一般の皆様へ<ITコーディネータ実践力について-概説>

一般の皆様へ  <ITコーディネータ実践力について-概説>
1.ITコーディネータ実践力の整理のねらい
 
ITコーディネータ協会は、ITを経営の力にできる人材を増やし、新たなニーズに応えていきたいと考えています。そのためには、ITコーディネータの仕事(以降本書ではタスクと呼ぶ)を「可視化」し、ITコーディネータを広く認知して頂くことが重要であると考えています。
今回は、ITコーディネータのタスクとスキルを分かり易く整理して、ITコーディネータの実践力を整理しました。そのねらいは、中小企業の経営者やIT経営の推進者、中小企業支援機関などの皆様に、ITコーディネータの実践力を認識して頂き、IT経営や、イノベーション経営を推進する際にITコーディネータを積極的に活用して頂くことにあります。
2.ITコーディネータ実践力の考え方と構造
 
2.1 ITコーディネータ実践力の考え方
 
■ITコーディネータのタスクとスキルの可視化
 ITコーディネータは、IT利活用による事業変革(IT経営)、新事業創造(イノベーション経営)活動を、戦略立案・業務改革からIT実装の支援・IT導入結果の評価までを行います。その際のITコーディネータの実践力を「タスク」と「スキル」で可視化しています。
 
■ITコーディネータの「タスク」の可視化
タスクについては、IT経営、イノベーション経営の推進の方法(プロセス)と判断基準(基本原則)をベースに整理しました。
 
■ITコーディネータの「スキル」の可視化
 スキルについては、タスクを支える能力を、ヒューマンスキル、メソドロジー・テクノロジースキル、知識に分けて整理しました。
 
・ヒューマンスキル
ITコーディネータの中核スキルはヒューマンスキルです。経営者や現場の人たちと議論を重ね、要件をまとめあげ、推進していくためのスキルです。
 
例えば、 
・顧客と課題の整理をしていくファシリテーション力
・経営者と会話ができるコミュニケーション力
・経営者の判断を助言できる状況判断・評価力など
 
・メソドロジースキル・テクノロジースキル
 ヒューマンスキルを効果的に発揮させ、推進・支援の高い生産性と価値提供を実現するためのスキルです。
・メソドロジースキル
 例えば、方法論や整理の技法を理解して応用できるスキルなど
・テクノロジースキル
 例えば、ITの勘所を押えて全体設計に活かしていくスキルなど

・知識
経営における人・モノ・金・ITについて基本的な事柄を語れる知識です。
 
 
2.2 ITコーディネータ実践力の内容
 
(1)次の2つの領域のタスクとスキルを整備しています。
 1)IT経営領域
 2)イノベーション経営領域
 
(2)実践できているタスクを「可視化」する簡易なチェックリストも用意しています。ITコーディネータ本人ならびに経営者の活動計画とその振り返りに使えます。
 
 ◆一般の皆様向けの公開情報のご案内(ダウンロード可能です)
 
  一般の皆様向けには、タスクやスキルの表現方法を平易にしました。特に中小企業の経営者、業務改革の推進担当者、中小企業を支援する団体、金融機関などの皆様に、ITコーディネータの活動を分りやすく理解して頂くことをねらいに、平易に記述したバージョンを掲載しています。
 
1)IT経営プロセスのタスクとスキル定義(平易な表現にしています)
-概要の説明
 IT経営プロセスのタスクを3階層(大・中・小分類)に分けています。小分類レベルでITコーディネータがどんな活動をするのかを記述しています。閲覧者のレベル(例えば職位)に応じた詳細度(大中小の分類レベル)でご覧頂くようにデザインされています。
スキルについては、IT経営プロセスの中分類レベルのタスクに必要なスキル項目とその概要を記述しています。 
 
2)イノベーション経営プロセスのタスクとスキル定義(平易な表現にしています)
-概要の説明
イノベーション経営のタスクを3階層(大・中・小分類)に分けています。分類レベルごとにITコーディネータがどんな活動をするのかを記述しています。閲覧者のレベル(例えば職位)に応じた詳細度(大中小の分類レベル)でご覧頂くようにデザインされています。
イノベーション経営の中分類レベルのタスクに必要なスキル項目とその概要を記述しています。
 
3)あなたの実践力チェックリスト
-概要の説明
ご自分のIT経営、イノベーション経営についての実践力の充足度合を確認できます。また、必要なタスクのリストアップにも使えます。チェックリストの構成は次のようになっています。
-IT経営の実践力チェックリスト(経営者向け・IT経営推進者向け)
-イノベーション経営の実践力チェックリスト(経営者向け・イノベーション経営推進者向け)
 

 
3.ITコーディネータ実践力の利用方法
 
ここでは、ITコーディネータにかかわる様々なステークホルダーの視点から実践力の
活用方法を示しています。実践力そのものは、タスクとスキルを化したものですが、見方によってはいろいろな価値を提供してくれます。
 
 
3.1 企業・組織での活用方法について
 
■中小企業経営者、企業の事業部門長にとって 
 事業の成長に日々頭を悩まされている経営者は、相談相手としてITコーディネータが
どの様な場面で活用できるかを確認してみてください。ITコーディネータの対応領域や
活動範囲、検討の進め方や判断基準を概観してみれば、ITコーディネータの実践力を確認
できます。
中小企業経営者、企業の事業部門長が相談を持ちかける外部プロフェッショナル人材の
一人として加えてみてはいかがでしょうか。また、自社の人材にITコーディネータを育成する価値も想像してみてください。
 
■企業の人材開発部門にとって
 貴社の上級人材に、ITコーディネータの知識やスキル及び実践力を獲得させることが、どれだけ今後後の事業を担う人材育成につながるか確認してみてください。ITコーディネータ協会は、ITコーディネータ資格取得、研修群の提供およびコミュニティでの交流・研鑽を通して、貴社の人材育成に寄与します。
 
■官庁・自治体・信金・商工団体など中小企業支援組織にとって
 貴団体の中小企業支援施策を加速してくれる人材としてITコーディネータは、その知
識や実践力からみてふさわしい人材であることを確認してみてください。
また、貴団体の職員にITコーディネータがおられたら、どれだけ施策の推進に貢献できるかも想像してみてください。
 
■研修事業者にとって
 貴社の研修に、ITコーディネータの知識やスキル及び実践力研修の一部を組み込むこ
とは、今後の研修事業の価値提供につながります。
ITコーディネータ協会は、ITコーディネータ資格、研修群をIPAのiCDに準拠させ
ることで、研修開発などでの検索の容易性を高めています。
 
3.2 個人での活用
 これからITコーディネータ資格を取ろうとしている方や、既に資格持っている方は、ITのコーディネータのタスクやスキルが、自分の仕事に役立てられることを確認できます。
ITコーディネータ資格を取得することは、現在のスキルに「経営的視点」、「ITを経営
の力にする視点」と、経営者を支援して具体化する実践力を手に入れることです。
ITコーディネータ協会は、ITコーディネータ資格、研修群およびコミュニティでの交流
や研鑽を通して、あなたのキャリアアップを支援します。
 
・顧客との新たな関係構築
・経営者、事業部門長への提案やアプローチ
・経営者と会話
・ネクストキャリア形成など
 
以上
 
 

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