掲載:2015/12/11 |
つなぐITカイゼン研究会 小池 龍輔 |
当研究会はIT活用が実現していないにもかかわらず、十分な支援を提供できていない”空白ゾーン”中小企業への効果的な支援手法を開発して実践し、ITC ビジネスモデルの成立要件を実証検証しています。 検証手段として「つなぐIT」(企業間・企業内データ連携)と「つなぐITカイゼン手法」を活用し2013年度から活動し14年度、15年度は東京商工会議所と連携し”つなぐITカイゼン”セミナーをシリーズ化して開催し150社以上の企業が受講しています。参加企業から”つなぐITカイゼン”に取り組みたい企業を募り14年度に続き15年度も3社の支援を東京都の助成金を使い行っています。 (※空白ゾーン企業定義:従業員50名以下、年商数億円規模の中小企業として当研究会で定義) |
セミナーアンケート及び支援した中小企業の実態は、個々の業務をEXCELでバラバラに管理し業務連携ができていないことが多くの企業で見うけられ、属人化等様々な課題が潜在していることがわかりました。 「つなぐITカイゼン手法」の特徴は効果が出やすい優先度の高い業務から取り組む”ボトムアップ型”アプローチ手法の適用で中小企業とって”身の丈”にあったIT投資でスモールスタートができるメリットがあります。 私たちが提唱している「ITカイゼンツール」の一つであるContexerは安価で導入でき情報を組織で共有できるなど高額なツールに見劣りしないメリットがありますが、一番のポイントはユーザー自身がEXCELに似た感覚で使える特徴があり中小企業のIT活用に大きく進展すると期待されているツールです。 (※Contexser:Apstweb社カイゼンツール) |
当研究会メンバーが支援している「つなぐITカイゼン」の取組みを、Contexerを活用し成果をあげている3社を9月に訪問し取組みのキッカケと効果をお聞きしましたので要約をご紹介します。3社の共通事項は同時期にITカイゼンセミナーに参加したことで”ITカイゼンの仕組みは自ら作り上げる”という強い信念を持ちかつ実践している企業でもあります(詳細事例は後日、”つなぐITカイゼン研究会”ホームページで紹介予定です)。 |
<会社紹介> | |
◆株式会社今野製作所(油圧ジャッキ製造及びオーダー型板金加工業:従業員30名) ・業務改善を進めるために過去にPKGを導入したが一箇所に現場が5つもあるような業態に対応できなかたが東商でContexerのセミナーを受講しこれならできると直感しITカイゼンに取り組んだ。 ・入社間もない新人を巻き込んだことで今では自らContexerを活用し中心メンバーとなっている(現在3年目) ・社長は大きなカイゼンのジャッジはするがスピード感を大切にするため小さなカイゼンは現場に任せているため現場も高いモチベーションで業務に取り組み、結果として毎年取引先も20社づつ増えている。 詳しい事例のご紹介はこちら(東京商工会議所ICT活用実践企業紹介) |
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![]() 爪付きジャッキ |
![]() 今野社長 |
◆電化被膜工業株式会社(メッキ業:従業員38名) |
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![]() メッキ処理 |
![]() 推進リーダーの廣門マネージャーと武田様 |
◆株式会社由紀精密(精密部品製造、社員数:27名) |
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![]() 小型人工衛星筐体 |
![]() 推進リーダーの笠原役員と伊達様 |
<今後の取り組み> |
つなぐITカイゼン研究会のホームページはこちら http://tsunagu-it.com/ |