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①インターネットを利用したASPサービスの利用 |
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ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスとは、業務アプリケーションの利用に必要なソフトウェアおよびハードウェアを
サービス事業者が用意し、複数の企業ユーザーがこれらを共同利用する形態です。企業ユーザーはインターネットを利用する環境を準備すれば、
「利用料」を支払うことで業務アプリケーションシステムを利用することができます。ASPサービスを利用するメリットとして、
サービス事業者が所有する専門の施設や機器、技術、運用管理などを共同利用することによって「コストが低くなる」、「専門の要員がいらない」、
「導入期間が短い」、「セキュリティ対策が容易に行える」といった点があります。コスト的には、ホームページやグループウェア、
会計や給与計算といった汎用性が高いものは、初期費用:数万円~、月額利用料:数千円~です。製造業、建設業、小売業向けといった業種対応システムは、
初期費用:数十万円~、月額利用料:数万円~です。中小企業向けのASPサービスはまだ熟した状況にはありませんが、
中小企業のニーズに即したサービスですので有力な選択肢として検討する必要があります。 |
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②政府や自治体などの支援施策の活用 |
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中小企業のIT化の支援施策として「専門家派遣事業」や「情報化投資融資制度」などが実施されています。
「専門家派遣事業」を利用すると政府や地方公共団体から専門家派遣費用の3分の2の補助が受けられます。
「情報化投資融資制度」を利用すると、政府系金融機関から特別金利で貸し付けを受けることができます。
また、「IT基礎技能講習事業」を中心とした国・県・市町村が推進する一般成人を対象とした「IT講習会」が全国で実施されており、
中小企業向けには地域中小企業支援センターなどが実施する講習会が開催されています。
中小企業のIT化支援やデジタルデバイド問題の解決を図るための施策ですから、地域中小企業支援センターなどに相談して積極的に活用するのが得策です。
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③ITコーディネータの活用 |
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ITコーディネータは、経営者の立場に立って経営とITの間の橋渡しを行い、真に経営に役立つIT投資を推進・支援するプロフェッショナルであり、
ITのホームドクターとして、ちょっとした相談からIT顧問、 専任アドバイザー、導入マネージャーなど実現に至るまで一貫したサポートを実践する
人材とされています。地域のシステムインテグレータの主な役割がシステムの導入であるのに対し、ITコーディネータの役割は経営の視点で
経営戦略策定からシステム導入後の効果確認や改善まで、中堅・中小企業のCSO(情報化戦略担当役員)を支援することです。
中小企業の経営者自らがITを理解し、自社の経営にどうITを活用していくかを考えることは重要ですが、
現実的には難しい面がありますので地域のITコーディネータを積極的に活用するのが良いでしょう。 |