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ポイント4・・・情報共有を課題に掲げ、グループウエアを導入 |
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「それぞれの部門が如何に詳細な情報を持つか」。これができれば正確で迅速な経営判断が可能になり、
競合他社へのアドバンテージにもなる。詳細な情報を持ち、これを公開するということは、経営における透明度を上げることを意味し、
それはライン型組織構造からフラット型組織構造への転換、つまり自立型社員を求めていることにつながっていく。
情報共有における課題のひとつに、情報の提供ということが挙げられるのだが、他の人よりも多くの情報を持っていることを評価するのではなく、
他の人にどれだけ有益な情報を提供できたかに評価ポイントのウエートを上げていくべきである。 |
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ポイント5・・・ISO9001の取得を同時に行った |
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具体的に情報を共有させるためには、仕事の中にスムーズにそれを取り入れていく必要がある。
矢橋林業グループでは、ISO9001取得を目標に掲げ、そのツールとしてイントラネットを活用した。
情報共有のために議事録等の情報を共有しようと呼びかけても集まらないことが多いのだが、何のための情報共有なのか、
どのように情報を発信し、集め、それを再利用するかといった情報の流れをコントロールすることで、情報共有をすすめていったものと考えられる。
現在、日本全国で建設業者は約56万社存在している。しかし、今後の公共事業投資が減少していく中、すべての企業が生き残ることは不可能である。
政府はe-JAPAN構想を打ち出し、その中で地方自治体を含めた公共事業入札の要件にISO9001の取得を盛り込んでいることも多い。
ISOは、取得することより維持していくことが大変なことを知らない企業も多い。
この維持の部分に焦点をあて、今までマニュアルや手順書を紙に印刷して配布していた作業を、
それらドキュメントをHTML化することで改廃作業にかかるコストの削減を図ることができる。
また、社内文書等の認証については、グループウエアが持つワークフローソフト、もしくは簡易な方法として電子メールを用いるなど、
グループウエアを効果的に利用することが必要である。
実際、図表2に示す「情報化投資に伴う業務内容や業務の流れ(ワークフロー)の見直し状況」では、社内及び社外も含めてペーパーレス化を図ったという結果が出ている。
これをふまえ、是非ともペーパーレスでのISO9001の認証取得を望みたい。 |
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ポイント6・・・グループ間連携と海外連携 |
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矢橋林業の住宅部門と矢橋三星鉱業の土木部門は営業において協調しており、密接な情報交換が必要である。
また、矢橋工業は、矢橋三星鉱業で採れた石灰石を加工販売しており、
これら3グループ間の壁を越えた情報共有の仕掛けとしてイントラネットの構築を矢橋林業が主体となって行った。
現在ではベトナムにも子会社があることから、インターネットのメールを利用した情報共有へと拡大している。 |
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ポイント7・・・経営営業支援システムへの展開 |
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情報の積極的な利用としてSFA(Sales Force Automation)注2)ツールの展開も実施しており、
今後より有益な情報が日々の営業活動の中から集まってくるものと期待される。 |