あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 新年あけまして、おめでとうございます。ITコーディネータ協会会長の澁谷裕以(ひろゆき)です。今年もよろしくお願いいたします。
 
 今年のお正月は、全国的に晴天に恵まれたところが多かったようですね。皆さん、それぞれのお正月を楽しまれたのではないかと思います。
 
1.第二の創業計画、いよいよ実行フェーズに
 昨年6月に会長に就任して以来、全国のITコーディネータの皆さん、優れた実績を挙げておられる経営者の方々、あるいは各関係機関の皆さんとお会いし、いろいろなことをお聞きし、お話をさせていただきました。
 
 そのなかで、経営者との対話を通じてITを経営の力としていくITコーディネータの役割が、中小企業がおかれた厳しい状況のなかで、今ほど求められているときはないと感じ、「第2の創業計画」という改革案をつくってきました。今年は、その実行の年です。

 まずは、ITコーディネータによるITコーディネータのための協会をつくり、多くのITコーディネータが運営会員(今後、「正会員」と呼ぶ予定)になって協会運営に主体的にコミットし、一緒に改革を進めていくことのできる態勢をつくるために、定款を根本である「目的」や会員制度から見直していきます。
 
 新定款案は、理事会で論議を行い、3月には臨時総会を開いて審議・承認をいただきたいと考えています。そのうえで、東京都に申請して6月からは新定款のもとでの新たな協会運営を行っていきたいと思います。詳細は、また会長ブログ等でお知らせしていきます。
 
 是非、正会員になっていただき、主体的に協会運営にご参画ください。一緒にITコーディネータの価値を高め、日本の中小企業を元気にしていきましょう。
 
2.顧客を創造すること
 さて、正月休みに、ふと昔読んだドラッカーを思い出し、本棚から取り出してみました。これが、とても新鮮でした。やはり本当に深く考えている人の著作は古びることがないですね。
 
「企業の目的の定義は一つしかない。それは顧客を創造することである。」

 顧客はそこにいるものではなく、創造するものだと。深いですね。そのためには、顧客が求めている欲求やニーズを深く理解し、あるいは感じ、まだ潜在的なことも含めてそれらを満たしていかなくてはいけないと。
 
 この言葉は、私たちの「第2の創業計画」に大きな示唆を与えてくれているように思います。すなわち、
ITコーディネータの「顧客」を改めて「創造する」こと(顧客の再創造)。
 
 昨年お会いした皆様との対話のなかで、中小企業の経営者の中には、ITの重要さには気づいているものの、多かれ少なかれITに対して心のバリアがあり、何らかのトラウマを感じている方が多いという現実があることに気づかされました。ここを乗り越えないと、経営者との対話が成り立たないし、ITを経営の力としていくことが難しいという実態があります。

 中小企業の経営者の持つITに対する心のバリアをどう取り除き、経営変革のテコとして役立つものという認識に変えていくか?が、私たちの「顧客の再創造」のために最も重要なことではないかと思います。

 そのためには、ショートタームのリターンを求めない、ボランティアやプロボノ(*)活動のような地道で丹念な取り組みが有効なのかもしれません。このような取り組みの中で、経営者がお持ちの課題や疑問をお聞きし一緒に解決していくような事例が生まれ、徐々に、経営者のITに対する心のバリアが溶け出していくというムーブメントを起こすことが大切なのではないでしょうか。
 
 また、企業内ITCが、職場だけでは十分にITCとしての能力を発揮できるチャンスがない場合でも、ボランティやプロボノの場で社会貢献の手ごたえを感じることができれば、これまたITCの存在感を高め、新しい働き方の創出にもつながるでしょう。
 
 いろいろ考えること、やるべきことがありそうですね。
 
 是非、皆で和気あいあいと楽しく対話しながら、今年一年、ITコーディネータが持てる力をフルに発揮し、日本の中小企業を元気にしていくことができるように、第二の創業計画を進めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

プロボノ(Pro bono)は、各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動全般のことをいう。
 

 

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