ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
     ITCAメールマガジン「創新」 第38号 2003.7.18

   目次
1.巻頭言 「本当の意味での中小企業支援とは」
2.ITC武蔵野の動向
3.協会便り 「ITC Conference 2003に企業経営者300名無料招待受付中!」
4.読者の広場 「理解され始めた経営戦略の必要性」」

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1.巻頭言 「本当の意味での中小企業支援とは」
                       ITC-G(グランドファーザー) 野村 廣治
                      (社団法人 中小企業診断協会 副会長)

 IT部門と中小企業経営の橋渡しは、ITC制度創設以来の念願であることは 疑いのない目標である。しかし現実は、IT支援部門と経営支援部門とが、 密着しているとは、理解できていない。考えてみると、中小企業と申しても、 業種業態及び規模に依り、大きく異なる。本当の中小企業が、何を悩み、 何を迷っているか、その実態を理解するために、中小企業経営者の視線まで、 ITC各自は下ろして支援作業に入って戴きたいと考えている。 現在の中小企業の経営者は、明日の資金繰りに悩み、ITを駆使して明日の 経営革新に期待をかけている。教条的とはいわないまでも、単なるハード的な 支援作業では、経営者の真の要望は判らない。
 しかし、ITCの資格者も、3,500名を越え、組織的にも認知されてきた現在に おいて、ITの技術的部門と多く加入した中小企業診断士等の経営支援部門が、 地区において協力体制ができつつあるといった努力の成果がでてきている。 具体的には、地域別のコミュニティ(届出組織)である。現在80を超える コミュニティが設立されたことは、本当に心強い。地域の中小企業と密着して、 真の意味での支援及びフォローを強化して欲しい。5年後の中小企業のビジョン を明確にして発展するには、ITの活用をベースにしなければ、達成できない 事は、経営者の方は、理解している。

 人類史にみても、農業革命、産業革命、IT革命と激変する時代にめぐり 合わせた我々は、幸せである。自分の出身母体である大企業・大組織の概念を 捨てて、苦悩する中小企業に視線を合わせ、本物の支援を継続されることを 期待してやまない。

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2.ITC武蔵野の動向                     広報担当 元村 憲一
                 
 ITCケース研修で知り合ったメンバーが中心となって2002年6月に発足した 関東圏武蔵野地域の学習会をメインとするグループです。 現在会員は14名に増加中で、構成も中小企業診断士、各種ユーザ企業、 ITベンダ等さまざまな業種・職種とバラエティに富み、得意分野もITCプロセス の上流から下流までを幅広くカバーするものとなっています。 学習の基本方針は、会員各自に不足するスキルの向上を目指し、広くIT分野 の基礎学習と事例研究を行い、会員同士のギブ&テイクを図るとしています。
 2003年度学習計画は、以下の通りです。
 ・月に1回の定例学習会を1.5時間を1単位とする2単位で開催する。
 ・1学習テーマは、複数の会員で分担可能とし、1単位以上の発表を行う。
 ・テーマは、「新しく学習したい」、「学習会員が得意とする」に分ける。
 ・その他として以下を実施する。
 日本経営品質賞受賞の「株式会社武蔵野」さんへの企業見学会
 経営者向け研修シミュレーション

 NPO「中小企業経営サポート協会」が発足して、地域の中小企業や商店に対し、 経営改革やIT化による経営革新を中心とした支援を行っています。これにより、 知識習得・向上は定例学習会で、実務活動はNPOで、と言う方向性になっています。

 興味を持たれた皆さん、私たちと一緒に楽しくレベルアップしませんか。 学習会後の昼食会・飲み会もあります。多くの方の参加をお待ちしています。
         http://www.egroups.co.jp/group/ITC-musashino
         http://www.k-support.or.jp

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3.協会便り 「ITC Conference 2003に企業経営者300名無料招待受付中!」
                     ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
                   
●ITC Conference 2003に企業経営者300名無料招待受付中!
 当協会主催「ITC Conference 2003」(2日目:8月30日(土))に、企業経営者 300名を無料招待いたします(定員300名を超えた場合は抽選になります)。 是非この機会に、ユーザー経営者の方とご一緒にConference に参加し、 ITコーディネータの活動実例をご紹介ください。
 申込み:協会ホームページ「ITC Conference 2003/経営者招待」
         http://www.itc.or.jp/event/itc_conf2003/
 また、有料参加申込みの方も既に400名を超えています。定員(1日目800名、 2日目1,300名)になり次第締切らせて頂きますので、お早めにお申込みください。

●2003年度第2期ケース研修受講者申込み数(629名)
 第2期(7月〜11月)の受講申込者数は620名を超え、2001年度第2期(795名) 以来2番目の受付人数となりました。今回はプロフェッショナル特別認定制度に よる受講チャンスが残り2回となったこともあり、締切り日前から定員に達した コースも多くなりました。今回、お申込みできなかった方々にお詫びします。 次回(2003年度3期:11月〜2月)は、お早めにお申込みください。(7月30日(水) から受付け開始予定です。)

●第5回ITC補試験(11月23日(日)実施)のお知らせ
 第5回ITC補試験の受験申込み受付けは8月1日(金)から開始いたします。 また、サンプル問題を従来の30問から60問に大幅増加するなど、協会ホーム ページの試験関連ページを7月22日(火)にリニュアルする予定です。

●ITCA主催セミナー日程表更新
 ITCA主催セミナーの日程表が更新されました。奮って申込みください。
     http://www.itc.or.jp/event/itca_seminar/event_scheduleH15.html

●RFP・SLAドキュメント見本提供
 運用委託用SLAを限定公開し、パブリックコメントを募集中です。当面、ITC 資格者、協会会員限定で公開しています。
         http://www.itc.or.jp/w_tool/toolmenu4.html

●平成15年度「中小商業ビジネスモデル支援事業」 2次公募開始
 中小企業庁では、中小商業者等の経営革新を促進するため、中小商業者等が 多様化した消費者ニーズや高齢化・環境対応といった社会的要請に対応した 新たなビジネスモデルの開発に必要な調査研究事業に要する経費の一部を補助 する「中小商業ビジネスモデル支援事業」の2次公募を開始しています。公募期間 は7月9日(水)から8月8日(金)までです。詳しくは以下をご覧ください。
     http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/h15_buisiness_model.htm
    [お問合せ先]各経済産業局担当課及び沖縄総合事務局の担当課

●平成15年度の全国各地ITSSP事業活動予定
 下記のホームページに掲載されていますのでご参照ください。
         http://www.itssp.gr.jp/event_joho/menu.html

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4.読者の広場 「理解され始めた経営戦略の必要性」         松枝憲司
              (株式会社 ビジネスソリューション代表取締役)

 ITC制度が創設される前から、ユーザの立場に立った経営と情報のコンサル ビジネスを始めて5年がたちます。この間いろいろな業界のシステム導入の 仕事にかかわってきました。 過去の仕事の中で「経営戦略」を確認する場面が多々ありましたが、当時 多くの企業にとって「経営戦略はなくてもやっていける」ものでした。特に大半 の中小企業は、経営戦略は特にない、あったとしても漠とした具体性に欠ける、 または現状を容認した後からとってつけたような戦略が多かったと思います。
 しかし、ここにきて自社の生き残り戦略(生存領域)について、真剣に考え始めた 経営者が、私の周りでも確実に増えています。この経営者の共通点は、他社の モノマネでは決して生き残れないと覚悟を決めていることです。競合他社といか に差別化を図るか、徹底的に考える必要があります。

 右肩下がりが続く経営環境になり、日本人も初めて戦略立案の意味が理解 できるようになったのではないかと思います。農耕民族であった我々の祖先は、 毎年豊作であること、環境が変わらないこと、つまり現状維持こそが目標だった わけです。

 今後も2005年には人口の減少が始まる等、従来の価値観や旧来制度の破綻が 加速度的に進行していきます。 益々戦略が重要になってくるわけで、言い換えれ ば経営戦略を実現するためのITCプロセスの実践が、企業にとって今後は必要 不可欠となることを意味します。 ITCビジネスチャンスは、明らかに拡大していると 思います。

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[編集後記]

「淋しさや 一尺消えて 行く蛍」 北枝

 星野仙一阪神は強い。去年は主力選手の故障等で失速したが、今年は優勝 の可能性が高い。岡山県の同郷人、同世代としてはうれしい限りです。 1985年の阪神優勝の時は、大ファンであった父が大喜びで大盤振る舞いを していたことを思い出す。小学生の夏に、父に連れられて甲子園でカチワリを 食べながら応援したことも、なつかしく思い出されます。
 阪神の強さの秘密は2勝1敗主義にあります。大きな連勝もしないし大連敗も しない。毎週ほぼ7割の勝率を維持しています。 法人も個人も2勝1敗主義で健康が維持されると思います。小さな病気をもつ ことで、毎日、健康を意識して、毎週、反省しながら生きていくことが健康と長寿 の秘密でしょう いわゆる健全な赤字部門、一病息災の論理です。
 ITCビジネスサービスも7割のリピート率を維持できれば、顧客は毎週、毎月、 毎年広がります。付加価値(利益)、顧客、業務、スキルを愛し、7割のリピート率 でITCビジネスの勝利を呼び込めればと思います。

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                                           (西脇 隆)
 
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                         発行:ITコーディネータ協会 広報担当

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