2018年度IT経営カンファレンス開催地概要報告(近畿)

 



2019/1/31
ITコーディネータ協会
ネットワーク促進部 若槻 綾


2018年度 IT経営カンファレンス開催地概要報告(近畿)

 

講演内容
主催者挨拶 ITC近畿会 理事長 松下 永昌 氏
基調講演 DX時代のIT経営」
ソフトバンク株式会社 テクノロジーユニットIT統括 浅井 治 様
事例発表講演 「100年、200年愛される企業へ顧客情報の戦略的活用で世界に・・・」
株式会社HEAVEN Japan 代表 松田 崇 様
講演 「AI時代のカスタマーリレーションマネジメント」
株式会社セールスフォース・ドットコム関西支社 第5営業部 部長 越川 俊平 様
講演 「企業間連携(EDI)の新たなる潮流~2024年問題と国連CEFACT~」
株式会社エクス 代表取締役社長 抱 厚志 様
講演 「ITを経営の力とするポイント」
特定非営利活動法人ITコーディネータ協会 会長 澁谷 裕以

 

・参加人数 52名

昨年のITCカンファレンスin近畿は途中大雪で新幹線が遅れ、尼崎も雪がちらついてとても寒かったですが、今年は晴天。カンファレンス日和となりました。

 

基調講演 DX時代のIT経営」
ソフトバンク株式会社 テクノロジーユニットIT統括 浅井 治 様

 

(講演概要)
・社員の端末普及率2000年代では45%だったのが、2020年では100%になる
・中小企業の武器
①スピード経営←判断の速さとコントロール
②小回りが効く←専門性と連携、小さくチャレンジ
③知恵    ←現場の根差したアイデア=イノベーションの萌芽
■DXとは?
①第3のプラットフォーム
②イノベーションアクセラレーター
●第3のプラットフォームとは?
=「既存ビジネスから脱却して、デジタル技術の活用によって新たな価値を生み出すこと」
●イノベーションアクセラレーターとは?
=IoT、AI、AR/VR、ロボティックス、次世代セキュリティなど、⇒情報技術によってイノベーションが加速する
・デジタルネイティブの生態(マインド)
【デジタル人間】=DCAP(Do→Check→Action→Plan)
【アナログ人間】=PDCA(Plan→Do→check→Action)
■DX時代を勝ち抜くためのキーワード
①カスタマーエクスペリエンス(CX)=利便性、快適性、面白さ
②マイクロモーメント(何かやりたい⇒スマホON)
③自己重要感
④モノからコトへ(売り手の提供価値⇒買い手の経験価値)
⑤カスタマージャーニー
⑥RTB(SSP/DSP)、DMP
⑦アンビエントIT
⑧付加価値協調型
⑨オムニチャネル
 
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事例発表講演 「100年、200年愛される企業へ 顧客情報の戦略的活用で世界に・・・」
株式会社HEAVEN Japan 代表 松田 崇 様

 

(講演概要)
・会社は下着の製造・販売。
・起業するまではトラックの運転手をやっており、いつかは起業したいと思っていた。
・初めての海外旅行でNYへ行き、「貿易っていいな」と思う。
・サンノゼのフリーマーケットで下着を売っているのを見て「これや!!」と思いつく。
・その後、買い付け販売を始め、現在は製造・販売。スタッフの95%が女性。
・企業理念は「Life is Happiness」
■顧客の要望
・スタッフの頭の中にだけあり、クラウドで要望の可視化・数値化を実現
■サービス
・リアルサロン・ネット・取扱店⇒クラウドで顧客統合
=どの場所でも同じ接客ができる。
■マーケティング(データ)
・サイズ目安表=顧客データを使用して作成
・購買リピート率2倍!今までサイズがぴったりだった顧客が55%⇒75%へ!
⇒データの活用=補正下着×IoT ※基礎体温を測れる下着を開発中。
■産学連携(下着×テクノロジー)=人が活躍できる社会を実現
・ISPA(情報製造小売り)
・グローバルオムニチャネル
 
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記念講演 「AI時代のカスタマーリレーションマネジメント」
株式会社セールスフォース・ドットコム関西支社 第5営業部 部長 越川 俊平 様

 

(講演概要)
・IT業界の大きな流れ 【キーワード】
①2000年「クラウド」。インターネットで物を買う、業務を行う
②2010年「ビッグデータ」
③2018年「AI」日経新聞ではこの言葉を聞かない日はない
・今年のキーワード=サブスクリプションモデル→「所有する」から「利用する」へ。
■クラウドのメリット
①コスト・スピード・拡張性
②クラウドによってデータ収集スピードが格段に向上
③バージョンアップができる(常に最新)
■ビッグデータを1番持っている会社=JR(電車に乗る、買い物をする)
・「PONTA」の事例でいうと、仕入れは売上順位上位の物だけではない。
①リピート性②組み合わせで購入etc・・・
■各社AIのポジションが違う
アインシュタイン⇒すぐに使える・用途が決まっている
ワトソン⇒汎用的な目的で利用される
・第四次産業革命=人々同士、人と製品がつながる
・顧客と企業のギャップ=企業はデータを持っているが、接点が色々あり、分断されている
■CRM+AI
◆業界では一番後回しCRM
・以前はモノを作れば売れる時代だった。⇒客に対してどうやって納期どおりに届けるか。
・モノが売れない時代⇒必要としているお客さんをちゃんと知らないといけない。=CRM投資が始まった。
■CRM重要視⇒お客様の変化に対応
どうして?社会と顧客が大きく変化しているから
■戦力拡大
・2040年までには労働人口が20%減る⇒どうするか?=対象拡大
◆人材確保=未経験者、高齢者、女性、外国人
 
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記念講演 「企業間連携(EDI)の新たなる潮流~2024年問題と国連CEFACT~」
株式会社エクス 代表取締役社長 抱 厚志 様

 

(講演概要)
・同社が次世代企業間データ連携調査事業のモデルプロジェクトに選定される
■中小企業のEDI利用実態
⇒大手だと利用割合は高いが、企業規模が小さくなればなるほど低くなる。
■EDIの2024年問題
⇒NTT東西の発表では固定電話網「PSTN」(加入電話網・ISDN)をIP網へ移行する。
※2025年1月よりISDNを使ったEDI(レガシーEDI)が利用できなくなる!!
■国連CEFACTの登場
①国連CEFACTとは?⇒業種や国家を超えたビジネスを促進する仕組みを作る機関
②EDI共通辞書とは?⇒EDIで使われる言葉をまとめた辞書
■実証検証の全体図
⇒従来の紙やFAXによるやりとりをデジタル化し、発注業務の効率化及び取引情報のデータ化を実現
■導入事例
・バイヤー⇒ ①発注EDIでペーパーレス化の実現②事務工数が減り、仕入れ交渉に十分な時間を確保
・サプライヤー→①受注~納期回答の効率化でコスト削減!②納期回答が1割以下の時間に短縮
※ほとんどの企業がEDI導入効果を実感
■それでも進まないEDI利用
・なぜ?⇒①コスト-VAN利用料や高額なEDIシステム-連携部分の開発に高額なコスト
②取引先の協力-入力の手間、多画面問題
③慣習-変化に対する恐れ-電話、メール、FAXの簡便性
■最終的にはZEDI(全銀EDIシステム)と連携できる⇒決済もできるようになる。
 
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次のIT経営カンファレンスは、2月15日(金)長野県/新潟県にて開催予定です。



 【開催情報】
セミナータイトル IT経営カンファランス2019 in 近畿
~デジタル化、繋がる時代の中小企業経営~
開催日時 2019年1月29日(火)13:00~17:00
会 場 尼崎商工会議所 7F 701号会議室
主 催 特定非営利活動法人ITC近畿会
共 催 特定非営利活動法人ITコーディネータ協会
後 援 経済産業省 近畿経済産業局、一般財団法人 関西情報センター、尼崎商工会議所、尼崎商工会議所サムライ研究会




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 本件に関するお問い合わせは、ITコーディネータ協会 コミュニティデザイン部 中村まで
  

 

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