更新日:2025年12月8日
ITコーディネータ資格を取得された方のメッセージをご紹介しております。(ITベンダー編)
その他のITコーディネータ資格取得者の声はこちらからご覧ください。
仲宗根 一郎 様(2024年度資格取得)
50代半ばを迎え、自分が本当にやりたかったことは何だったのかを振り返るようになり、早期退職も視野に入れ始めました。そんな折、ITコーディネータという資格の存在をWebで知り、これまでのIT業務やDX推進の経験を今後も活かせるのではないかと感じ、資格取得を決意しました。
まずケース研修を受講し、他の受講生から刺激を受けながら試験に挑戦しましたが、初回は不合格。敗因はガイドラインを体系的に整理できなかったこと、独特な表現に戸惑ったことでした。2回目はガイドラインを繰り返し読み込み、全体像を把握した上で各項目を深掘りし、理解を深めることに集中。結果、無事合格することができました。
当初は独立系ITコーディネータを目指していましたが、30年以上公務員として働いてきたため、中小企業の実態に疎く、経験も不足していました。そこで中小企業を取引先に持つ企業に再就職し、現場で学ぶ道を選びました。
現在は企業内ITコーディネータとして、取引先である中小企業のDX推進や業務改善を支援しています。現場での実務経験を積みながら、中小企業の課題やニーズを肌で感じることができています。
今後はこの経験を活かし、ITコーディネータとして、自治体や中小企業の課題解決に貢献していきたいと考えています。
栗原 大輔 様(2024年度資格取得)
私はIT企業にシステムエンジニアとして勤務しており、2024年9月にITコーディネータ資格を取得しました。資格を知ったのは、業務でお客様と話す機会が増え、単なる技術提供だけでは真の課題解決にならないと感じていた時期、上司からの紹介がきっかけでした。ITコーディネータはITと経営の両視点で顧客をサポートできる存在と知り、私も企業にもっと深く貢献したいと取得を決めました。
取得を目指して学習を進める中、慣れない経営理論や業務分析などに苦戦しましたが、システム構築だけでは得られない幅広い知見に触れ、知識の幅が広がっていく感覚にワクワクしながら乗り越えることができました。
資格取得後は、プロジェクトの初期段階からお客様や現場担当者のニーズを把握し、本質的な課題を引き出してシステム要件に落とし込めるようになりました。そして、ITコーディネータとしての信頼も得られ、お客様への説得力ある提案や全体最適の視点を持つ支援が評価されるようになりました。
今後はシステムエンジニアとしての経験とITコーディネータの知識を活かし、お客様のDX推進や業務改善コンサルティングにも積極的に挑戦し、ITの力で企業の成長に貢献できる存在を目指します。
丸山 貴由 様(2023年度資格取得)
私は、2023年8月にITコーディネータ資格を取得しました。現在は、企業内ITCとして活動しています。資格を知ったきっかけは、上司から今後のキャリアアップのために、ITコーディネータ資格取得を推奨されたため、チャレンジすることにしました。
私の所属している部署では、まず初めに試験の合格をすることが求められていました。「試験に合格したらケース研修を受けても良い」という方針だったため、まずは試験にチャレンジすることになりました。上司から模擬試験問題集のコピーをいただき、その問題集を一通り解いた後、試験を受けてみましたが、最初は残念ながら不合格でした・・・。そこで、ネットで資格試験対策本を購入し、繰り返し熟読したうえで再挑戦し、2回目の試験で無事に合格することができました。
その後のケース研修では、ジャンルの違う方々とのワークショップや意見交換などを行なうことができ、非常に有意義な時間でした。IT業界に限らず、多くの経験を積まれた方々の考え方に触れることができ、大いに刺激を受けたことを思い出します。
現時点では、まだ資格を十分に活かしきれているとは言えないのですが、今後、同じ資格を保持する方々との交流を深めて行ければと思っています。
岡 健太郎 様(2023年度資格取得)
私はITベンダーで営業として14年間勤務しています。私の勤務先では、3年ほど前より営業職からコンサルタント職へのリスキリングが推進されており、その一環で推奨されているいくつかの資格の中に、ITコーディネータがありました。当時私個人としても、会社の目指す方向性に対し現状での行き詰まりを感じており何かを変えたいと思っていました。そして他の資格と比べ自身の営業としての経験を活かせそうだと感じたことから、ITコーディネータの資格取得に取り組むことにしました。
資格取得にあたっては、経営戦略の下で業務改革とIT戦略を両輪で回す「IT経営」という概念を腹落ちさせるのに時間がかかりました。それはつまり、私自身が経営とITを分けて考えることに慣れてしまっていたということだと思います。また、共通領域であるプロジェクトマネジメント、モニタリング&コントロール、コミュニケーションについては初めて知る内容も多く、テキストを何度も読み込みました。
こうした資格取得のための学習自体が、これまでの営業としての業務を振り返り、できていたことや不足していたことを見直す良いきっかけになりました。また、IT経営の考え方がベースとなり、顧客経営層とコミュニケーションする際の目線が合ってきたように感じています。
自身の立ち位置と理想とするITコーディネータの姿にはまだ開きがありますが、これからも経験を重ね、お客様と共に「As Is」から「To Be」へ歩んでいきたいと考えています。
工藤 聖司 様(2023年度資格取得)
自社で推奨されている資格の一つに「ITコーディネータ資格」があることを知りました。この資格は、特に社長が推奨している資格でもあり、興味を持って詳しく調べたところ、IT経営を実現するためのプロフェッショナルであることを理解しました。私は、IT経営の実現に携わることで経営者と直接会話する機会が増え、経営者の考え方をより深く理解できるようになると考えたため、この資格の取得を目指すことを決意しました。
資格取得の過程では、ケース研修を通じて教師や他社の方々と交流する機会があり、とても有意義な経験を得ることができました。レポート作成は楽しく取り組むことができましたが、一方でテストの知識に関する部分では点数が低く、取得にあたり苦労しました。しかし、努力を重ねた末に資格を取得することができました。現在は、その知識を活用してお客様との調整や社内での管理業務に大いに役立てています。資格取得を通じて得たスキルや視点は、私にとって非常に大きな成果となりました。
今後の展望としては、昨今のAI技術の発展に注目しています。いずれは開発業務の多くをAIが担うようになると考えていますが、IT経営の実現においては、依然として経営者に寄り添った対応が求められる場面が多いと感じています。たとえAIが導入されたとしても、経営者の意図や目標を正確に反映するためには確認や調整が必要になります。そのため、私は経営者とAIの橋渡し役として、AIの力を活用しつつ、IT経営の実現に貢献していきたいと考えています。
竹原 広機 様(2022年度資格取得)
私は、ITベンダー企業の経営をしております。経験上、経営戦略がIT要件の中に十分に落とし込みされていない、経営目線ではITの重要性を認めながらも十分に活用しきれていない、なんてことがよく起こりがちです。今まで、業務知識を得るために各種IT系資格や中小企業診断士など様々な資格を取得してきましたが、この経営とITの乖離をどう解決するかが悩みでした。ある時、この乖離を結びつける役割がITコーディネータであると他の中小企業診断士の方から教わり、試験そしてケース研修を受ける動機になりました。
ケース研修の日程調整には苦労しましたが、実に収穫の多い学びでした。ITと経営戦略を結合させるプロセスの学びです。目的を明らかにして業務改革とIT戦略の両輪を回すことの重要性など、他のIT系資格とは一線を画す気づきがありました。
ただし、資格活用はまだまだです。どの資格にもいえますが、資格取得だけで何かが変わるわけではありません。自分力=スキル✕活動だとすれば、いくら資格でスキルを高めても活動しなければその力は発揮されません。自ら能動的に活動して初めて資格の価値が具現化していきます。私の場合、企業内や中小企業診断士活動を通じて、少しずつ活用の幅を拡げている最中です。
なぜITが必要なのか?それは経営理念を実現するためです。現在の日本では、大幅な労働人口減少による社会構造の劇的な変化が起こりつつあります。企業がこの大きな社会変化に適応していくには、経営理念に根ざした経営戦略と、その実行手段としてのIT利活用が欠かせません。私はITと経営理念を一体として考え、それが事業の持続性や社会貢献に通じるという信念をもって活動を深めていく所存です。
小野寺 貴紀 様(2022年度資格取得)
ITコーディネータ資格を取得したきっかけは、IT導入補助金の支援事業者として中小企業を対象にECのスタートアップ支援事業を開始するにあたり、IT経営の視点から提案できるノウハウを得たいと思ったことが理由でした。2022年4月に取得し現在にいたります。
取得の過程で苦労したことは、これまで楽天市場やヤフーショッピングといったECモールの受注業務や商品登録作業など、EC運営の現場業務に携わってきたため、IT経営の推進といった広い視野に必要なノウハウや経験がほとんどなかったため、IT経営やIT利活用の具体的なイメージを見える化できなかったことです。特にケース研修では、さまざまな業界から集まった異なる視点を持つ方々と議論をしながら結論をまとめるためにイニシアチブを取ることの難しさを痛感しました。ITコーディネータの試験や研修の経験があったおかげで、EC制作という点の仕事だけではなく、EC事業に関わる継続的な運用支援を提案することで、安定した収益を伸ばすことに繋がったと感じております。
直近の課題は2024年度からIT導入補助金からECサイト制作が対象外になるということです。これまでは補助金申請のサポートから支援するサービスを提供することで、競合となるWebサイト制作会社との差別化に成功してきましたが、また新たにストロングポイントを生み出す必要があります。今後はITコーディネータの視野を活かし、サイバーセキュリティから物流の支援など多角的にECの発展に携わっていきたいと思います。
中畝 真由美 様(2022年度資格取得)
私は、ITベンダーにてシステム導入時の運用提案から稼働後の運用フォローまで、生業としています。導入決定後からのプロセスに携わる中で、長年疑問に思っていたことがありました。同じシステムを導入にしているにも関わらず、比較的早期に稼働して大きく結果を残していく企業と、稼働までに時間を要する企業など、そのプロセスや結果の違い、そして、その原因についてです。システム導入における全体プロセスやポイントを理解することで、導入していただく企業様に可能な限りは同じように結果を出して頂きたいという思いが、ITコーディネータの資格取得に取り組むきっかけでした。
ケース研修においては、コロナ禍でのオンライン研修とはなりましたが、比較的少人数での開催になったこともあり、グループワークでは密に活発にコミュニケーションができたように思います。また、様々な視点や背景をお持ちのメンバーと取り組むことで、個人単位では全く気付くことが出来なかった考えや提案に、刺激を受けることもとても多かったです。実際の実施した時間は6日間という比較的短い期間での研修ではあったものの、研修を終えた時には1カ月共にみっちり研修を受けた実感がありました。
資格取得後も、本資格で得た知識や考え方をベースに、顧客企業の目指すべき姿と各種プロセスガイドライン捉え、業務に取り組むようにしています。直接的な結果を得るのはまだまだ先にはなるとは思いますが、少なくともお客様に本来の要求に以前より寄り添えている感触は少し感じています。
引き続き、自分自身の知識もアップデートしながら、ITCとしての活動も進めていけるよう取り組んでいきたいと思います。
前野 享子 様(2022年度資格取得)
所属企業では顧客向けにIT課題に対する解決策の提案や、技術支援を担当しています。自社の事業範囲の関係で、IT課題が顕在化してからご相談をいただき具体策を提案することが多いのですが、その段階に来ていると課題の背景が見えづらく、最終的な問題解決に繋がらないことや、所謂「的を射た提案」ができないことにジレンマを感じていました。もっと早い段階でご相談いただけるようになるにはどうすればよいか、お客様に信頼いただくためには何が必要か、悩んでいた時にちょうど上司とキャリア面談の機会がありました。その場で、これまで経験の積み重ねで対応してきたことを一度体系化してきちんと学び直してスキルアップを目指すこと、そのためにはITCが良いのではないかという提案があり、チャレンジすることを決意しました。
資格取得に際してはケース研修から試験まで時間が空かないように計画しました。ケース研修は非常に濃い内容で、ワークショップのメンバーにも恵まれ、楽しくかつ実践的で有意義でした。講師の方に適切なアドバイスのおかげで、試験対策も十分な準備ができました。無事試験に合格し、資格が認定されました。
研修で得た多くの学びにより、ITだけでなく経営に関する意識と想像力が高まり、お客様からより踏み込んだご相談をいただけるようになりました。また、社内でITCを中心としたコンサル活動体制などにも着手し始めており、組織にとっても得るものが大きかったと感じています。
今後はITCとしてさらに経験とスキルを積み重ね、お客様の経営課題の解決につながる提案活動に取り組み、将来的にはコンサルタントとしての独立も視野に入れて前に進んでいきたいと考えています。
霜島 裕也 様(2022年度資格取得)
IT業界で働き早や30年越、会社は違えど総務、営業、SEを経験し、現在はマーケティングやセールスエンジニアを担当しています。ITコーディネータ(以下ITC)を取得するきっかけは、現会社に転職した際に、取得候補者として声をかけられ、自身のPMP保有にITCも加われば、よりよいIT支援ができると考え取得計画を検討しました。
ITC資格の取得(認定)方法は、ケース研修と試験合格の2つの条件をクリアする必要がありますが、私の場合は現業務の隙間時間で勉強するといった効率性を考慮する必要があるため、先に試験の合格を目指し、その次にケース研修を受講する順で進めることでITC資格の認定を目指しました。
試験対策は、テキスト読込時に、概念→プロセス/プロジェクトへ落し込み、類似キーワードなど、順序や関連の理解に苦しみましたが、ダイジェスト版が大活躍でした。また、毎日100問以上の問題を合格圏内の正答率になるまで解き、試験前日まで繰り返し、試験に合格することができました。
ケース研修では、モデル企業によるグループ討議やロールプレイを通じてITC業務や使命を疑似体験し、「自分の考えや思いを整理して共有する」という、コミュニケーション能力の向上が図れました。そして、無事に試験とケース研修の2条件をクリアし、2022年2月にITC資格の認定となりました。
ITC資格に出会えたことで、自身のIT支援の層に厚みができました。現業務でも要件整理や提案で役立っています。ITCは、お客様に対して「経営を意識したIT利活用の推進支援」を可能としますが、ITを深く知っていないと取得できない資格ではありません。現会社では、ITアウトソーシングサービスが主です。ITCを取得したことでサービス向上/拡大などに貢献できればと考えます。また、私も定年まで10年は無いので、定年後の「ゆったりIT支援の種」になればとも考えています。

