ITCAメールマガジン「創新」バックナンバー



◆◆◆◆◆ ITCAメールマガジン「創新」 第86号 2005.7.8 ◆◆◆◆◆

 メルマガ「創新」は、ITC協会会員、ITC資格認定者並びにITC制度に関心を
 持って頂いている皆様(約7千名)に毎月第2/第4金曜日にお送りしています。

━ INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……
 1. ITCビジネス成功事例情報
   【コンピュータ屋さんから地元の経営者のIT経営ホームドクターへ】
   【営業効率の向上を狙った情報化への取り組み−顧客管理システムの
    導入で営業マンが変わった】
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 2. ITC協会からのお知らせ
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 3.ITC協会便り 
  【プロセスガイドラインVer.1.0等のリリースを行いました】
  【2006年度より試験実施要領が変わります 】
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 4. 編集後記
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 1.ITコーディネータ・ビジネス成功事例情報

**このコラムでは全国のITCから寄せられた生の成功事例情報を掲載します**
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 ◆「コンピュータ屋さんから地元の経営者のIT経営ホームドクターへ」
              有限会社エイド 代表取締役 ITC 長尾和彦

 私は香川県で6年間「情報システム導入サポート会社」を営んできましたが、
 3年ほど前から新規顧客に対して「ITコーディネータ事務所」の会社イメージ
 を強調してきました。
 地方の中小企業のなかでITに関連する名称を使うと「システム開発から
 コンピュータ販売」といった、いわゆる「コンピュータ屋さん」のイメージ
 だけで捕られ、経営改革のアドバイスが仕事になることはなかなかありません
 でした。

 当社にある案件の多くも、システム導入、企業のIT化の相談、コンピュータ
 トラブル解消等々ですが、機会あるごとに、ITCプロセスと多くの経営者との
 お付き合いからから得た実体験例を盛り込んで「相談案件の真の課題は経営
 プロセスに潜んでいる」ことを相談案件にあわせてお話してきました。
 最近では当社の顧客のうちの数件の企業に対して「経営者のITホームドクター」
 の役割を果たす顧問契約を結んでいます。契約料は、3〜15万円/月とさまざま
 ですが、役割の多くは、経営トップグループに対する経営改革に関連した
 アドバイス又は日常業務改善の課題抽出及び解決のための助言及び
 情報化のための実作業です。

 最近の例として、「IT推進アドバイザー」として訪問した、乳製品宅配店を管理
 している会社があります。「拡張員に対してより魅力的に見える褒賞の仕組みを
 作って、今使用している販売管理システムの情報から実績及び報奨金方法を
 自動的に生成するシステムを考えてほしい」、というものでした。
 話を聞いているうちに、表面的な報奨金の仕組みで拡張員の意識を高揚させよう
 として感じ取れたので、今回の課題解決には経営改革のほうが有効な手段
 であることを説明しました。
 ・会社経営の全体像の中での拡張員の位置づけを明確にする
 ・拡張員に経営参加意識を高揚させるための研修を行う
 ・上記を踏まえてどのような報奨制度が妥当なのかを拡張員自身に考える
 ・それから必要な情報システムを構築する
 ・上記の研修にITCプロセスが非常に有効である等々
 社長も納得され、ITCのプロセスを上流から行うことになり、現在進行中です。

 この数年間の活動で感じてきたことは、多くの中小企業(特に小規模から
 零細企業)にとって必要としているのは情報システム導入の前の(又は
 並行して行う)経営改革をサポートしてくれる人材です。
 それを行うためにITCプロセスと経営改善経験事例をあわせたアドバイスが
 非常に有効であるということです。

 今回はどちらかというと、華々しい成功事例ではありませんが、
 ITコーディネータが地元で「経営者のITホームドクター」として根付くために
 行っている活動事例としてご報告しました。
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 ◆「営業効率の向上を狙った情報化への取り組み
            −顧客管理システムの導入で営業マンが変わった」
   北陸経営グループ 株式会社北陸経営 常務取締役 ITC 荒木 泰之

 当社ご支援事例から、投資額は少なくても情報化効果を見た事例を紹介させて
 いただきます。

 【ご支援企業】T社。
  アルミ建具の製造・加工・販売、エクステリア、リフォーム工事業。
  資本金:1000万円、従業員数26名(うち営業:10名)
 【課題の所在】
  1.営業スタイルが待ち営業(展示会イベント会場での集客、常設展示場
  での集客、訪問客からの電話待ち
  2.新聞広告、チラシをとにかく数多く打つ → 売上減少、広告宣伝費増大
 【事業環境の変化】
  リピータが少しずつ増えてきていた。
 【社長の思い】
  1.既存顧客の潜在ニーズを掘り起こせないか
  2.営業マンの待ち営業のスタイルを変えたい

 社長の思いを実現するために、当社に支援依頼がありました。
 当社の診断士ITCが課題を受け、SWOT、インフルエンスダイアグラム等で
 ビジネスモデルを整理。

 【目指す営業の姿】
  顧客情報をもとにした攻めの営業への転換、ニーズ発掘から提案営業へ
  →顧客満足向上、リピータ増加、売上・利益増大

 が明確になり、これを受けて当社の情報化支援ITCが、ローコスト
 (導入初期費用ハードソフト2台30万円)で多機能な顧客管理パッケージを
 導入。DM情報のほか、納品履歴、訪問・対応履歴も管理でき、情報営業の
 ツールが整備されました。

 【顧客管理システム導入後の効果】
  1.攻めスタイルの営業になった
  2.製品・施工情報を共有できるようになった
  3.いかに情報を活用して営業するか、活用法と自分自身の営業のやり方
  (セールストーク、情報収集法)を考えるようになった
  4.売上は半期で前期比累計2500万円増大、宣伝費減少
  5.3ヶ月で掘り起こし受注43件(営業マン2人)

 成功のポイントとして、社長の情報化に対する強い思いと、導入時のデータ
 整備に関わった営業兼システム管理担当者(女性)の熱意があったからこその
 成果であったと思います。

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 2.ITC協会からのお知らせ
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 ◆ 第8回ITC補試験 合格者発表
 
  7月1日に発表された第8回ITC補試験合格発表内容は以下のとおりです。
  応募者:1,001名、受験者:952名、合格者:533名(合格率:56%)
     
  http://www.itc.or.jp/itc/itc_a_8th.html
  なお、次回第9回試験は、11月27日(日)実施予定です。

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 ◆ 情報処理技術者試験のご案内 (独立行政法人情報処理推進機構)   

 平成17年度 秋期 情報処理技術者試験が下記日程で実施されます。
  【試験日】 平成17年10月16日(日)
  【受験料】 全区分共通 5,100円(税込み)
  ☆ 秋期試験より「ソフトウェア開発技術者試験」が年2回実施されます!

 申込み等の詳しい情報は、下記のホームページをご覧ください。
 http://www.jitec.jp/index-itc.html

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 ☆★☆ 知識ポイント取得セミナー・研修コース 新着情報 ☆★☆

 【ITC協会主催セミナー(平成17年度) 案内・受講申込受付中】   
  https://wwt.itc.or.jp/seminar_guide/indexP.html

 【研修機関が開催するITC協会認定専門知識研修コース】
  http://wwt.itc.or.jp/seminar_guide/

 【ITC協会後援セミナー】
  ITC届出組織等が主催する知識ポイント付セミナー   
  https://wwt.itc.or.jp/seminar_guide/indexS.html
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  3.ITC協会便り 
  【プロセスガイドラインVer.1.0等のリリースを行いました】
  【2006年度より試験実施要領が変わります 】
              ITC協会 事務局  前田 信太郎
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 【プロセスガイドラインVer.1.0等のリリースを行いました】

 ITコーディネータ協会では、2004年度よりCBK(Common Body of Knowledge、
 知識体系)、プロセスガイドライン、カリキュラムガイドラインの
 改訂作業を進めてきました。
 このたび、新ガイドラインVer.1.0として完成をみましたので、6月30日に
 HPにて公開をいたしました。

 必要な方は、HPよりPDFファイルをダウンロードし、ご利用ください。
  http://www.itc.or.jp/seido/guideline_v1_0.html

 注1.新ガイドラインの公開を受け、試験、ケース研修等の運用に
    変更が生じる場合は、あらかじめ協会のホームページで広報
    いたしますので、引き続きご留意ください。
 注2.これらガイドライン類の著作権は、すべてITコーディネータ協会に
    帰属しており、個人での利用を除いて、ITコーディネータ協会に
    無断で引用、改変、複製、配布することはできません。
 注3.現在のところ、協会で製本したものはありません。
 注4.ITC認定者へは、新PGLなどの学習のため、2005年下期より
    継続研修が行えるよう準備に入っています。
 注5.業務で、新ガイドラインを使うか、β版を使うかは、
    使われる方の判断となりますが、試験やケース研修においては、
    2006年度以降、新ガイドラインをベースに移行していきます。

 【2006年度より試験実施要領が変わります 】

 試験実施要領の変更に関するお知らせを、7月1日にHPにて公開
 しました。
  http://www.itc.or.jp/test/shiken_kaitei.html

 ITコーディネータ活動の基盤となっているガイドライン類の改訂が行われ
 たことから、2006年度春季試験(2006年5月28日実施予定)から
 その内容を反映します。

 現行試験は、2005年度秋季試験(2005年11月27日実施予定)が
 最後となりますのでご注意ください。
 
 主な変更点を、現行→新試験で示します。
 (1)試験時間: 150分→120分
 (2)試験問題: 120問→100問
 (3)問題構成: 全問必須解答→必須60問、選択40問解答

 選択40問は、応用問題のうち、経営戦略からIT戦略策定までの
 フェーズを応用問題(C)、IT戦略策定からITサービス活用までの
 フェーズを応用問題(D)として2系列化。 (C)または(D)を選択。
 (HPに説明図がありますので、そちらを必ずご覧ください)
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☆このメールマガジン「創新」は、皆様からの投稿(情報)をお待ちしております☆

    
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 4.編集後記         ITC協会 広報担当  松下 正夫
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 梅雨も終わりに近づくとはいえ、朝晩とも傘の必要な日は珍しい
 今日この頃です。

 IT経営応援隊の教科書説明会開催のため、事務局として、既に
 高松、仙台、札幌、広島の地域IT経営応援隊を訪問し、本日(7/8)は
 大阪で応援隊への参加機関やITCの皆様とお会いします。

 各地を回ってみると、ITCとしてビジネスを始めたという方々の数が
 多いのに驚きます。

 経済産業省が1999年から6年間実施したITSSP事業(中小企業の
 戦略的情報化投資活性化事業)への参加がきっかけとなり、3年か
 かって漸くコンサルでやっていけるようになった。といったお話を聞き
 ますが、ITSSP事業には、H.14、15の2年間だけで延べ446名のITC
 が参加し約4,000社の中小企業と知り合ったというアンケート結果が
 あります。 
 
 また、最近は、大手ベンダー内のITCがITCプロセス(ケース研修の
 習得成果)を活用して自らの業務で成果を上げ、会社からも大いに
 評価され資格者育成が予算化された。という情報も協会に入ってくる
 ようになりました。 

 それぞれの立場によって、資格取得の価値観、活用の方法は様々
 ですが、いずれの立場にあってもITC制度のコア部分とその精神は
 ITC資格者の中で必ず生かされるのではないでしょうか。

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 *注意*
   本メールにそのまま返信頂いても、ご質問等にお応えすることが
   できませんのでご注意下さい。

 【配信停止方法】 
  ITC協会ホームページ「お問い合わせ窓口」ページ(下記URL)から
  【広報関連】を選択いただき、お申し込みください。
 https://wws.itc.or.jp/cgi-bin/form/toiawase/mailsend.cgi/mailsend.cgi

 【送付先変更方法】
 ★ 資格者の方 ★
  資格者及びケース研修受講者の方のメールアドレス変更は、
  協会HPトップ画面の 左メニュー「資格者情報登録修正」 で、
 【連絡先メールアドレス】を変更してください。
   https://wws.itc.or.jp/auth/

 ★ 会員の方 ★
  脱会・登録情報変更依頼書、あるいは記名登録情報変更依頼書を
  お送り下さい。
   http://www.itc.or.jp/kaiin/kaiin3.html

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 発行/編集: ITコーディネータ協会 広報担当 松下
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