半年後、私はこの顧客から、コンサルテーションの依頼を受けました。戦略 企画を実現するためのお手伝いを、社長から依頼されました。成果として、 半年後、私は、顧客メンバーと共創して新しいITを活用したビジネスモデルを 立案し、試行を開始しました。あわせて、新ビジネスモデル実現のための、 各種補助金を国に申請しました。落選すること4回、やっとこの6月から、補助 金を受けることが決定しました。

 昨年来、私は、ITC活用に関しての講演を、各地で行ってきました。講演 参加者のご意見から、経営環境が厳しい中、経営者の最大関心事は、適正 規模での情報化投資にあります。投資対効果を明確にした投資を行うには、 ソリューションを選定する前に、経営改革や情報化計画検討の必要性を感じる 経営者が確実に増えてきています。

 これからますます、私たちITCの活躍の場が広がり、重要性が増してきて いると私は感じています。

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[編集後記]

「やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声」 芭蕉

 今日は、米国の独立記念日です。30年前の7月に、サンフランシスコと ニューヨークを、妻と二人、車で往復しました。約1万キロを16日間で走り 続けました。750ドルの中古車であったため、毎日のように、エンジンや バッテリーのトラブルがあり、親切な米国人のお世話になりました。一瞬の 差で大事故に運良く巻き込まれなくて、九死に一生を得たこともあります。 なつかしい思い出です。
 経営系とIT系のITCペアが全国で活躍しています。ソニーの井深大氏と 盛田昭夫氏や、ホンダの本田宗一郎氏と藤澤武夫氏の例がどんどん 輩出することを期待しています。

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                                           (西脇 隆)
 
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                         編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
                         発行:ITコーディネータ協会 広報担当

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