2016年度IT経営カンファレンス開催地概要報告(仙台)

 


 

2017/4/12
ITコーディネータ協会
事業促進部 

 

 

2016年度 IT経営カンファレンス
開催地概要報告(仙台)

 

 

講演内容
開会の挨拶 一般社団法人みちのく経営センター
代表理事 本田秀行 氏
講演1 『宮城県のIT産業の振興を目指して』
宮城県震災復興・企画部情報産業振興室 室長 佐々木榮一様
講演2 『ネットワークのギャップを埋めるソーシャルエンジニアリング』
株式会社セキュリティイニシアティブ 代表取締役 小笠貴晴様
講演3 『サロネーゼのIT活用方法』
クラフトサロン・ルミエール 代表 本田明美様
講演4 『「県内中小企業支援業務8年間(3年間)の気づき!」
~私自身の経験を通じて、皆さまへのエール~』
公益財団法人みやぎ産業振興機構 シニアアドバイザー 白幡洋一様
講演5 『みちのくIT経営支援センターの活動と今後の役割』
一般社団法人みちのくIT経営支援センター 代表理事 本田秀行氏
閉会挨拶 一般社団法人みちのくIT経営支援センター

 

 

 

・参加人数:56名(申込み58名)
参加者分類:東北(秋田、山形、宮城、福島)だけではなく、東京、名古屋、大阪、京都などからも参加者があった


仙台では5年連続の開催となるIT経営カンファレンス。今回は東北だけでなく、東京、名古屋、大阪、京都などからも参加がありました。
講演を5件用意し、参加者に何か掴んで帰っていただきたい、という思いがつまった内容になりました

 

 

講演1 『宮城県のIT産業の振興を目指して』
宮城県震災復興・企画部情報産業振興室 室長 佐々木榮一様
(講演概要)
配付資料に基づき、宮城県内の情報産業の現状と課題、宮城県震災復興・企画部情報産業振興室の活動を説明、紹介いただきました
・2016年4月に着任
・日本の情報サービス業=21兆円、100万人、卸、運輸ほどではないが付加価値の高い業種
・宮城=1事業者あたり21人の従業員=全国平均を下回っている。
・宮城県の年間売上高=全国の1.1%にすぎない、しかし愛知埼玉等と同=全国10位
・東京一極集中になっている
・宮城県の特徴は、同業者からの受注が30%=下請け構造になっているようだ。製造業は全国平均にちかい。
・現状と課題、課題1=人材育成、課題2開発販売強化、課題3産業横断、課題4下請からの脱却
・課題解決のために情報産業振興室はワンストップで対応している
 取り組み1=組み込みソフトウェア関連産業の振興
①みやぎ組込み産業振興協議会34社、会員が参加、情報収集、展示会、企業訪問などの活動
②市場獲得のため、フェア等への出展
③人材育成への支援
④派遣、OJT支援事業(2社
 取り組み2=IT商品販売・導入支援
①「みやぎIT認定商品」に対する支援、2016年32商品を認定
②IT商品の開発・試用提供等への支援=スタートアップの支援
 取組み3=新たなIT]関連産業の振興
①みやぎモバイルビジネス研究会tの連携
②新しいITビジネスの創出に向けた支援、一次産業(農林水産業)
 取組み4=立地企業への支援
①開発系IT企業の誘致
②コールセンターへの支援、全国4位のセンター数⇒雇用確保が課題⇒人財確保支援
 取組み5=IT技術者の確保支援
①ICT技術者UIJターン等促進事業、とくに県内および隣県の大学等との連携による新卒者への情報発信に力を入れている
 取組み6=デジタルコンテンツ産業の振興、アニメーションに特化
・IT産業による被災地の振興(民間投資促進特区 IT産業版)
・情報産業が担う宮城の明日=今日の話は2016年度版、次年度の振興策などについては、問い合わせてください。

 


講演2 『ネットワークのギャップを埋めるソーシャルエンジニアリング』
株式会社セキュリティイニシアティブ 代表取締役 小笠貴晴様
講演概要  
(講演概要)配布資料に基づき、次のような概要の講演が行われました
・人のセキュリティ部分についての話
・ぺネトレーションテストを専門にする会社(標的企業に攻撃を仕掛けた場合、というハッキング目線のテスト)ホワイトハッカー(=道徳的ハッカー)、日本で10数名。
・ハッキングの定義の講演
・ソーシャルエンジニアリングの攻撃者は、意義・目的も持っている、敵を知り己を知れば百戦危うからず。日本は守りの理論が多い、米国は攻撃者の研究が多い(=情報収集を徹底的に行う)。
・ソーシャルエンジニアリングの攻撃者は対象が決まっている。敵を知ることが守りに活かせる。=攻撃者の目線で情報収集・マッピング・脆弱性の発見・攻撃という順に戦略(メソドロジー)を見つける。
・ターゲットシステムへの到達経路①システムに対する攻撃:どこが弱いのか(外)の調査⇒どこが弱いのか(中)⇒核(基幹システム)につながる経路を調べる(ぴぼっティング)⇒準備していれば12桁のパスワードもメンテナンスの3時間で破られてしまう。
・ターゲットシステムへの到達経路②ソーシャルエンジニアリング、ネット上の情報(交友関係、ソーシャルで使っているパス等)を知ることでほぼ開かれるウィルスメールを送り付けることは簡単(固有名詞など)
・ソーシャルエンジニアリングを使った攻撃は、公にある情報収集によって、ハッキングしやくしている
・攻撃者としてほしい個人情報は、ハッキングに必要な情報。普段一般に言っている個人情報とは違う
・ハッキング者の侵入例や、環境確認の方法などの実例を交えた講演
・OSINTという技術は、営業にも役立ちます=ソーシャルからの情報収集(日本語はまだあまりない)

講演3 『サロネーゼのIT活用方法』
クラフトサロン・ルミエール 代表 本田明美様

(講演概要)

配布資料に基づき、次のような概要の講演が行われました
・2016年3月に開業、普通の専業主婦がどのように開業してITを活用しているか
・ポーセラーツの説明
・活用しているITの紹介:プリンタ←PC→ネット販売(クラウド)、予約システム(クラウド)、Wordpress(ホームページ&ブログ)、タブレット(クレジット決済、バーコードリーダ商品管理)
・新規参入の課題:
全国に2500か所⇒存在を知ってもらう=差別化&宣伝方法
転写紙の在庫が多い方と生徒が集まる(需要が不明確)=資金が無い
⇒ITコーディネータに相談してみよう(本田さん)
・課題解決に向けて
 ブログ(アメブロ利用者多い)⇒目的には合致しない⇒Google Bloggerから開始⇒現在はWordPress+独自ドメイン活用
・ITC本田秀行氏の解説
 SWOT分析を通じての支援内容を解説
 転写紙を多品種、少量生産にするために、プリンタで作成することにした⇒さらにネットを通じて販売(顧客を全国に持てる)
・ITに不案内でも、ITを上手く使う方法がある。専門家からのアドバイス、目的に合った身近なITだけを使う
・困った点として、顧客とのやり取りにITを使う場合、ITに強くない方とのやり取りに多くの労力を使うことがある。
・今後に向けて
 ポーセラーツ部門のブログで最近1位が続いている。転写紙を作っているからだと思う。でもデザインなどはできないので、できる方との連携、転写紙を安く仕入れるために海外とのやり取りも視野に、これまでのデータ分析を。
・独りよがりにならず、相談することが大切。強みによる差別化。ITだけにこだわらない。
 


講演4 『「県内中小企業支援業務8年間(3年間)の気づき!」
~私自身の経験を通じて、皆さまへのエール~』
公益財団法人みやぎ産業振興機構 シニアアドバイザー 白幡洋一様

講演概要

(講演概要)配布資料に基づき、次のような概要の講演が行われました
・8年間の期間だが実際は3年分くらいの長さと感じている
・公財みやぎ産業振興機構の紹介、シニアアドバイザーとしての活動範囲の役割
・「頼まれ時が、試され時!」ベガルタ仙台の社長をしたがサッカーはしない知らない、だった。機会が無ければ勉強をすることもなかっただろう⇒社長を辞めてからさサッカーに関する本も買っていない⇒今回もこの思いでお話ししている
・長寿企業の実態の話
・東北人気質の話:公財の仕事をする時に調べた⇒イノベーションに合わないのではないか、と思った。
 カルビーのマインドイノベーション(例)
・県内中小企業が伸びないのは。
 腹を割って相談できる人が外にいない
 社内の人事不足⇒ないものねだりしてもダメ
 キャッシュフローがもれている
 問題解決が社長の仕事になっている
⇒会社が続いている、ということは何か良いものがある⇒さらに磨きをかけるために全体最適化をしないと
・数字を読まない、読めない経営者
 財務諸表の活用をしよう
 BS/PL/CF(Cash資金繰り)は税金対策でもっと真剣に取り組もう(幹部社員含め、コミュニけーションツールとしても)⇒経営会議をこんなところからやりましょう
・財務諸表は、経営者にとっての海図
・成長している企業のトップの特徴の話
 いくつかの特徴
補助金、助成金活用の上手な中小企業⇒補助金頼みになることは課題になる
 経営ピラミッドとその要素⇒作ればよい、ではない⇒絵にかいた餅にならないために⇒ストレッチ幅どうする?など、実行するためのたくさんの課題あり
 将来の付加価値を生むものへの投資⇒なんでもかんでもではない
・「結局、企業の大事な仕事は、人の育成、人財育成」
・誘致企業との取引に向けて
 効果的なパスの話
 選ばれる企業の話:元の技術がベース、経営者がどんな人物かを問われている(体制、経営状態、金融機関との日常からの関係)安定生産、「設備設計・製作能力⇒設備保守、メンテ」
 設備設計、製作、保守能力の話:
・実践経営塾の分類と実施状況
 H27年度実施状況の話
 経営塾、形態別相談内容の話
 高度相談対応での「つぶやき」:県内中小企業経営者のつぶやき(本音?)の話⇒個人の努力だけではどうしようもない、お金の悩み、人材の不足
・参加企業が抱える共通課題
・成長への処方箋の話
・成長が期待できる「優等生モデル」
 産学官の連携を上手く使う
・支援事業から移動相談会からの助言、2年前に引退したが、、、時期的には震災後であり、大変な時期
 移動相談会の話
 移動相談会における相談内容
 相談企業の課題と指摘、問題と課題は違う!課題認識をきちんとすること
 相談企業への共通した処方箋の話
 受注拡大に向けての努力
 トップの活動、こんな時こそトップが先頭に立って営業活動するとき
 農商工連携「タマを生んでモノにしてコト付けする」
・最後に参加者へのエール
 変化はチャンス
 「T」に拘る
 勁草となる、丈夫な草になって!
 変化することだけは、変化しない
 不易流行
 異業種交流活動、利他の精神が大事
スピードが最大の競争力
 三つのスピード、気づく、着手、実践
 スピードを速めるために、マニュアルシフト、チューンナップ(改善)、空間共有
 小よく大を制す
 三つのキョウソウを考える
 共創 競争=切磋琢磨 協奏=能力の多様性
 タスキをつなぐバトンを渡す、
チェンジ・リーダーへの期待
 変革、革新の先頭に立つ
 どうせ、の思想に釘を刺す
トップが元気になる
 元気とは? 元々の思い
 元気を定義する 元気がない=元々の思いを見失った
 元気がない処方箋
 あなたの元々の気持ちは
 不機嫌な人、上機嫌な人
 経営者にとっての鉄則、常に元気でいないと!(経営者は大変)
 笑顔の効用

講演5

『みちのくIT経営支援センターの活動と今後の役割』
一般社団法人みちのくIT経営支援センター 代表理事 本田秀行氏

講演概要

(講演概要)配布資料に基づき、次のような概要の講演が行われました
・みちのくIT経営支援センターの紹介
 設立当初は4名⇒現在19名、ITCだけでなく他の士業資格者も参加
・3つのVisionの話
 東北にIT経営を根付かせる
 自立的個人、組織の集合体
 会員の相互成長
・これまでの活動
 企業コンサルティング
 セミナー
 ITCケース研修
 IT経営カンファレンス(2012年から)
・今後の活動
 金融機関との連携
 他団体、組織との連携、交流
 コンテンツの充実
・今後の役割

 

【開催情報】
セミナータイトル IT経営カンファレンス2016in仙台
開催日時 2017年2月18日(土)13:00~17:00
会場:スタンダード会議室 仙台一番町ホール店
主催 一般社団法人みちのくIT経営支援センター
共催 特定非営利活動法人ITコーディネータ協会
後援 宮城県、東北経済産業局、みやぎ産業振興機構、仙台市産業振興財団、宮城県情報サービス産業協会、TBC東北放送、NHK仙台放送局、河北新報社


 

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本件に関するお問い合わせは、ITコーディネータ協会 事業促進部まで
 
 

 

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