ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー
ITCAメールマガジン「創新」 第51号 2004.1.23

   目次
1.巻頭言 「人間の本質、コトの本質、トキの本質」
2.ITC京葉の動向
3.協会便り 「千葉興業銀行がITCと連携しIT化推進相談窓口を開設!」
4.読者の広場 「呉市のITC活動現況」
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1.巻頭言 「人間の本質、コトの本質、トキの本質」
       ITコーディネータ協会 理事 高梨智弘 (日本総合研究所 理事)

 ITコーディネータは、最新かつ先端の経営と情報を導入するコーディネーションができなければならない。その資質には、中堅・中小企業を成功に導く 「全体思考と知の経営」を理解し、経営者を納得させるコンピタンスを保有することが最低条件である。

 よく出会うコーディネーションのシーンは、「これだけ説明して関係者全員が、 なぜ理解できないのだろうか?」 また、「理解しているはずなのに、なぜ実施 しようとしないのだろうか?」 さらに、「実施しても、なぜ効果が上がらないの だろうか?」のような3シーンであろう。

 これは3つのシーンを従来型の経営や情報の手法で解決しようということ 自体に限界があることを意味している。青い目の経営者を称賛するだけの 欧米流経営の賛歌はやめて、日本の知識・知恵・知心を昇華させ、世界に 提案するときが来ている。

 つまり、自分にまとわりついている意識に忠実な人間(人間の本質)、多様な物事に気づく気配りができない人間(コトの本質)、周囲の情報が邪魔になるときと、必要なときの区別がわからない人間(トキの本質)の意識を変革して、3つの本質を見極め、改善・改革時に、固定観念にとらわれず、全体を見る目があれば、部分の実行は簡単にできるであろう。このような基本的な考え方に気づくことこそが、成功の本質である。
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2.ITC京葉の動向                    ITC京葉 会長 山下 義

 2003年4月1日に、千葉県の地域ITCとして「ITC千葉市」を設立しました。
「ITC千葉市」では発音がしづらいと言うことで、「ITC京葉」と名称を変更いたしました。

 会の特長は、「仕事を取ること」を目的にしており、基本的には、ポイントを目的にしたセミナーは開催いたしません。仕事の開拓先は、行政関係と合わせて、民間企業へのアプローチも精力的に行っています。また、今年3月には、NPO法人を設立する予定です。

 昨年の実績は、「千葉県商工会議所連合会の指導員研修」、「執筆」等です。来年度は、2003年度に蒔いた種が、芽が出そうなので楽しみにしています。近々のイベントとしては、3月13日に労働スクエアでセミナーを予定しています。

テーマ:「業績を伸ばすための公的支援徹底活用術を大公開!」(仮称)
  経営革新支援法認定企業 有限会社ひびき 代表取締役 日疋好春社長
日時:3月13日(土)13時から
場所:労働スクエア東京
         http://www.tokyo-kosha.or.jp/kfk/unei/worker_3.htm
問合せ先: keiyo@itinfo.jp
ホームページ:http://www.itinfo.jp/keiyo/
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3.協会便り 「千葉興業銀行がITCと連携しIT化推進相談窓口を開設!」
                   ITコーディネータ協会 広報担当 松下 正夫

●千葉興業銀行がITコーディネータと連携し「IT化推進相談窓口」を開設!
 同行はNPO千葉県ITコーディネータ(鈴木英男理事長)と提携し、昨年12月より千葉駅前支店に中小企業のIT化に関する相談を受ける「IT化推進相談窓口」を開設しました。毎週木曜日、ITコーディネータがITを活用した経営改善、情報化の支援等に関する相談に応え、同行は地域との共生を目指すリレーションナルバンキングの機能強化を図ります。
      NPO千葉県ITコーディネータ http://npo-chibaitc.or.jp

●「ITコーディネータ IT活用型経営革新ローン」実務研修開催(1月16日)
 1月16日(金)東京都内で第1回実務研修が開催され、150名定員の会場がITCの方々で満員になる盛況となりました。制度・手続き内容等に関して活発 な質疑応答が行われ参加者の関心の高さがうかがわれました。
 当研修は逐次、大阪、名古屋、福岡、札幌などの都市でも開催を計画しておりますので、日程が決まり次第、協会よりお知らせいたします。
   http://www.itc.or.jp/event/itca_seminar/event_schedule_ron.html

●ITコーディネータ活用企業とITCがTV番組に出演!(1月31日(土))
 「企業未来!チャレンジ21」(テレビ東京系列全国ネット)で、ITCを活用して IT化・業務革新を推進し成果を上げている送風機メーカー昭和電機株式会社 (大阪府大東市) http://www.showadenki.co.jp/の事例が、1月31日(土)午前 6:30〜6:45にテレビ東京にて放送されます。放送日・時間は地域により異なり ますので下記URL(番組案内)をご参照ください。
    http://www.jasmec.go.jp/information/kigyoumirai/shosai.html 

●2004年度第1期ケース研修受講生募集開始(1月22日(木)〜3月12日(金))
 1月22日(木)より協会ホームページにて第1期ケース研修(4月〜7月)の受講生 募集を開始します。締切りは3月12日(金)です。各クラスとも定員になり次第、 締切りますのでお早めに申込みください。2003年度でプロフェッショナル特別 認定制度が終了し、2004年度以降は一般認定制度ケース研修のみとなります。
   詳細・お申込みはこちらから http://www.itc.or.jp/index.html
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4.読者の広場 「呉市のITC活動現況」
                 呉地域産業振興センター ITC/ITCI 神鳥 勝昭

 大手企業を定年退職し、呉地域産業振興センターで中小企業経営支援に携わってはや数か月が経つ。この間、「NC研削機を開発したがうまく動かない」、 「製造品質のバラツキが大きい」、「バリカンの刃研削を機械化したい」、 「インターネット通販の売上が伸びない」、「うちの商品在庫を減らしたい」、「ソフトウェア・パッケージを開発したが売り先が分からない」など、中小企業経営者が様々な相談にセンターを訪れる。

 その都度、ここに至る経緯、現状などを詳しくお聞きし、一緒に対応策を検討し改善策をアドバイスするが、共通して言えるのはいつも“後追いの対策”ということである。

 ケース研修で教えるITCプロセスは、私が大手企業在籍中は何の違和感もなく「定石」として適用し、人にも教えてきたが、ここにきてITCプロセス適用の“重さ”を感じることが増えている。経営者は日々のトラブル対応に追われ、本来のあるべき論が絵空事にしか聞こえない状況にある。「経営成熟度」を肌身で感じる毎日である。

 個別対応では限界があるため、昨年末「経営者のためのマネジメント研修会」を開き経営戦略策定プロセスと事例紹介を行い、多くの中小企業経営者の気付きを得た。

 しかし、出席しなかった、あるいは研修に関心を示さなかった市中の多くの中小企業経営者に対してどのようにアプローチすべきか、今思案中である。

 地べたを這いまわるような中小企業経営者支援を通じて、連続した問題解決が業務プロセスを変え、徐々に経営者も驚く成果に結びついた事例が出始めている。本来のITCプロセス適用成果が報告できるのはまだ先の話になるが、やって見せ、経営者の意識を変え、徐々に“実施する前に考え 計画化する”動きに持っていきたいと考えている。小さな経営革新の動きを 大河の流れに変える事を夢見つつ。
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[編集後記]
 「志と詞と死と 日向ぼこりの 中なるや」 折笠 美秋
 正月休みに世界遺産の本を眺めていました。754の世界遺産のうち23 か所を訪ねていました。そのうち9か所は日本です。アテネのアクロポリス、グラナダのアルハンブラ宮殿、イスタンブールのブルーモスクなど行きたい所ばかり。平均余命はあと25年ほど、毎年1か所訪問し、生涯で約50か所訪問する長期計画をたてました。
 ITの世界の遺産は何でしょうか。金融機関では1次オン、2次オン、3次オンのレガシー(遺産)システム。流通業ではPOS、EOS。製造業では MRP、SCM、CRMなど。システムは業務改善とIT革新で日々変化しており世界遺産となるのは困難かも知れません。
 ITCの世界で20世紀の名著は、N.ウィナー「サイバネテックス」、H.A.サイモン「システムの科学」、P.F.ドラッカー「断絶の時代」、M.ポーター 「競争の戦略」、C.ワイズマン「戦略的情報システム」、M.ハマー、 J.チャンピー「リエンジニアリング革命」、K.シャビロ、H.R.バリアン 「ネットワーク経済の法則」などと思います。
 ITCによる21世紀の名著を期待したいと思います。

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                        編集担当:西脇 隆 info-pr@itc.or.jp
                       発行:ITコーディネータ協会 広報担当

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