ITコーディネータ資格取得者の声(Sier編)

更新日:2025年1月20日
ITコーディネータ資格を取得された方のメッセージをご紹介しております。(Sier編)
その他のITコーディネータ資格取得者の声はこちらからご覧ください。
岩永 優さん(2023年度資格取得)
 私は地方のITベンダーに勤務しており、グループ会社の取引先に対して効率化を目的にITの導入を提案する業務を行っております。自社開発のフルスクラッチから世の中にあるパッケージソフトウェア、セキュリティやネットワークのインフラ構築まで幅広い製品を提供しております。
 ITコーディネータ資格取得のきっかけは、勤務先より資格取得に対して後押しがあった事と、今まで従事していたIT導入について体系的に学びたいと思いITコーディネータの資格取得を決めました。
 コロナ禍だったこともありケース研修はリモートでの参加でしたが、同業の多くの方と交流や議論を行う事が出来たのでかなり刺激的な研修でした。試験に関しては2回受験をし、2回目で合格することが出来ました。1回目は普段業務で行っている事と似ているので大丈夫だろう、と慢心していた事もあり普通に落ちました・・。2回目は絶対に受かろうと思い、教科書や想定問題を何度も行って受かったことを覚えています。
 ITコーディネータの資格取得で感じたこととしては上流部分の大事さです。例えば、Aというソフトウェアを入れて効率化する事がわかったとしてもそれは何の為に導入するのか?A以外にB,Cという選択肢があった時には何を以て選定するのか?導入するのは人間なので、上記の様な上流部分の基準や想いの様なものが重要になってくるのは普段業務に接している中でも感じていた事でもありました。
 ITコーディネータの資格を学ぶにあたり、そこを体系的に学ぶことが出来ました。この資格はコンサルや上流部分を担う人だけでなく、開発やテストを行っている方たちが全体感を学ぶ為にも有効な資格だと思います。
佐藤 聖さん(2023年度資格取得)
 私はITコーディネータ資格を同僚の紹介で知りました。SIerの会社に勤務しており、AIモデルやシステムの開発を中心に取り組んでいます。ITを活用した課題解決のプロとしてキャリアアップの可能性を感じ、さらに調べるうちに、すでに取得していたPMP資格との親和性の高さに気付き、企業のIT活用を支援する役割に魅力を感じて挑戦を決意しました。
 資格取得に向けて参加したケース研修は特に大変でした。研修では仮想企業を題材に、IT経営プロセスを実践的に学びました。IT経営推進プロセスガイドラインの適用方法を考えながら、実際の企業の課題にどのようにアプローチするかを議論し、経験を積むことができました。この過程で、理論と実務を結びつける重要性を再認識し、課題解決のための方法論を習得できたことが大きな収穫でした。
 資格を取得したことで、自分のスキルに対する自信が深まりました。IT経営プロセスを軸に、これまで経験則に頼っていた課題解決のアプローチが、最短ルートでの提案へと変わったと実感しています。さらに、IT経営プロセスを活用することで、支援対象が明確になり、誰に対して支援を行うべきかがはっきりしました。これまで漠然としていた支援の方向性がクリアになり、具体的な課題に焦点を当てた提案ができるようになったと感じています。
 今後は、AI技術とIT経営プロセスの知識を組み合わせ、AIに強いITコーディネータとして企業の成長を加速させる支援を行いたいと考えています。これにより、IT経営プロセスを推進するエンジンとしてAIを活用することで、企業の競争力を高める手助けができると確信しています。この資格を活用し、より多くの企業のIT活用を推進し、効果的な支援を提供していきたいと考えています。
菊池 崇仁さん(2023年度資格取得)
 地方のITベンダーで組織・人材開発を中心とする経営管理に従事しています。ITコーディネータ資格は、現職に就いてしばらくして参加した異業種交流の場で、とある自治体のDX担当の方から教えていただきました。現職の事業特性上、クラウドやAIなど先端技術を取り入れたい企業や同業他社の事業担当とは交流があるものの、地方で根強い旧来型のIT活用から抜け切れていない企業やそもそもIT導入がままならない企業との接点が薄い課題があります。経済産業省推進資格として影響力があると考えられる本資格は、その課題を打破しつつ、将来の独立を視野に入れたキャリアアップの土台にベストと考え、取得を決意しました。
 試験は「IT経営推進プロセスガイドガイドライン」の徹底的な読み込むとともに、これまでの経験を活かしたことで、短期間での合格が出来ました。その後のケース研修は居住地と実施時期の都合からオンラインでの参加でしたが、首都圏のITベンダーやコンサルティングファーム勤務の方、独立を見据えて取得を目指す方など普段接する機会がない方々と対話し、彼らの知識や経験を通じて接触機会が少ない顧客の考え方を知れて、良い刺激になりました。
 現在は取得当時と状況が変わり、現職の組織・人材開発にフルコミットしているためITCとして活躍しているとは言えません。しかしながら、取得までに得た内容はIT・デジタル活用を含めた企業経営全体を俯瞰し、適切な打ち手を導くにあたって基本的な考え方となっています。内外環境に気を配り、自社の企業価値最大化に向けた活動をこれからも続けていきたいと思っています。
村松 真さん(2022年度資格取得)
 私はインフラ系システムインテグレータの会社で、サーバー構築やクライアント展開などを請け負うエンジニアをしています。近年は、サーバーのクラウド移行が進み、サーバー構築業務から、クラウドサービスの運用支援に業務内容がシフトしてきました。そこで4年ほど前に中小企業診断士の資格をとり、経営視点を踏まえたシステム運用を提案するようになりました。そうした中で、より広い視点で顧客のシステム構築・運用を支援できるようになりたいと考え「ITコーディネータ」資格取得を目指しました。
 最初、ケース研修受ける前に「IT経営プロセスガイドライン」を読んだだけで試験を受けてしまい、見事に不合格でした。「IT経営プロセスガイドライン」ただ読んだだけでは、その裏にある、実践で練られた理論体系の意味が理解できず、適格な回答ができませんでした。改めてケース研修を受けて、実際にワークショップの中でグループメンバーと対話をしながら、フレームワークを完成させていく中で、「IT経営プロセスガイドライン」に書かれているひとつひとつの言葉の意味がわかってきました。グループメンバーとのディスカッションもとても刺激的で、異なる背景や経験を持った人たちがアイデアを持ち寄ることで、課題検討の深みがこれほど増すのかとおどろかされました。
 ITC取得後は、中小企業様向けのシステム提案の際に、経営者の意図に沿った説明を加えることで、より顧客の納得性の高い提案ができるようになったと感じています。
 今後は、ITコーディネータ兼中小企業診断士として、ITCの研鑽を積みながら、AI時代のシステム運用を支援していきたいと考えています。
安藤 陽一郎さん(2022年度資格取得)
 私は、SIerの会社に勤務しています。主にシステム提案から要件定義、外部設計の業務が中心となっています。本資格を知ったきっかけは、上長から取得を勧められて知りました。
お客様へシステム提案する機会が多くなってきたこともあり、経営とITを体系的に学びたいと思い、ITコーディネータの資格取得を決意しました。
 まず資格取得のために私はケース研修を受講しました。コロナ禍だったこともあり、ケース研修はリモートでの参加でしたが、常にカメラオンでの研修でしたので、講師の方の表情も伺いながらの研修でした。研修内容も座学よりワークが中心となっている構成で、特に企画書を作成する演習はとても実践に近い形式での研修内容でした。研修中のグループワークでは、異業種の方と知り合うことができ、よい刺激となりました。
 私が苦労した点は、研修レポート課題の作成でした。特に「経営戦略企画書」、「IT戦略企画書」については、どのように簡潔にまとめて理解しやすい資料にするのかが難しく感じました。
 ケース研修後、資格試験に向けた対策として、1ヵ月間ひたすら「IT経営推進プロセスガイドライン」の読み込みを行い、過去問を解くことによって無事に合格することができました。
この試験対策を通じて、IT経営プロセスガイドラインを体系的に理解することができたため、現在のシステム提案の仕事にかなり活用できています。また、ケース研修を通じて、経営課題を可視化する力が身についてきたなと実感しております。今後は、お客様の企業価値向上を目指して、お客様の経営課題を解決できよう提案活動に努めて参りたいと思います。
三好 保広さん(2021年度資格取得)
 現在、私はソフトウェア開発会社で企業様のシステム開発に従事しています。日常業務はお客様とのシステムの仕様調整や業務分析、設計工程を行っています。その中で知人からITコーディネータ資格の取得に向けた研修に誘って頂きました。
 資格試験までの2ヶ月間は毎週末が講義の時間となり、かなりハードな毎週末でした。講義内容はケース研修だったのですが、自身が想像していた内容とは異なり思考を切り替えるのに時間がかかりました。具体的には自身が日々携わる業務についてはシステム側の観点からシステム思想を構築し、整理して作り上げるのに対してケース研修の内容は経営者観点で経営を主体にした様々な課題を整理し、あるべき姿を構築するためにITを活用するといった前提でないと理解が深まりませんでした。この点は大いに苦労しましたが、テキストに沿った座学の中で実体験を交えた講義をして頂いたおかげで時間の経過とともに頭の中も整理することができ、課題内容の理解も深まりました。ケース研修を終えた後は資格試験に向けた準備を行い試験当日までの時間を過ごしました。試験当日までは主に「IT経営推進プロセスガイドライン」を繰り返して読み込んで過去問題等の消化に注力しました。その結果、何とかギリギリで合格することができました。市販の関連書籍よりも「IT経営推進プロセスガイドライン」を主体に時間を費やしたのが大正解だったと今でも思っています。
 資格取得後の現在に至っていちばん大きく感じるのは異業種の方との交流の場が増えたように感じています。異業種の方との会話の中で自身の発想では辿りつかないような内容が聞けたりすることがあります。今後は資格を有効活用できるように精力的に活動の幅を広げていけたらと考えています。
 これからITコーディネータとして資格試験を受けられる方には「睡魔」という敵とも闘いながら試験突破を目指して頂きたいと思います。

高木 紀子さん(2021年度資格取得)
 私は、ITの知識を体系的に学び、実践に生かしたいと思い、ITコーディネータの資格を取得しました。コロナ禍でテレワークとなり、通勤時間がなくなったことで、自己啓発の時間が取れるようになったこともきっかけの一つです。
 資格取得のためケース研修を受講しましたが、研修では知識の習得だけでなく、同業種や異業種の方々と知り会うことができたことは、大きな刺激となりました。普段接している職場の同僚とはまったく異なる視点での様々な議論ができ、また同じように資格取得を目指す仲間としてのつながりができ、貴重な経験をすることができたと思います。また、ITコーディネータは、資格取得後もいろいろな研修が用意されており、知識のブラッシュアップを行うことが可能です。ITの世界は、日々新しい言葉や概念が生まれていきますので、取り残されることがないよう、アンテナを立てておくことは重要だと思いますが、自分ひとりでは情報のキャッチアップには限界があります。そこで、ITコーディネータ協会からのセミナー案内を活用して、日々の情報収集に努めています。
 ITコーディネータは、ITを体系的に学びたい、学んだことを実践に生かしたい、社外の人との新しいつながりを作りたいという方にお勧めの資格です。

中村 昭さん(2021年度資格取得)
 私が勤務している会社は、お客様へ「最適なオフィス・IT利活用環境の提供」目指している企業です。自社の体質改善を図るために、各種資格取得を促進しています。その資格の一つとして選定したのが「ITコーディネータ」です。
 私はOAブーム時代にコンピュータの世界に飛び込み、中小企業のお客様へ経営管理・事務処理の合理化を目的として営業という立場で活動してきました。過去に独立系のITコーディネータの方と仕事をする機会がありました。ユーザーでも競合ベンダーでもない、第三者アドバイザー的な存在に戸惑ったというか、どちらかというと敵対的な感覚を持った記憶があります。
 資格取得のプロセスの中でITコーディネータの考え方を学んだことで、ベンダー営業という立場でソリューションを展開してきた仕事を再点検し、目先の課題解決ではなく「経営者の思いを具現化し、経営戦略・変革の実現支援を行う」というスタンスを認識できたことが資格取得の大きな成果だと考えます。さらに、先輩コーディネータの方々と交流や協会のイベントを通じて、知識と経験を深めることができることは大きなメリットです。資格を取得してからわずかな期間ですが、公的な仕事への参画のチャンスも頂き、活動の幅を広げることもできました。
 OAブーム時代に初めてコンピュータを導入した1980年代の経営者も、「2025年の崖」に気づきDXに取り組むことを模索する今の経営者も、デジタルを活用し事業の継続発展につなげたいという「思い」は同じです。現在、当社には私に続く4名の資格取得者がいます。ペーパードライバーにならないように切磋琢磨し、IT経営を実現する「コンサルティング」集団を目指します。
日向野 和廣さん(2021年度資格取得)
メーカ系SI企業に勤務しております。入社してから約20年間は様々な業種のシステム構築SEやプロジェクトマネージャを務めてきました。ですが、5年程前にクラウド系システムを扱う部署に転属となり、初めはクラウド系ITシステムに戸惑い、慣れないお客様への提案活動に苦労しました。
 コンサルタント的な対応も求められる環境になり、独学で超上流工程での提案対応について学んでおりました。その様な中、独学の限界を感じていたところ、コンサルティング部門の方々から超上流工程での提案プロセスの参考になるとITC資格取得を薦められたことをきっかけに資格取得に踏み切りました。
 取得にあたってのケース研修は、今までの知識を整理していく上でとても有効なものでした。プロセスガイドラインの体系がしっかりしているため、独学では理解が難しい経営者視点でのアプローチの考え方などグループワークの中で実践できる点が非常に良かったと思います。
 資格取得後は、IT技術を闇雲に導入すればよいという考えから脱却し、お客様の実現したい事やお客様自身のITスキルに応じ、利用されるITシステムを提案出来る様になったと実感しております。また、体系的な知識を身に着けた事で、社外向けの営業のIT活用推進セミナー講師も務める様になりました。
 今後は、ITをどう活用して経営戦略に取り入れるかを中小企業も真剣に考えなければならない時代になっていくと思っており、ITCの知識を活用して地域社会活性化の手助けをしていきたいと考えております。

川口 哲成さん(2021年度資格取得)
私は、某ITベンダーで主に公共・自治体向けのSEとして、38年間勤務してきました。その内の約20年は、大阪、名古屋、東京で単身赴任生活で今も続いています。
 「ITコーディネータ」の資格は、定年後の再就職先の選択肢を広げる目的で取得しました。
残念ながら、現在の業務内容では取得した資格を十分に活用しているとは言い難いのですが、定年後に実家に帰ってからは、少しでも世の中のお役に立つための"武器"になるのではないかと思い、資格の継続に向けて取り組んできました。
 2023年1月末に定年を迎えるにあたり、対象者を対象にした再雇用に関する説明会があり、再雇用後の給与は、従来の70%程度という説明がありました。現在担当しているプロジェクトがまだ1年以上継続する計画ということもあってか、その後の個別の話し合いの中で、引き続き勤務して欲しいという言葉を頂きました。更に、その条件として現在の給与を保証するという言葉も頂きました。これも、保有する資格として"PMP"と"ITコーディネータ"を挙げたことが影響したのではないかと思っています。
 再雇用の契約は1年単位ですが、会社から必要とされる限りは継続して勤務していきたいと思っています。それと共に「ITコーディネータ」の資格も継続していきたいと思っています。

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