ITCAメールマガジン「創新」 第40号 2003.8.15
目次
1.巻頭言 「ユビキタスネットワークの活用とITC」
2.ITCコムネットの動向 「プライバシーマークと企業収益向上の両立」
3.協会便り 「ITC Conference 2003」参加申込締切りは8月20日(水)!」
4.読者の広場 「ITCとITSSP」
----------------------------------------------------------------
1.巻頭言 「ユビキタスネットワークの活用とITC」
ITコーディネータ協会理事 嶋本 正
(株式会社野村総合研究所 執行役員)
IT利活用による「元気・安心・感動・便利」社会を目指すe-Japan戦略II
において、いつでもどこでも何でもつながる「ユビキタスネットワーク」の
形成が重要なIT社会基盤整備の1テーマとなっている。
その「ユビキタスネットワーク」が、企業の競争力にどんなインパクトを
もたらすのかを簡単に眺めてみたい。
まず、インターネットのインパクトはどうだったかを見よう。インターネット
の普及により、従来はテレビCMや小売の店舗でしか知ってもらえなかった
商品やサービスの存在を、Webブラウザにより簡単に消費者(顧客)に
認知してもらえるようになった。
「商品やサービスの玄関口(ポータル)」がテレビCMや小売の店舗から
インターネットに移り、その結果、良い商品やサービスを保有している企業
は大規模な投資をしなくとも、Webサイト上にそれを公開するだけで、ビジネス
が成立するようになった。つまり、企業規模に関わらず独自性のある魅力的
な商品やサービス、つまり明確な「らしさ」を保有することで競争力が発揮
できるひとつの環境が整ったと言えよう。
さて、「ユビキタスネットワーク」のインパクトはどうだろう。いつでもどこでも
何でもつながる環境は、ますます、企業の競争力と企業規模の関連を希薄化
する方向に動くのではないか。消費者(顧客)はしいサービスが居ながらに
して手に入るワンストップサービスを要求する。
これを自社のみで提供するのはまず無理で、ユビキタスネットワークを活用
し、いかに他の企業と連携したダイナミックで魅力的なサービスを実現できる
かが、重要となる。その際に連携したくなる企業かどうかは、企業規模では
もちろんない。魅力的な「らしさ」を際立たせることで、企業の強みがますます
発揮できる環境になるのではないか。
「ユビキタスネットワーク」の活用により企業競争力をいかに高めるかが、
ITコーディネータの視点のひとつとして重要になってくるだろう。
----------------------------------------------------------------
2.ITCコムネットの動向 「プライバシーマークと企業収益向上の両立」
ITCコムネット会長 小坂周一郎
個人情報保護法の成立により我が国も本格的電子商取引の時代に入って
いくものと思われます。明治維新や戦後経済復興をみても分かるように、
新しい文化は飛躍的経済成長を促進します。21世紀では個人で貿易商社を
営み、異文化から大きな刺激を受けて創造力豊かな世界となるのではないで
しょうか。
当サークルでは日本人のよる日本人のためのERPを目指して研究を
重ねてきましたが、ようやく原型が見えてきました。コンセプトは中小企業連合
システムです。電子商取引は良い商品を持っていれば誰にでもチャンスが
あります。しかし小企業では事業を行おうとしてもすぐに人材不足や資本不足
を引き起こしてしまいます。
従来は合併という方法での克服が試みられてきましたが、当サークルで
情報システムを核とした連合という企業形態を経営できないかという研究を
行っています。これにプライバシーマークを付加すると企業収益向上と両立
したシステムができるわけです。詳細はホームページをご覧ください。
http://www.itccomnet.jp
----------------------------------------------------------------
3.協会便り 「「ITC Conference 2003」参加申込締切りは8月20日(水)!」
ITコーディネータ協会 広報担当 松下 正夫
●「ITC Conference 2003」参加申込み締切りは8月20日(水)!」
ITC協会主催の第2回全国大会「ITC Conference 2003」(8月29日・30日:
東京国際フォーラム)の参加申込者数は、既に、招待者を含め900名を
超えました。残り座席数は、1日目:約200席、2日目:約500席となっており
ますが、締切り間際に申込みが殺到する傾向がありますので、お早めに
申込みください。
・参加申込み:http://www.itc.or.jp/event/itc_conf2003/
●第5回ITC補試験(11月23日(日)実施)願書受付中
ITコーディネータ資格への登竜門となるITC補試験の申込受付を開始
しました。是非、ご関係の皆様へご紹介ください。
・ITC補試験案内:http://www.itc.or.jp/test/test_main.html
●「プロフェッショナル特別認定制度」ではケース研修受講のラストチャンス!
第3期ケース研修(11月〜2004年2月)は「プロフェッショナル特別認定制度」
でITC資格を取得する最後のケース研修受講チャンスとなります。
もしも、お近くに対象の方がいらっしゃいましたら、このラストチャンスを逃さず
受講頂きますようご案内ください。
・ケース研修申込み:http://www.itc.or.jp/case/info.html
・プロフェッショナル特別認定制度:
http://www.itc.or.jp/seido/pro_index.html
●開発委託用SLA見本と運用委託用RFPの暫定版を公開
協会ホームページのお役立ちメニューに標記資料を公開しました(ただし、
ITCA会員及びITコーディネータ資格者への限定公開)。現在、パブリック
コメントを募集しておりますのでよろしくお願いいたします。
・RFP/SLAドキュメント見本:http://www.itc.or.jp/w_tool/toolmenu4.html
----------------------------------------------------------------
4.読者の広場 「「ITCとITSSP」 石井一宇
(ITSSP事務局長)
ITコーディネータ制度はITSSPから生まれたことを知らないITコーディネータ
(ITC)も増えていると聞く。平成11年に通産省(当時)の産業構造審議会情報
産業部会「情報化人材対策小委員会」の中間報告〜戦略的情報化投資に
よる経済再生を支える人材育成〜を受けてITSSPがスタートした。
中小企業の国際競争力を高める必要性から中小企業のIT化の促進と、
それを支援できる人材の育成の2つを目的とした。平成13年2月にITコーディ
ネータ協会(ITCA)を設立し、人材育成の機能はITCAへ引き継がれた。
その意味でITSSPとITCAとは車の両輪であり、双方で企画される各種施策
も密接に関係している。ITCの方々は是非ITSSPの活動にも関心を持って
いただき、また、ITSSPの活動にも積極的に参加・ご協力をお願いしたい。
ITSSPのホームページ(HP)では多くのITCのご協力を得て、実施されたITSSP
活動とその成果物を順次掲載している。平成14年度のITSSPに関しては70件を
超える活動報告と成果物が掲載されている。また、ITSSPのHPではIT化投資
事例のポータルサイトを目指して、IT投資事例を数多く掲載しているだけでは
なく、各地域で紹介しているIT投資事例ともリンクを張っている。
ITCはITSSPメルマガ会員になってITSSPのHPで紹介している多くの情報や
ツールを活用して、ITCとしての活動内容の充実を図っていただきたい。
----------------------------------------------------------------
[編集後記]
「そは暗きみどりの空に むかし見し幻なりき。青き花 かくてたづねて、
日も知らず、また、夜も知らず、国あまた巡りありきし そのかみの われや、
わかうど。そののちも人にうとまれて、微妙くも奇しき幻、ゆめ、うつつ、
香こそ忘れぬ、かの青き花をたづねて、ああ、またもわれはあえかに
人の世の 旅路に迷ふ」 北原白秋
今宵、長崎の精霊流しに36年ぶりに行く。学生時代に家内に初めて会った
日でもある。人は三世に生きると聞く。前世、現世、来世に生きる。過去、
現在、未来を大切にしたい。現世で八正道(正見、正思、正語、正業、正命、
正精進、正念、正定)を進み、来世では祖父母や父、妻などの家族、先生、
先輩達と極楽浄土で幸せに語り合いたいと思う。
配信に関する問合せ、配信停止等は以下の編集担当までお願い致します。
なお、資格者のメールアドレスの変更は、資格者情報登録修正の連絡先
メールアドレスを変更してください。また、会員のメールアドレスの変更は、
脱会・加入内容・登録情報変更用紙http://www.itc.or.jp/kaiin/kaiin3.html
をお送りください。「創新」は約5,000名の方にお送りしています。
(西脇 隆)
配信に関する問合せ、ご意見は以下の編集担当までお願い致します。
編集担当:西脇 隆nishiwaki@itc.or.jp
発行:ITコーディネータ協会 広報担当
|
 |
Copyright 2002 IT Coordinators Association, All rights reserved.
|
|