ITCAメールマガジン「創新」 第39号 2003.8.1
目次
1.巻頭言 「中堅企業のコンサルティング市場を開拓せよ」
2.ITC多摩協議会の動向
3.協会便り 「7月度ITC&ITC補認定者、累計3,830名に」
4.読者の広場 「自らが足を運び、宣伝する」
「読者の広場」への投稿のお願い
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1.巻頭言 「中堅企業のコンサルティング市場を開拓せよ」
ITC-G(グランドファーザー) 上村 孝樹
(日経BP社 日経アドバンテージ発行人・編集長)
ITCの認定者は「補」も含めるとすでに約3,800人に達し、e-Japan戦略の
最終年度(2005年度)の終わりには目標の1万人に達する勢いと、聞いた。
中小企業の経営者にとっては非常に頼りになるIT戦略の大パートナー集団
が着実に形成されていることは、大変結構なことである。しかし、喜んで
ばかりいるわけにはいかない。認定者が増えているとはいえ、それが直接
に中小企業へのコンサルティングの実施数とはなっていないからである。
認定者の多くは次の更新を受けるための「勉強」に精を出し知識ポイント
などを獲得しているものの、実際のコンサルティングをして収入を得ること
にはまだかなりの距離がある。中小企業診断士に合格しコンサルタントと
して自立している人でITCに認定された人などは、自力で経営者にアプローチ
をしてITCとしての仕事を獲得している場合もある。こうした人は、業務改善
などの過去のコンサルティング実績が評価されているためで、それらと抱き
合わせでITコンサルティングを受注する、という契約の形がとられているようだ。
コンピュータメーカーやSIベンダーなどはこうした実績がないから、IT業界
から認定された人のほとんどが、中小企業に対するの実際のコンサルティング
業務に手を出せない状況にある。
さらに問題なのは、中小企業の経営者側にコンサルティングに対して応分
なコストを払うという意識が欠けていることである。このため仕事の実績がどう
しても欲しいという場合は、「ボランティア」金額で受けて対応することを余儀
なくされることになる。これではビジネスとして取り組む対象にはとてもならない。
かといって手をこまねいていてはITCの存在価値はどんどん薄れていって
しまうことになろう。
そこで、ITCがビジネスとしてコンサルティング実績を積み重ねられるように、
中小企業というよりも「中堅企業」に照準を定めて市場開拓する戦略転換が
必要だと思う。中堅企業ならば、まだコンサルティングに対する理解も得られ
やすい。その場合、中小企業診断士の資格を持ち経営に強いITCと、IT業界
にいて先端ITに強いITCが、協同でコンサルティングビジネス獲得を行うように
することで提案パワーを増強させ、中堅企業の「壁」を崩すことを試みるべきだ。
ITC協会としてこれからの重点戦略に「ITCのコンサルティングビジネス獲得」
を掲げて、手厚くサポートしていただきたい。
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2.ITC多摩協議会の動向 ITC多摩協議会 広報担当 荒井 秀典
ITC多摩協議会は平成14年5月の第1回総会にて設立し、去る6月27日 (金)JR横浜線橋本駅横の「MeWe」8階多目的ホールにて第2回通常総会を開催しました。
総会に先立って、松尾明様(ITコーディネータ協会理事)より、「知的資産としてのエンタープライズ・アーキテクチャー(EA)の活用」をITコーディ
ネータ向けに分かりやすくご講演をいただきました。
総会は、議長に高島利尚氏を選任し、審議に入りました。第1号議案から
第6号議案まで、平成14年度事業報告、平成14年度収支計算書及び財産
目録ならびに監査報告、ITC多摩協議会規約改定、平成15年度役員の改選、
平成15年度事業計画案、平成15年度収支予算案の審議が行われ、それぞれ
満場異議なく承認可決されました。
平成15年度は高島会長のもと、理事15名(再任10名、新任5名)、監事
2名(新任2名)にて運営することになります。
平成15年度事業計画として、ITSSP事業関連、地域金融機関とのコラボ
レーション、(社)首都圏産業活性化協会との連携、ITCビジネスモデル研究会
や中小製造業向け生産管理システム研究会活動およびITC多摩協議会会員
勉強会に関する事業計画が説明されました。
総会後は、ご来賓の関東経済局産業企画部情報政策課長明田任功様、
ITSSP事務局長石井一宇様、ITマネジメント・サポート協同組合理事長和田
英男様、(社)首都圏産業活性化協会事務局次長川村貴俊様、西武信用金庫
営業部副部長事業支援担当惣田雄二様、ITC協会弓崎伸彦様のご挨拶を賜り、
懇親会を盛り上げることとなり、わきあいあいに一連の総会関連行事を終える
ことができました。
ITC多摩協議会は埼玉西部、東京多摩地区、神奈川北部と首都圏に属する
エリアであり、多数の企業が活躍しています。地道な活動を積み上げながら実
のあるITC活動となるよう頑張って行くつもりです。
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3.協会便り 「7月度ITC&ITC補認定者、累計3,830名に」
ITコーディネータ協会 広報担当 松下正夫
●7月度ITC&ITC補認定者、累計3,830名に
7月30日発表の7月度資格認定者数は、ITC85名、ITC補242名、合計327名
です。累計認定者数は、ITC2,643名、ITC補1,187名、合計3,830名となります。
詳細は協会ホームページ「発表資料・記事」をご覧ください。
http://www.itc.or.jp/press/press_top.html
●第5回ITC補試験(11月23日(日)実施)願書受付開始!
本日より、第5回ITC補試験の受験申込受付を開始いたします。また、 新たに「受験者用パンフレット」と「受験ポスター」を作成し無料配布致しますので、ご利用いただき、是非お近くの対象の方々へもご紹介ご案内ください。
・パンフレット/今月のトピックス: http://www.itc.or.jp/index.html
・受験ポスター: http://www.itc.or.jp/test/test_main.html
●2003年度第3期ケース研修 受講受付け開始(7月31日(木)より)
第3期ケース研修(11月〜2004年2月)は、プロフェッショナル特別認定制度
でITC資格を取得するの最後のケース研修受講チャンスとなります。
受講申込み受付けは、7月31日(木)より10月21日(火)までですが、前回は
締切り前に定員に達し受講受付けができない方も出てしましいました、お早め
にお申込みください。
・ケース研修申込み:(URL決まり次第掲示)
・プロフェッショナル特別認定制度:
http://www.itc.or.jp/seido/pro_index.html
●「ITC Conference 2003」参加お申込みはお早めに
ITC協会主催の第2回全国大会「ITC Conference 2003」(8月29日・30日:
東京国際フォーラム)の残り座席数は、1日目:約300席、2日目:約800席と
なりました。ITC資格者等ボランティアの方々による大会実行委員会も、
ほぼ順調に準備が進んでいます。また、是非、ユ経営者の方(無料
ご招待)とご一緒に来場ください。
・参加申込み/今月のトピックス:http://www.itc.or.jp/index.html
●「COMPASS夏号」無料配布のご案内
中小企業のIT入門マガジン「COMPASS夏号」(ITC協会取材協力)が発刊
されました。前号(春号)は好評につき約6000部を配布し在庫切れになりました
が、ITC資格者の営業活動(セミナー、訪問ツール)のみならず、ITC資格を
目指す方、IT化を考える経営者などからも多数、送付依頼を受けました。
「夏号」はITC活用企業の特集やIT投資減税の記事が組まれており、また、
経営者が読者登録をすれば毎号無料で郵送されるようになります。
送付ご希望の方は協会ホームページからお申込みください。
・今月のトピックス: http://www.itc.or.jp/index.html
●ITCA主催・後援セミナー日程表更新
ITCA主催・後援セミナーの開催予定は日々追加されています。
・ITCA主催セミナー:http://www.itc.or.jp/event/info.html
・ITCA後援セミナー:http://www.itc.or.jp/event/kakusyu/top.html
●e-中小企業ネットマガジン/メール配信サービス
中小企業庁及び中小企業支援機関では、中小企業施策及び関連情報を
迅速に中小企業の皆様に提供することを目的として毎週1回「e-中小企業
ネットマガジン」を発信しています。 配信申込みは下記ホームページから。
http://www.chusho.meti.go.jp/e_chusho/melma.html
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4.読者の広場 「自らが足を運び、宣伝する」 稲垣 実
(船橋情報ビジネス専門学校 IT推進経営研究室)
ITCのケース研修を終えて早や丸2年。ITCAとはケース研修インストラクタ
の関わりも頂きました。その間、ITCの志を持つ多くの方々と知り合い、ITC
制度について語り、これからの日本経済建て直しのリーダーとなり得ること
を確信して、ITC本来の活動に入りました。
まず、中小企業を支援する公的組織に連絡しました。そこはITC制度を既に
ご存知でしたが、実績がないために何も進展しませんでした。地元の商工
会議所では「何だ、それ?」という有り様。当然、中小企業の経営者が知って
いらっしゃる訳ありません。ITC資格を頂いた当初は悲惨なものでした。
今でこそ、ITC制度も徐々に知れ渡り、中小企業を支援する公的組織では 適切なる支援と補助金(?)の下、ITCによる経営者のための研修会を開催
したり専門家派遣事業としてビジネスを紹介してくださいます。また、地元の商工会議所ではITCの勉強会の講師を引き受けられたり後援をしてくださいます。
ここまでに至るには、多くのITCが小まめに様々な組織に足を運び、ITC制度
普及のための活動をした結果です。やはり、自らが足を運び、この制度を宣伝
しなくてはビジネスチャンスは獲得できません。私は、職場の関係から多くの
ベンダー企業様から社内研修の運営の機会を頂いています。研修の中でITC
制度についても宣伝しています。この方法が、ITCの立場をいち早く確立し、
自らの活躍する場を得る一番の方法と考えています。
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[編集後記]
「夢見たものは ひとつの幸福 ねがったものは ひとつの愛」 立原 道造
今日、全国コミュニティ会議が芝公園のメルパルク東京で開催されます。
全国の84届出組織の広報担当者等が約100人集い、ITC活動について熱い
議論をします。
コミュニティにも成熟度があると思います。勉強会、研究会、広報などのボラン
ティア中心活動から、営業生産などのビジネス活動へと成熟度が高まります。
組織も任意団体からNPOや組合、社団法人へと進化します。
ボランティア(共助)活動とビジネス(自助)活動を、車の両輪にしてITC運動
が活発化します。ITC3830人が日本再生の原動力となりつつあることを実感
する幸福な一日となることを期待し、良い真夏の夜の正夢を見たいと思う。
「読者の広場」への投稿のお願い
読書間のコミュニケーション活発化のために、「読書の広場」への積極的な
投稿をお願い致します。
「読者の広場」投稿要領(締切り8月26日(火) nishiwaki@itc.or.jp へ)
1. 氏名、職業、性別、年齢、住所、会員・ITC・ITC補等を明記してください。
匿名はなしとします。
2. 内容は、ITCに関わることで、ITCビジョン、ITC活動状況、ITC資格取得
動機と経緯、ITCへの期待などで、字数は約600文字です。
3. 恐縮ですが、原稿料はなしです。多数の応募がある場合は、「創新」
に掲載されないこともあります。また、一部修正をお願いすることもあること
をご了解の上、応募してください。
(参考)
注1 約600文字(35文字×約17行)は、天声人語(朝日新聞朝刊)、春秋
(日本経済新聞朝刊)の文字数で、3分スピーチ用です。
注2 ワードは、MS明朝12ポイント 1行35文字で約17行(595文字)、
カタカナは全角、英数字は半角でお願い致します。
3-5行おきに1行ブランク行を入れると読みやすいと思います。
注3 約600文字に納まらない場合は、要約のみとし、詳細はリンク先に記述
も可能です。
注4 官邸のメールマガジンを参照してください。
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/index.html
注5 メルマガ「創新」のバックナンバーも参照してください。
http://www.itc.or.jp/mailmaga/mailmaga_top.html
配信に関する問合せ、配信停止等は以下の編集担当までお願い致します。
なお、資格者のメールアドレスの変更は、資格者情報登録修正の連絡先
メールアドレスを変更してください。また、会員のメールアドレスの変更は、
脱会・加入内容・登録情報変更用紙http://www.itc.or.jp/kaiin/kaiin3.html
をお送りください。「創新」は約5,000名の方にお送りしています。
(西脇 隆)
配信に関する問合せ、ご意見は以下の編集担当までお願い致します。
編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
発行:ITコーディネータ協会 広報担当
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