タマル事例コメント

IT Coordinators Association
事例コメント
(株)タマル 作成者:(株)アイネス
     真木 徹
ITC認定番号:0006782001C
作成年月日:2002年01月29日

日本における暦年のレコード生産額の推移の中で㈱タマルの情報化の歴史を見てみると情報化の目的が明確になる。1980~1985年はレコードの売上が停滞したため、売れ筋・死に筋を把握して不良在庫を減少させていると思われる。また、1980~1990年はビデオテープ・レコードのレンタルショップが台頭し、急激に拡大しており、それらの対抗策としても詳細な売れ筋・死に筋を把握した上での顧客サービスが求められていた。1997年以降レコードの全国の販売は減少している。また、年齢別人口推計で明らかなように、レコードの主購買層である10代、20代の人口は今後横ばいであり、その層の購買の伸びは期待出来ない。今後のブローバンド(注1)等ITの進展により、ネットワークを経由した音楽配信・販売が拡大してゆく中で、30代、40代等を顧客としたユーズド(中古)レコード販売に乗り出し、かつ顧客1人1人へのサービスの質を高める情報化を行なっている。時代、時代の経営目的に合わせた情報化が行なわれている。

参考資料

・(社)日本レコード協会ホームページ
  http://www.riaj.or.jp/













注1:ブロードバンド(broadband)
ADSLやケーブルTVによるインターネット接続などを用いた、高速なインターネット接続サービス

注2:One to One market
D.ペパーズが唱えた、一人一人の顧客(個客)対応のマーケティング手法。十把一絡げマス・マーケティングを否定し、購入頻度の高い優良顧客に個別対応することで収益向上を図る。インターネット上で顧客ごとに情報発信するシステムが代表例

このページのトップへ