【活動事例2】「デジタル喫茶」から学ぶ、シニア世代への伴走支援とコミュニティの力

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2026年3月16日
ITコーディネータ協会
ネットワーク促進部 石井
「デジタル喫茶」から学ぶ、シニア世代への伴走支援とコミュニティの力

デジタル推進委員「ITかあちゃんず」が展開する、川崎市での先進的な活動事例第2弾をご紹介します。本活動は、地域団体との日頃の交流(社会的処方)が実を結び、川崎市社会福祉協議会からの出張依頼として実現したものです 。


開催趣旨:対話が生む安心感を目指して


本イベントは、スマートフォン操作に不慣れなシニア世代が悩みを共有し、対話を通じて「自分だけができないわけではない」という安心感を得ることで、他者へ相談するハードルを下げることを目的としています。

第1回目の開催では、約20名の参加者に対して個別対応に注力しすぎた結果、対話の時間が不足するという課題が見つかりました。これを受け、現在は「個別解決」から「参加者同士の助け合いと対話」を重視した運営への転換を図っています。


募集の経緯:デジタルデバイドの実情を知る「フィールド」の提供


第2回開催にあたり、主催メンバーの都合により現場を運営するデジタル推進委員が不足する事態となりました。依頼主の串田ITCは、告知内容と実際の運営体制に乖離が生じることを避けるため、ITCA事務局へボランティアの募集を依頼しました。


この要請に際し、串田ITCからは「単なる人員補填ではなく、デジタルデバイドの実情を直接知ることができる極めて有意義な場」として、フィールドワークの機会を提供いただきました。これを受け、事務局では一都三県(神奈川・東京・埼玉・千葉)のデジタル推進委員へ向けて告知を配信。その結果、早々に1名の応募があり、出張サロンへの運営参加が決定しました。

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参加者インタビュー:現場で目撃した「お年寄りとITのリアル」


当日、運営サポートとして参加したデジタル推進委員Sさんに、現場の様子を伺いました。


――当日の会場の雰囲気はいかがでしたか?


令和8年2月20日、高津老人福祉・地域交流センターの工作室にて実施されました 。参加者は20名ほどで、3つのグループに分かれて対応しました 。参加者同士の仲が非常に良く、男性も含めて皆さん和気あいあいとした雰囲気で進行できました。


――具体的にどのような相談がありましたか?


付箋に参加者お一人ずつの質問を聞き取り、順次回答する形式をとりました 。内容は、LINEの更新やQRコードの使い方、写真の整理、TVerでの視聴方法、PayPayの使い方、有料・無料アプリの区別など多岐にわたります 。日常的にスマホを利用されているレベルの方々でしたが、アプリの長押しやドラッグといった基本的な操作を知らない方が多いという実態も確認できました 。


――運営面での気づきや今後の課題はありますか?


参加者の質が高く、理解した方が周囲の方に説明するといった「教え合い」が自然に生まれていました 。一方で、端末機種が多様なため、事前の把握や、共通の悩みに対する簡単なテキストの準備、読み取りテスト用のQRコードの用意などが有効だと感じました 。また、IT知識だけでなく、"高齢者対応に慣れている"ことが講師には求められると実感しています 。


デジタルデバイドの実情を知るフィールドとして


今回は、「デジタルデバイドの実情を直接知る」ことができる極めて有意義な場の提供を行っていただきました。
ITCA事務局では、現在活動されている他の委員の皆様からの貴重な活動事例やノウハウについても、ぜひお聞かせいただきたいと思っています。皆様の具体的な活動内容を共有することが、活動に踏み出せていない約80%の委員の皆様にとって大きな後押しとなります。


活動報告、事例の取材にご協力いただける方は、お手数ですが、下記ITCA事務局までご連絡ください。


<活動事例・取材に関するご連絡先>
宛先: nw@itc.or.jp

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